写真:鷹野 圭
地図を見る赤い靴の女の子の像や氷川丸(写真奥左)などで有名な山下公園は、海岸線に沿って北西から南東にのびる細長い都市公園です。毎年5〜6月や秋になると、園内の英国式サンクンガーデンでバラが花開きます。それほど広いバラ園ではありませんが、よく手入れされたバラが大輪〜小輪まで多彩な花を咲かせ、毎年多くのファンがカメラを持って訪れます。
写真のバラは、ドイツ産のレッドクイーン。ハイブリッドティーローズの一種で、そのゴージャスな名称のとおり大きな花と鮮やかな赤色が目を惹く、まさに「王道」といえる美しいバラです。花単体でも魅力的ですが、せっかくならバラを交えた風景として記録にとっておきたいところ。バックに氷川丸や港の倉庫など、横浜らしさを感じさせるコンテンツを入れたアングルに挑戦してみましょう。もちろん写真だけでなく、風景画のモチーフとしてもピッタリです。
写真:鷹野 圭
地図を見る写真のピンクのバラが「はまみらい」。横浜港の開港150周年を記念して、平成19年に名付けられたバラであり、その名称には、横浜の“未来”の更なる発展を願う思いが込められています。珍しく日本で作出された品種であり、大輪で確かな存在感を放ちつつも、その淡い桃色は上品さを兼ねそろえ、優雅さと共にどこか「和」の上品さを感じさせます。横浜のバラというコンセプトにちなんでか、山下公園はもちろん、近隣(徒歩でもいけます)の横浜公園や山手西洋館のバラ園などで見ることができます。他にも、横浜市内の随所で目にする機会があることでしょう。
この他にも、山下公園のバラ園では多彩なバラが見られます。例えば、明るいオレンジ色で賑やかにたくさんの花を咲かせる「ブラスバンド」、まさしく新雪のようなホワイトがエレガントな雰囲気を漂わせる「正雪(まさゆき)」、日本産でやはり“横浜”を連想させる青紫色の「ブルーライト」など、それぞれ花の色や形、咲き方などから、ちょいと一捻りしたユニークな名前が付けられています。一つひとつ花を愛でながら、ぜひ「どうしてこんなネーミングなのか?」と考えてみましょう。感性や想像力が刺激されて、一層バラを楽しめるはずです。
写真:鷹野 圭
地図を見る上述の『赤い靴の女の子の像』や、日本とアメリカの友好の証として建造された『ガールスカウトの像』など、山下公園を散策していると数多くの史跡が目に入ります。とりわけ外国との交流を記念したモニュメントが多く、港町 横浜らしさを実感できます。
写真の噴水の中央にある像は、横浜市とアメリカ サンディエゴ市の姉妹都市提携25周年を記念して、サンディエゴ市から寄贈された『水の守護神』。ウォーターフロントの街である横浜をまさに象徴する像といえるでしょう。この像もまた春先から初夏にかけては花に囲まれ、特に見栄えが良くなります。噴水の水しぶきと花壇、そして女神像によって生まれる景観は、思わずウットリと見とれてしまいそう。記念撮影やスケッチ、あるいは待ち合わせなどに適したスポットです。
写真:鷹野 圭
地図を見る写真は、クイーンズスクエアから赤レンガ倉庫に向かう途中。広々とした芝生広場が広がっていますが、ここにも季節の花を取り入れたちょっとしたお花畑があります。さすがにバラは植栽されていませんが、ネモフィラなどを始め、各種宿根草やハーブ類が美しいコントラストを描き、赤レンガを始めとしたバックの建物と融合することで見ごたえある景観が生み出されています。観光ポイントから次のポイントへの間にも、花を植えることで見所を作る……。「点」を「線」で繋ぐことで、横浜みなとみらい21は、来訪者を常に飽きさせない一大観光都市へと進化しつつあるのです。
この他にも、横浜駅から山下公園まで海沿いを歩くと、随所に緑を取り入れていることがよくわかります。2013年にオープンした「マークイズみなとみらい」は屋上に庭園・菜園を創出し、これもまた潤いに満ちたスポットです。少々疲れるかもしれませんが、一度ウォーキングのつもりで歩いてみると、従来あまり知らなかった新しい横浜の魅力が見つかることでしょう。
写真:鷹野 圭
地図を見る山下公園からビア赤レンガ、みなとみらい(インターコンチネンタルホテル近く)、そして横浜駅を繋ぐ「シーバス」は、海上から横浜の街を眺めることのできる遊覧船です。歩いて回るだけではなかなか見えてこない港町・横浜の全体像がよくわかります。マリンタワーに大桟橋、ランドマークを軸とするみなとみらい21のビル群、そして振り返ればベイブリッジも……それぞれ、海から見ると一味違った美しさが楽しめます。
目安として、山下公園からみなとみらいまでですと乗船時間は約20分、料金は420円とお手頃価格。10時台から19時台まで運行しています。基本的に街の東側を移動する形になりますので、写真のように夕暮時になると少々西日が眩しいかも……。街並がくっきりと見える午前中か、ライトアップの美しい夜がおススメです。
ガーデニングの王道であるバラは、まさに華やかさの象徴。とりわけ山下公園では、整えられた公園デザインと調和し、限られた面積ながらも本場英国風のガーデン景観を楽しめます。ここをスタート地点として横浜の臨海エリアをぐるりと巡ると、他にもいたる所に花があり、樹木があり、実は意外なほど植物と共存した街であることがよくわかります。
花を手前に置いて、バックに船や高層ビルなど「横浜らしさ」を象徴するコンテンツを据えて写真撮影してみると、パンフレットやインターネットなどではあまり見られない横浜の景観が楽しめることでしょう。本記事のトップ写真は赤いバラ(レッドクイーン)を手前中央に、氷川丸をバックにおいていますが、これは無数にある視点の一つに過ぎません。花の種類や配置を変えるだけでも、あるいはバックに据えるものを変えるだけでも、同じ山下公園のバラ園の中ですら全く異なるシーンが撮れるのです。これは、建物など「だけ」ではなかなか堪能できない楽しみ方かもしれませんね。
初夏、元気な草花と一緒に、自分だけのオリジナルな横浜の姿を記録に残してみませんか?
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(2023/12/8更新)
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