提供元:遠藤隆尚
地図を見るボルネオ島の玄関口、コタキナバル(Kota Kinabalu)から約60キロメートル。曲がりくねった山道から時折見えるキナバル山が、旅の気分を盛り上げます。キナバル山登山の出発点は、標高 1,563メートルに位置するキナバル公園(Kinabalu Park)です。公園入り口で入場料を支払った後、キナバル公園本部(Kinabalu Park Head Quarter)で受付を済ませ、登山ガイドと合流したら、乗り合いバスに乗って公園本部から約4キロメートル離れたティンポホンゲート(Timpohon Gate)を目指します。
ゲートでIDカードを見せ、準備運動を行ったら早速トレッキングをスタートしましょう。ラバンラタレストハウス(Laban Rata Resthouse )まで約6キロメートル。ウツボカズラや珍しいランの花を探しながら、ゆっくりと時間をかけて登りましょう。約1キロメートルおきにある簡素な屋根付きのシェルターでは、かわいらしく人懐っこいリス達が、エサのおこぼれをもらおうと寄ってきます。
最後の休憩所となるパーカ・シェルター(Paka Shelter)を過ぎる頃には、うっそうとした熱帯雨林から次第に低木となり、足元の岩も大きくなってきます。振り返ればすでに雲の上。ラバンラタレストハウスはもう少しです。
*入場料の有効期間は3日間です。
*事前にラバンラタ周辺の山小屋の予約を済ませておく必要があります。
*公園内または近くの宿に前泊をお薦めします。
*キナバル公園本部で不要な荷物を預けられます。(有料)
*受付時にミールクーポンを受け取り、近くのバルサムカフェでランチパックを受け取ります。
*キナバル山トレッキングはガイドの同行が義務付けられています。
*シェルターにはトイレと水場があります。飲水可能となってはいますが、飲まない方が良いでしょう。
3,250〜3,230メートル付近にはラバンラタレストハウスを中心として複数の山小屋があり、ここで1泊して翌朝山頂を目指すのが一般的です。
ラバンラタレストハウスで受付を済ませ、ガイドと翌朝の待ち合わせ時間を確認したら、後は自由時間となります。レストハウスにはレストランに売店(ミネラルウォーター・お菓子や簡単な防寒具あり)など、標高3,000メートルを超えているとは思えないほどの充実ぶり。ビュッフェ形式の食事は種類も豊富で、お腹いっぱい食べられます。窓から見る絶景を眺めながら、トレッキングの疲れを癒して翌日に備えて十分休憩を取りましょう。
*宿泊施設は複数ありますが、受付・食事はラバンラタレストハウスとなるため、一番人気のレストハウスです。
*トイレ・シャワーは共同、部屋はドミトリー形式です。
*温水シャワーは電力不足で止まる場合があります。
*バスタオルはレンタルが可能です。
*ビュッフェ時間帯は飲み物も提供されます。高山病予防に水分をたくさん摂取しましょう。
提供元:遠藤隆尚
地図を見る午前2時には身支度を済ませラバンラタレストハウスで軽食を取ったら、山頂を目指し出発します。常夏とはいえ標高3,000メートルを超える山の朝はとても寒く、冷たい風で自然と身体が目覚めます。真っ暗な道をヘッドライトを頼りにゆっくりと歩を進めましょう。出発時間が同じため最初は多少の渋滞が発生しますが、次第に人がばらけてきます。
ラバンラタレストハウスから約1時間、チェックポイントでIDカードを提示し、しばし休憩を取ったら更に上を目指します。この頃には岩肌にかかったロープや鎖をつたって登る場所も現れるため、慎重にゆっくりと歩きましょう。やがて巨大な一枚岩の上に立てば、左手にはサウス・ピーク(South Peak)、ロバの耳のようなドンキーイヤーズ・ピーク(Donkey Ear’s Peak)、アグリーシスター・ピーク(Ugly Sister Peak)などが現れます。
山頂となるローズ・ピーク(Rose Peak)の急な岩場を登る頃には空が白みはじめ、キナバル山の全貌が見えてきます。前日とは打って変わって岩ばかりのゴツゴツと荒涼とした世界が、やがて燃えるような赤い色に染まり始めます。山頂4,095メートルから見る朝日の鮮烈な光が冷たい身体をゆっくりと溶かし、その美しさにただ見とれるばかりです。
*部屋に荷物は置いておけますが、10時を過ぎて戻らなかった場合は延長料金が発生します。
*部屋に鍵はかかりますが貴重品は持参しましょう。
*早朝は非常に寒く防寒具が必要です。
提供元:遠藤隆尚
地図を見るローズ・ピークの山頂はとても狭く、時間帯によっては非常に混雑します。世界遺産のロゴが入った標識があるので、そこで記念撮影をしたら下山を開始しましょう。明るくなってから見るキナバル山の巨大な岩場と、数々のピークが織り成す勇壮な景色、遥か眼下に広がるコタキナバルの眺めが楽しめます。
ラバンラタレストハウスに着いたらガイドに出発時間を確認し、朝食としばし休憩を取ったら下山を開始します。下山後はバルサムカフェで暖かくて美味しいビュフェをいただきながら、キナバル山トレッキングの思い出を語り合いたいですね。
*バルサムカフェのビュフェは16時で終了します。
キナバル山頂に成功した人だけが貰える登頂証明書は、下山後キナバル公園本部でもらえます。世界遺産のロゴにキナバルで見られるウツボカズラやランなどが美しく施された証明書には、名前と登頂日が刻まれます。旅の思い出にもぴったりの登頂証明書、日本に持って帰りたいですね!
*登頂成功後、ガイドから登頂証明書の要否を聞かれます。
*発行には手数料が必要です。
登山道もしっかりと整備され、ロープワーク等の特別な技術も必要がないため、登山経験の少ない人でも比較的登りやすいといわれているキナバル山。とはいえ4,000メートル級の登山なのですから、しっかりとした事前準備と装備は必要です。
日本では見られない標高4,000メートルからの景色。キナバル山の熱帯雨林から森林限界までのさまざまな自然に触れる旅は、日本では味わえない経験と思い出となるでしょう。
■アクセス
ムルデカ広場前バス停からラナウ行きのミニバスに乗り、キナバル公園前で下車。1時間30分〜2時間程度。
*入園料や宿の予約についてはKinabalu Park(公式サイト・英語)を参照してください。
*富士山登山を目安とした場合、標高及び登山口から山頂までの標高差もキナバル山の方が高くなります。
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(2024/12/12更新)
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