写真:藤谷 愛
地図を見るサン・セバスチャン近郊、アスティガラガで生産されるシードルは、砂糖や炭酸を一切加えず、りんごのみで発酵させたお酒になります。その味は、私たち日本人が飲みなれている甘いシードルとは異なり、リンゴの自然の酸味、苦み、甘みが混在しているのが特徴。アルコール度数は5度前後と軽めです。
その醸造を行っている蔵元のことを「シドレリア」と呼びます。
サン・セバスチャンの街中のバルではどこでもシードルを味わうことができますが、樽から直接注がれるフレッシュなシードルの味は蔵元ならではです。
現地の人たちに人気のある「ペトリテギ」は辛口タイプのシードルを醸造する家族経営のシドレリアで、大きなレストランも併設しています。
まず、宿泊先のホテルのスタッフにお願いして、ランチ、又はディナーで予約を取ってもらいます。交通はタクシーでも片道18ユーロ前後。
店内に入ると細長いテーブルとベンチがズラリと並んでいます。
開店時はガラガラですが、夜9時ともなれば100席ほどある部屋がいっぱいになります。
写真:藤谷 愛
地図を見る席に着くと、店員さんが「今日はどのメニューにされますか?」とセットコースのメニューをもってきてくれます。多くのシドレリアで提供される料理は、アラカルトではなく、セットメニューなので、観光客は難解なメニューに悩むこともありません。
一番安いメニューが28.25ユーロ(1名分)で、以下の内容となります;
・鱈のオムレツ(鱈はサン・セバスチャンの名産の一つです)
・鱈のフライとピーマン炒め
・Tボーンステーキ
・デザート(チーズ、マルメロ(バラ科の植物)のゼリー、ナッツ、クッキー)
・シードル飲み放題
・バゲット
写真:藤谷 愛
地図を見る写真:藤谷 愛
地図を見る飲み放題のシードルは、自分で蔵に何度も足を運んでお替わり自由。
樽によって微妙に味が異なるので、味を吟味しながらお気に入りの樽を見つけるのも、シドレリアでの食事の醍醐味です。
シードルはグラスにいっぱい注ぐのではなく、5分の1くらいの量で。
「自然に発酵されできた炭酸とフレッシュさを堪能できるのが、その量」とのこと。
お料理も地産地消。鱈にはしっかりとした歯ごたえがあり、ステーキは炭火で焼いているので、柔らかくて味が濃厚に仕上がっています。
デザートまでたどり着くのが大変なほどのボリュームなので、覚悟が必要です。
また、ショップではお土産用のボトル(330ml)に詰めたシードルも販売しています。お値段も6本セットで15ユーロ以下とお手頃。
サン・セバスチャンはコンパクトな街なので、中心地でバル巡りや観光を楽しみ、郊外の美しい自然と一緒に、蔵元のシードルを満喫することをお勧めします。
シードルの旬は1月第3週から4月末までですが、シドレリアでは年間を通じてシードルを味わうことができ、ガイドツアーやテイスティングコースを体験したり、上記メニューのランチやディナーも営業しています(営業日時などの情報は下記、リンクなどでご確認ください)。
ぜひ、皆さんも、スペイン・バスクでしか味わえない「極上のシードル」を楽しんで下さい。
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(2024/9/14更新)
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