日本遺産に認定!京都「日本茶800年の歴史散歩」の舞台を巡る

| 京都府

| 旅の専門家がお届けする観光情報

日本遺産に認定!京都「日本茶800年の歴史散歩」の舞台を巡る

日本遺産に認定!京都「日本茶800年の歴史散歩」の舞台を巡る

更新日:2015/04/28 16:25

2015年4月、文化庁が新たに設けた「日本遺産」のひとつに高級茶として名高い「宇治茶」の生産に係わる景観が認定されました。京都府南部に広がる茶畑や周辺の集落、茶問屋などがその中心で、日本遺産への認定により、これからいよいよ注目が集まっていくと思われます。
案内板の設置など自治体による整備はこれからといった状況ですが、今回の記事では、先んじて、ぜひ注目しておきたい、とっておきの景観を紹介いたします。

宇治茶はここから生まれる!山一面に広がる和束町の茶畑

宇治茶はここから生まれる!山一面に広がる和束町の茶畑
地図を見る

京都府相楽郡和束町は「茶源郷」と呼ばれるほどの宇治茶の一大生産地。町内の山の斜面には、美しい茶畑の畝がずらりと並んでいます。周囲を山に囲まれた地形であるため、茶畑の景観を楽しむ高台からのビューポイントが多数存在!町の中心にある「和束茶カフェ」ではレンタサイクルも貸し出し中です。ぜひ、カメラを片手に、茶畑の広がる小道に繰り出してみてください。
(本文下MEMOに「いいとこ和束〜茶源郷〜」へのリンクがあります)

過去から現代に続く悠久の営み。宇治茶生産の集落を訪ねる

過去から現代に続く悠久の営み。宇治茶生産の集落を訪ねる
地図を見る

茶畑と一緒にぜひ楽しみたいのが、茶生産に係わる人々が生活する集落の散策。和束町では、急斜面に建てられた小さな家々と茶畑の美しいコラボレーションをみることができます。

多くの集落は現在も人が住んでいる生活空間であり、人の家にお邪魔するような緊張感は少なからずありますが、それはこれらの集落が「過去の遺物」になっていない確たる証拠。謙虚な気持ちで訪問すれば、きっと地元の人たちも温かく迎えてくれ、世間話に花が咲くことでしょう。

和束町の近辺では、湯船の集落がお勧め。宇治市の近辺から東では、白川や湯屋谷、奥山田の集落が見どころです。これらの集落は、どこも同じというわけではなく、茶の生産や加工を中心とした集落であったり、流通に係わる問屋を中心とした集落であったりと、どの集落にも歴史に基づいた個性があります。

日本茶が飲みたい!味覚・嗅覚に訴える他に例を見ない遺産

日本茶が飲みたい!味覚・嗅覚に訴える他に例を見ない遺産
地図を見る

今や世界的に有名になった日本茶のルーツは、ここ、京都府南部にあると言えます。煎茶を完成させた永谷宗円、玉露を完成させた辻利右衛門は宇治を活躍の舞台とし、日本におけるお茶の在り方に大きな影響を与えました。

多くの歴史遺産が「見た目」に価値を置いているのに対して、宇治茶生産の景観は、人間の味覚・嗅覚に訴える「飲み物」を中心とした遺産群。実際に遺産群を散策していても、あらゆるところで日本茶の誘惑が……。

例えば、和束町の「和束茶カフェ」では、入れたての日本茶の甘い味を楽しむ事が出来ますし、湯屋谷にある老舗の茶問屋「辻利」の工場からは香ばしい匂いが辺り一面漂っています。茶生産に係わる集落には、小さな茶工場があり、そこから漂っていくる香りも見事なものです。
(本文下MEMOに「京都宇治 辻利」へのリンクがあります)

煎茶を完成させた永谷宗円を祀る、茶宗明神社

煎茶を完成させた永谷宗円を祀る、茶宗明神社
地図を見る

現在、日本人に最も親しまれている煎茶。これを発明したのが、宇治田原町湯屋谷の永谷宗円です。湯屋谷の最奥部になる彼の生家跡の隣にあるのが茶宗明神社。決して大きな神社ではなく華美な装飾もありませんが、その純朴さが、かえって日本の茶文化を体現しているようにも感じられます。周囲の木々に静かにとけこむ社殿の姿は、神秘的ですらあります。

宇治茶流通の歴史を紐解く!茶問屋が並ぶ奈良街道の景観

宇治茶流通の歴史を紐解く!茶問屋が並ぶ奈良街道の景観
地図を見る

木津川から、北に延びる旧街道は「奈良街道とお茶の道」として定義されており、茶問屋や寺社とはじめとする古い街道の町並みが今でも残っている場所です。

鉄道と並行して走っているので、駅から降りてぶらり散歩をするのもよし、レンタカーを借りて、県道70号をドライブするのもよし。旧街道の幅員は当時のままの箇所も多く、車で走り抜けるには少し狭いと感じるかもしれません。しかし、せっかくですので、ここはゆっくりと走ってみてください。木津川に合流するいくつもの小川に掛けられた橋を渡り、井出町や山城町にみられる蔵や旧家を訪ね、のんびり散歩をする地元の人々の生活を垣間見るのも、楽しいものです。

おわりに

実は、宇治茶生産の景観は、世界文化遺産への登録も目指しており、今回の日本遺産への認定は、その実現を後押しする一歩になると考えられます。
まだ素案の段階ですが、今後は自治体による整備も進められる方向で「宇治茶かおり回廊」として、ハイキング道やサイクリングロードが整備されていくようです。
宇治の町には、世界遺産宇治上神社や平等院鳳凰堂もありますので、そちらと併せて観光を楽しむのもお勧めです。

日本の原風景とも言える、宇治茶生産の景観。美味しく甘い緑茶と共に、ぜひ、堪能してみてください。
(本文下MEMOに「宇治茶の世界文化遺産登録(京都府)」へのリンクがあります)

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/07/12−2015/04/25 訪問

- PR -

条件を指定して検索

トラベルジェイピーで一緒に働きませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ

- PR -