写真:やま かづ
地図を見るかつての台湾は製糖業が国の主要産業となっており、日本統治時代には各地にたくさんの製糖工場が建設されました。
しかし、戦後は時代の流れとともに製糖業の活況がなくなり、ここ「橋頭糖廠」も閉鎖されるに至りました。
その後、「橋頭糖廠」跡の一部が「十鼓橋頭文創園区」として、台湾の製糖の歴史や文化を楽しく学ぶことができるエリアに生まれ変わり、現在に至っています。
写真:やま かづ
地図を見る工場建物跡は「台湾糖業博物館」として、誰でも自由に観覧できる施設になっています。
建物内部には写真パネルや資料が掲示されており、製糖業の歴史を知ることができます。また、当時は忙しく動いていたであろうサトウキビ圧搾機などの製糖機械は、今でも当時の面影を残したまま展示されています。
さらに、工場中央部分の作業の進捗状況を監視した事務所もそのままで、日本流の実直な品質重視の姿勢を今に伝えています。
工場内部は特段に見学順路というものはなく、整備された通路を上へ下へと自由に見学することができます。途中で迷路のようになったり、行きどまりになったりするところもありますが、そのあたりはご愛嬌です。
写真:やま かづ
地図を見るMRT橋頭糖廠駅前から延びる小道はサイクリングロードとして整備されていますので、自転車を借りればのんびりと園内を回ることができます。
「十鼓橋頭文創園区」敷地内には「台湾糖業博物館」のほかにも当時の宿舎、事務所が残されており、農具や運搬に使った列車は身近で見ることができるように展示されています。また、「糖業歴史館」などはちょっと離れたところにあるので、自転車があるととっても便利です。
さらに、駅前の広場にはカフェ、レストラン、小物を扱ったショップなどもたくさんオープンしています。サイクリングの途中で、これらのお店をちょっと覗いてみるのが、実は一番の楽しみだったりしますね。
写真:やま かづ
地図を見る園のちょうど真ん中あたりには台湾糖業直営の物産施設「台糖展售館」があります。
館内では黒糖を使ったスナックや角砂糖などの砂糖製品が中心に販売されていますが、何といっても人気なのは台糖製のアイスクリームやアイスバーです。チョコレートやバニラのほかに、あずき、落花生、パイナップル、タロイモなど、台湾らしいフレーバーもあります。
「台糖展售館」横には屋外のテーブル席がありますので、お会計後のアイスクリームやスナックはこちらのエリアでどうぞ!
ちなみに、台湾糖業公司は、ここ高雄の製糖工場は閉鎖しましたが、今では、食品加工、農業、物流、レジャーと幅広い分野でビジネスを展開する総合商社となっています。
写真:やま かづ
地図を見るかつてサトウキビを運搬していたトロッコが今は園を縦断する観光列車として活躍しています。標準的なゲージ(軌間)の約半分でつくられた列車なので「五分車」と呼ばれています。そのトロッコの客車部分は貨車をそのまま利用、金網を張っただけの簡素なつくりで、黄色い小さな機関車が引っ張っていきます。
製糖工場にサトウキビたちが連れていかれるドナドナ♪な気分を味わいたい方にはお勧めですよ。
「五分車」の乗り場はMRT橋頭糖廠駅の高架下。そこから南側にある花卉農園中心駅まで約10分の小旅行です。行き先の「高雄花卉農園センター」はサボテン、盆栽、観葉植物など観賞用の草花を中心にした自然公園で、ちょっとしたふれあい動物園も併設されています。
なお、「五分車」は土・日・祝のみの運行です。運行時刻表は下記「MEMO」でご確認ください。
製糖工場跡地と聞けば、何やら交通の便が悪い郊外に立地しているようなイメージがあります。
しかし、「十鼓橋頭文創園区」はMRT橋頭糖廠駅沿いに広がった便利なエリアで、高雄駅からなら乗りかえなしの約30分で到着します。
「台湾糖業博物館」を中心とした「十鼓橋頭文創園区」、街の中心からでもとっても気軽にアクセスできるレジャースポットとして人気を博しています。高雄観光の一つとして、ぜひ足を延ばしてみてください。
この記事を書いたナビゲーター
やま かづ
プライベートでの渡航歴は、東南アジアを中心に200回以上、渡航国はのべ350カ国を数えます。海外旅行の趣味が高じて機内食会社に勤務、航空会社のさまざまな機内食に接し、世界各国の食習慣や食文化を学びまし…
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