写真:鮎川 キオラ
地図を見る花見山公園とその周辺の山々に囲まれた福島市渡利地区は、十数軒の花木生産農家の集落となります。約70年前、雑木林だった周辺の山に、生活の糧として花を植えたのが始まりです。そのうち花が増え、少しずつ美しくなっていく山が評判となり、ぜひ見せて欲しいと訪ねてくる方が多くなりました。花が咲く小高い山々は、農家の方の個人所有の山となります。その一農家の阿部家が、私有地の山を「花見山公園」としてご好意で一般開放してくださっています。
ここを全国的に有名にしたのは、写真家の故・秋山庄太郎氏と言われています。「福島に桃源郷あり」と称し、撮影した美しい花々の咲く山を紹介し、今では年間32万人が訪れる福島を代表する花の名所となりました。一般に開放して約50年、多くの方が訪れることで少し疲れた花木を養生させてあげたいとの思いで、昨年2012年は惜しまれつつ閉園したものの、今年2013年には再度開園し、今まさに見ごろを迎えています。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る花見山周辺の地区には遊歩道が整備されています。花見山公園内には、30分、45分、60分の見学コースがあります。標高は200mにも満たない低い山なので、頂上まで登っても片道30分ほどですので、ぜひ上まで目指してくださいね。山頂までの道のりは、サクラやハナモモ、ハクモクレンの花のトンネルをいくつも抜けていきます。眼下に広がる桃源郷を眺めながらゆっくり歩いてみてください。
公園内を歩いて体力と時間に余裕があれば、「花の谷コース(50分)」もお勧めですよ。少々急な勾配なのでちょっと息があがりますが、花見山公園の華やかな山肌を対岸に望むことができます。また、花見山公園内は観光客が多いのですが、花の谷コースは少し人混みから離れてのどかな里山の春を感じることができるので得した気分になります。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る花見山は、2度楽しめる山です。遠目から、ピンク、白、赤と多種多様な花々が織りなすグラデーションを楽しみ、山へ入れば色とりどりの春の花木が醸し出す甘い香りが心地よい。歩きながら空を見上げれば、ピンク色の優しい日差しが注ぎます。ひらひらと花びらが舞う散歩道は、ほんとに幸せなひと時を過ごせます。
写真:鮎川 キオラ
地図を見る花見山頂上付近から見た景色がこちら。春色の山肌の後ろには、遠く雪を頂きに残す吾妻連峰が見渡せる最高のロケーションです。花見山周辺は、今まさに見ごろを迎えています。4月14日の時点でウメはもう満開を過ぎていますが、ヒガンサクラやレンゲ、モクレンは見ごろを迎え、ソメイヨシノやハナモモは5分咲きでした。多種多様な花木が植えられているので四季を通じて華やかですが、とりわけこのGWまでの春のシーズンが一番美しい風景となります。
花見山までの交通ですが、週末などはマイカー規制があり、普通車はあぶくま親水公園を臨時駐車場として、無料で開放しています。そこからシャトルバスに乗って15分ほどです。しかし、この臨時駐車場までの道は一本道の為、大変混雑します。マイカーで向かう方は、午前9時前には到着することをお勧めします。渋滞を避けたい方は、旅行会社主催のツアーがお勧めです。何故なら、マイカー規制のしているエリアに観光バスとタクシーは乗り入れができるので、渋滞に巻き込まれず花見山のすぐ近くまで簡単に行けるのです。
都内の桜はすっかり葉桜になってしまいました。今年の桜は開花が早く、開花後の週末は寒かったり、天気が悪かったりと花見らしい花見をできなかったなんて方も多いのではないでしょうか。ちゃんと花見したいという方は、2013年の桜前線は只今福島まで北上中です。桜前線を追いかけて福島の桃源郷へぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
【花見山】
024-531-6428(福島市観光案内所)
場所:福島市渡利字原(福島駅から車で15分ほど)
入場:無料
※臨時駐車場利用の方は、環境整備協力金として大人300円となりますが、駐車場から花見山までのシャトルバスは無料となります。
※福島駅からバス利用の方は東口6番乗り場から「花見山行」片道250円となります。
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この記事を書いたナビゲーター
鮎川 キオラ
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