世界の珍しい文物が盛り沢山!奈良・天理大学附属天理参考館

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世界の珍しい文物が盛り沢山!奈良・天理大学附属天理参考館

世界の珍しい文物が盛り沢山!奈良・天理大学附属天理参考館

更新日:2015/05/25 12:20

乾口 達司のプロフィール写真 乾口 達司 著述業/日本近代文学会・昭和文学会・日本文学協会会員

世界各地の文化や風習を紹介した博物館といえば、大阪府吹田市の国立民族学博物館(民博)を連想する人も多いはず。しかし、奈良県天理市には民博とはまた違った切り口から世界の文化や風習、考古資料を紹介した博物館が存在します。その名も天理大学附属天理参考館。天理教という特定の宗教とかかわりを持ちながらも、一般にも公開されている天理参考館。今回は館内に展示された世界各地の珍しい文物をご紹介しましょう。

圧倒的な存在感!観覧者を出迎えてくれるオルメカ石頭像

圧倒的な存在感!観覧者を出迎えてくれるオルメカ石頭像

写真:乾口 達司

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天理参考館は、その名のとおり、江戸時代末期に成立した天理教と深いかかわりを持っています。天理教二代真柱に当たる創設者の中山正善が天理教を海外に広める人材を育てるためにはその国の言語だけではなく、風俗や習慣に通じていなければならないことを提唱したのをきっかけにして、1930年(昭和5)以降、世界各地の資料が蒐集されることとなりました。現在、所蔵されている資料は何と約30万点!しかも、それらは教団の関係者だけでなく、一般にも広く公開されています。その公開性が当館の大きな魅力であるといえるでしょう。

展示室の入口に置かれているのは、ご覧の石像。いまから3000年前に栄えたエジプト最古の文明「オルメカ文明」を代表するオルメカ石頭像(サン・ロレンソ1号)のレプリカです。その大きさは見るものを圧倒しますが、これから展開される世界各地の文物がいかに魅力的で圧倒的であるかを暗示しているかのようです。

奇怪な造型の数々!パプアニューギニアの精霊像

奇怪な造型の数々!パプアニューギニアの精霊像

写真:乾口 達司

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「世界の生活文化」コーナーの収蔵品はアイヌ文化からはじまり、韓国・中国・インド・東南アジア、中東、アメリカ大陸にまで広がっています。写真はパプアニューギニアの精霊像。精霊像は男性しか立ち入ることを許されなかった精霊堂のなかに安置されていました。パプアニューギニアでは自然界にさまざまな精霊が存在すると考えられ、それは畏怖の対象となっていました。それだけに人々は精霊に偉大な力の存在を認め、さまざまな精霊像を作ることによってその力にあやかろうとしたのです。その奇怪な姿はそのまま精霊の持つ圧倒的な力の象徴であり、パプアニューギニアの人々の思いを見て取ることが出来ます。

人々の暮らしに欠かせなかった各地の筏

人々の暮らしに欠かせなかった各地の筏

写真:乾口 達司

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写真は各地で実際に使われていた筏です。手前右側は「チュチャワ」。頭と四肢を切り取ったヒツジの胴体をふくらませて袋状にし、それを並べて木枠をはめこんだもの。黄河上流域に暮らすチベット人が使っていました。その左隣の帆掛け筏は「テッパイ」。台湾西岸の海岸で船荷を運搬していたものですが、ひとくちに筏といってもいろいろな素材で作られていることがわかりますね。

こんなものまで!エジプト末期王朝時代のミイラ型彩色木棺

こんなものまで!エジプト末期王朝時代のミイラ型彩色木棺

写真:乾口 達司

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「世界の考古美術」には、国内外で蒐集された埴輪や土器、青銅器、唐三彩、石造物などが多数展示されています。驚くのはエジプトのミイラ(ミイラ型彩色木棺)まで展示されていること!こちらのミイラは末期王朝時代のものですが、まさか奈良の地でミイラまで見ることが出来るとは思っていない人も多いはず。ほかにも、エクアドル・シュワル族によって作られた「干し首」(人間の頭部を装飾用に加工したもの)などの稀少性の高いものも展示されていますが、天理参考館がいかに世界各地の民俗資料や美術品を幅広く収蔵しているか、こういった珍しい文物からもうかがえますね。

海外移民の暮らしを学ぶ!廃物を利用して作られた楽器類

海外移民の暮らしを学ぶ!廃物を利用して作られた楽器類

写真:乾口 達司

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南北アメリカへの移民は、明治初年代以降、継続的に続けられました。天理参考館では彼らの足跡や海外での暮らしを伝える資料も多数展示されています。写真は三味線や胡弓といった楽器類ですが、私たちがよく知る三味線や胡弓とどこか違うと思いませんか?それもそのはず、これらはすべて素人による手作り楽器なのです。海外に渡航した日本人が現地で三味線や胡弓を作ろうとしても、その素材を調達することが出来ません。彼らは板切れや空き缶、包装紙、布など手近にあるもので胴を作り、釣り糸や針金で玄を張って、三味線や胡弓を作りました。こういった手作り楽器からも、海外移民の苦難の歴史を垣間見ることが出来るでしょう。ほかにも、ブラジルに渡った人々が暮らした当時の家屋も復元展示されており、普段、使われていた生活用品もまたそれぞれの歴史を伝える貴重なものであることを教えてくれます。

おわりに

地元・天理市の布留遺跡出土の土器類など、天理参考館にはほかにも数々の考古資料や民族・民俗資料が展示されており、見所は満載。さまざまなテーマにもとづく特別展も定期的にもよおされているので、何度、訪れても決して見飽きることはありません。奈良を訪れたら当館に足を運び、その素晴らしい収蔵品の数々をご堪能ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/01/18 訪問

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