金沢市内と近郊の街では、毎年7月1日を「氷室の日」として「氷室まんじゅう」を食べる習慣があります。
藩政時代の頃になりますが、氷室の節句という旧暦6月1日(新暦7月1日)に、「氷室」といわれている小屋に貯蔵してあった天然の氷雪を、加賀藩主が徳川将軍家に献上するために江戸へ届けていました。当時、その氷雪が氷室小屋から江戸へと無事に届けられるようにと神社におまんじゅうを供えられたことが起源とされています。
現在では、金沢の奥座敷といわれている湯涌(ゆわく)温泉を舞台に、毎年1月末に氷室小屋での雪詰め、6月30日には氷室開きが行われています。これらは藩政時代にのっとり、当時の衣装や形式が再現され、雪詰めは冬の行事、氷室開きは夏の行事として公開される伝統行事となっています。
写真:Mayumi T
地図を見るそして毎年7月1日になると、金沢市内の老舗和菓子店などではこの「氷室まんじゅう」が販売され、たくさんの地元の人々が買い求めています。金沢の蒸し暑い夏を無事に健康にすごすための願い、無病息災を願うといった意味も込められています。
写真:Mayumi T
地図を見る湯涌温泉街の各旅館、お土産店では3色がひとつになった「氷室まんじゅう」が販売されています。「無病息災」にあやかり、お土産品として支持されています。
<湯涌温泉の基本情報>
住所:石川県金沢市湯涌町(湯涌温泉観光協会)
電話番号:076-235-1040
アクセス:「湯涌町」バス停下車
写真:Mayumi T
地図を見る金沢は地域がら雨の日がとても多い為、夏の時期は湿度が高く蒸し暑い日が続きます。市内には浅野川や犀川(さいがわ)といった大きな二つの川があることから、涼を求めて川沿いをのんびりと散策する人の姿が多くなります。
<主計町茶屋街の基本情報>
住所:石川県金沢市主計町
アクセス:「橋場町」バス停徒歩下車
写真:Mayumi T
地図を見る浅野川周辺には「ひがし茶屋街」「主計町(かずえまち)茶屋街」の二つの茶屋街がありますので、風情を感じながら散策するのがオススメ。通年、日没後にライトアップがされていますので、独特の風情を感じることができますよ。
写真:Mayumi T
地図を見る平成30年6月16日(土)〜平成31年3月30日(土)(7、8月および年末年始は休み)の毎週土曜日には、この二つの茶屋街と「にし茶屋街」を含めた金沢市内の三つの茶屋街で「金沢芸妓のほんものの芸にふれる旅」として13時から約1時間程、お茶とお菓子付きで芸妓による踊り、お座敷太鼓、お座敷遊び等が体験できます。この機会にぜひ、金沢の伝統文化にふれてみてはいかがでしょうか。(「金沢市観光協会」公式HP「金沢旅物語」から予約ができます)
<ひがし茶屋街の基本情報>
住所:石川県金沢市東山
アクセス:「橋場町」バス停下車
写真:Mayumi T
地図を見る金沢城と兼六園のライトアップが、後述の「金沢百万石まつり」の日程に合わせて開催されます。幻想的な景観をお楽しみください。
金沢城・兼六園ライトアップ〜初夏の段〜
2018年6月1日(金)〜3日(日)19〜21時、入園無料
※この期間7〜18時も入園無料
以下のようなイベントも開催されます。
・ホタル観賞会
6月29日(金)、30日(土)20〜21時半
7月6日(金)、7日(土)20〜21時半
・金沢城・兼六園ライトアップ〜夏の段〜
8月10日(金)〜12日(日)18時半〜21時
<兼六園の基本情報>
住所:石川県金沢市丸の内1番1号(金沢城・兼六園管理事務所)
電話番号:076-234-3800
アクセス:「兼六園下」バス停徒歩すぐ
写真:Mayumi T
地図を見る壮大な建築を誇る金沢城。「石川門」「河北門」「橋爪門」は「金沢城三御門」とよばれていますが、宝暦の大火(1759年)の後、天明8年(1788年)に「石川門」が再建、それが今も残され国の重要文化財に指定されています。2010年4月に「河北門」、そして2015年3月「橋爪門」が復元されています。特に何種類もの石垣のライトアップが美しいのでご覧ください。
加賀藩三代藩主、前田利常により作庭が始まった「玉泉院丸庭園(ぎょくせんいんまるていえん)」。廃藩まで金沢城内玉泉院丸に存在していました。明治時代には廃絶されているのですが、数々の発掘調査や、残された絵図、文献などに基づいて設計が行われ、2015年3月に金沢城内に庭園が再現されています。
「玉泉院丸庭園」は通年、毎週金・土曜の夜、祝日前日にも夜間開園、ライトアップが行われています。こちらは演出1・2があり、1では「夕焼けの庭」「宵の庭」「月見の庭」の「三つの灯り」が楽しめ、2の「四季の灯り」では尺八や筝などの和楽器の演奏ととともに、四季の移ろいが感じられます。
<金沢城の基本情報>
住所:石川県金沢市丸の内1番1号(金沢城・兼六園管理事務所)
電話番号:076-234-3800
アクセス:「兼六園・金沢城」「広坂・21世紀美術館」バス停下車
写真:Mayumi T
地図を見る金沢の初夏の風物詩「加賀友禅燈ろう流し」。後述の「金沢百万石まつり」の特別協賛行事として開催されます。
浅野川の天神橋から浅野川大橋にかけ開催されますが、金沢の伝統工芸品である加賀友禅と、川はつながりが深いことから(加賀友禅が出来上がる工程で、生地に付いているのりや余分な染料を洗い流す作業を浅野川で行っていた為)、この業界に携わってきた故人の霊を慰め、水供養として行われています。約1200個の燈ろうが川を流れる様子は風情が感じられますよ。
<加賀友禅燈ろう流しの基本情報>
住所:石川県金沢市東山浅野川周辺
アクセス:バス停「橋場町」下車
2018年6月1日(金)19〜21時
写真:Mayumi T
地図を見る加賀百万石の伝統と文化を彩る時代絵巻として、毎年開催される一大イベント「金沢百万石まつり」。
天正11年(1583年)、加賀藩祖前田利家公が金沢に入城し、金沢の礎を築いたことを偲んで開催されています。大正12年〜昭和20年までは、尾山神社の「封国祭」に合わせて金沢市祭として行われてきた行事がルーツとなっています。初日6月1日(金)は、「金澤神社」「成巽閣」での「お水とりの儀式」「茶筅供養」、また「尾山神社」には加賀藩祖、前田利家公とその妻「まつ」が祀られていることから「祈願祭」や「献茶式」が行われます。
メインイベントである「百万石行列」は、6月2日(土)14時〜JR金沢駅東広場(鼓門周辺)で出発式が行われます。駅前から国道157号を通り、南町〜尾山神社前〜香林坊(こうりんぼう)〜片町〜しいのき迎賓館〜金沢城公園へと練り歩きます。
2018年は、前田利家公に俳優の高橋克典さん、お松の方に女優の羽田美智子さんが演じることになっており、こちらも話題になっています!
「百万石行列」が百万石通りを練り歩き、「金沢城」に入城する「入場祝祭」は2日(土)「金沢城公園」16時〜となります。ここでは2日(土)、3日(日)の両日、「盆正月」という伝統行事が行われます。藩政期に前田家の嫡子誕生や官位昇進などの慶事を城下挙げて祝った様子が再現されますよ。
<第67回金沢百万石まつりの基本情報>
住所:石川県金沢市JR金沢駅〜金沢城、兼六園周辺
日程:2018年6月1日(金)〜3日(日)
電話番号:076-225-1542(石川県観光企画課内)
アクセス:バス停「兼六園・金沢城」「広坂・21世紀美術館」下車
古くからの伝統行事、協賛行事も楽しめる「百万石まつり」など、夏の金沢もぜひお楽しみください!
※2018年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/14更新)
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