写真:平川 郁世
地図を見るスローフードの創始者であり、国際スローフード協会会長でもあるカルロ・ペトリーニ氏。彼が2013年11月6日付けのレプッブリカ紙に寄稿した記事の中に、「トラットリア・マスエッリ」の名前が登場しています。
それによると、1982年にミラノで創刊された雑誌「ラ・ゴーラ」が、現スローフード協会の前身である団体「アルチゴーラ」へと発展していきました。その「ラ・ゴーラ」の編集会議が、ここ「マスエッリ」で行われていたというのです。
編集長のジャンニ・サッシは、マスエッリで味わった料理の数々に触発され、雑誌創刊を思いついたといいます。その後、全世界へと広がっていくスローフードの流れがここ、マスエッリから始まったといっても過言ではないのです!
彼らの息子であり、現オーナーであるピーノ氏(写真)を始めとするスタッフは、メニューを事細かに説明してくれます。常連客が多いため、メニューは仕入れ状況や季節によって常に変更されているからなのです。
写真:平川 郁世
地図を見る「トラットリア・マスエッリ」は、ミラノ市の外側を囲む環状道路の南東、ウンブリア通り(Viale Umbra)に、ひっそりとあります。
ピエモンテ州出身のマスエッリ夫妻が1921年に創業。以来、途絶えることなく、ピエモンテ州とロンバルディア州の伝統料理を提供してきました。店内に飾られたレトロな写真が、それを物語っています。
シェフは3代目・マックス、そして母親のティーナ。代々伝わる秘伝のレシピは、ただ単に受け継いできたものではなく、研究と追求の果てにたどり着いた結果だ、というのが彼らのポリシーなのです。
写真の「パスタ・エ・ファジョーリ(豆のパスタ)」は、その濃厚さから「スプーンも立つ」というサブタイトルがついているほど。
そしてミラノ風サフランリゾットは、「ニューヨークタイムス」や「モノクル」などで何度か取り上げられた、伝説の一皿!
写真:平川 郁世
地図を見る店内は創業当時のまま、特注で作られた椅子とテーブルが今も使用されています。
客の大半は常連さんで、実に和やかな雰囲気。テーブルを超えてサッカーの話をしたり、家族の様子を聞いたりと話が弾んでいて、「まるで家に帰って来たようだ」と言わしめる店でもあります。ある紳士曰く、「ここに来れば間違いなくおいしく食べられる。安心の店」。
たとえば「ヴィテッロ・トンナート(牛肉スライスのツナソースがけ)」。ソースに使うマヨネーズひとつをとっても、原材料を選び抜いた上で、その都度手作りしています。そのまろやかな味わいは、口にする人の舌に確実に伝わります!
写真は「トンノ・ディ・コニーリョ」。直訳すると「ウサギ肉のツナ」ですが、ツナのように柔らかくなるので、こんな呼び名がついたそう。ゆでたウサギ肉を長期保存するために考案された、ピエモンテ州の伝統料理です。
これが本当にやわらかくてしっとり、さっぱり。サラダ菜の上にのせたところは、この店のオリジナルです。重たいイタリアンが続いた時には、特におすすめの一品!!
この「マスエッリ」、最後に特筆すべきは、そのワイン・リスト。とにかく種類が豊富で、さらに驚くほど良心的なお値段なのです。
写真:平川 郁世
地図を見るさて、ミラノといえばリゾットですが、もしもピザが食べたくなったら「ロッソ・ポモドーロ」へどうぞ!!お手軽値段でピザを楽しめるこの店、日本国内にも出店していますが、ちょっとシステムが違うようです(イタリアは食べ放題ではありません)。
今回ご紹介するのは、ミラノ中央駅構内のロッソ・ポモドーロ。店内に列車の発着時刻が示される電光掲示板があり、変更が多いイタリアの電車に乗るのも安心。注文を受けて、比較的早く運ばれてきますし、店を出てすぐにホームへとたどり着けます。
チェーン店とあなどるべからず。地元民に強く支持されている、本場ナポリの味です。生地はもちもち、若干厚め。名物ピザはラ・ヴェラーチェ(La verace・写真参照)という、水牛の乳を使用したモッツァレッラのピザ。直前にソレント産エキストラ・ヴァージン・オリーブオイルをさっとかけて、さあ召し上がれ!!
写真:平川 郁世
地図を見る「スペルト小麦」をご存知ですか? イタリア語で「ファッロ」という、この穀物は古代から食されていたのですが、健康ブームに乗って近年は注目の的。ミラノの多くのレストランで、人気メニューのひとつになっています。
スペルト小麦はビタミンB群を始め、ミネラル分が普通の小麦よりも多く含まれます。小麦よりさらにしっかりした歯ごたえで、よく噛むことによって消化もよくなります。小麦アレルギーの人も、スペルタ小麦には反応が出ないことが多いという調査結果も!
スープに入れたり、パンにまぜて焼いたりと、さまざまなバリエーションがある中、特に夏はサラダに入れて、さっぱりと食べるのがイタリア風!
ベジタリアンの方、軽く済ませたい方、サラダのメニューからこのファッロ・サラダ(Insalata di Farro)を頼んでみては?軽く火を通したダイス状の野菜と和えてあります。
もの足りないと感じる場合は、オリーブ油、塩、パルメザンチーズなどをお好みで加えてみましょう。
写真は、ロッソポモドーロのファッロ・サラダです。
このほかに、以下のお店もオススメです!
・トラットリア・ボロニェーゼ・ダ・マウロ(Trattoria Bolognese da Mauro)
ナヴィリオ地区にある、エミリア・ロマーニャ料理の専門店。ここの手打ちパスタは絶品!!
・ドライ(Dry)
開店したばかりのピッツェリア。本格ピッツァとフォカッチャの味はもちろん、カクテルも楽しめるお洒落な店とあって、早くもミラノっ子の話題に!
・ラ・リサッカ6(La Risacca6)
ミラノで新鮮なシーフードを食べたいなら、ここ!
詳細は、下記MEMOにあるサイトでご確認ください。
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(2024/9/18更新)
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