写真:渡部 洋一
地図を見る長州藩36万石の城下町として栄え、幕末に多くの英傑を生み出した山口県萩市。輩出した人材の名前とは裏腹に決して大きくはない萩の町には、幕末ファン憧れの史跡が点在しています。その中でも特に注目を集めているのが、長州藩が生んだ偉大な思想家であり、幕末のみならず日本の教育史にその名を刻む吉田松陰を祀る「松陰神社」。境内にかの有名な「松下村塾」が建つことで知られる、萩を代表する観光名所です。
写真:渡部 洋一
地図を見る長州藩が誇る幕末の偉人・吉田松陰を祀る松陰神社の境内に、その塾は建っています。幕末のGTS(グレート・ティーチャー・松陰)こと吉田松陰が主宰し、高杉晋作や伊藤博文など日本史を動かした幕末の志士たちを数多く輩出した「松下村塾(しょうかそんじゅく)」です。
多くの人は実際に建物を目の当たりにすると、そのあまりの小ささに驚きます。たった18畳ほどの本当に小さな塾が日本史を動かした、まさに奇跡が起こった場所と言えるでしょう。
2015年の大河ドラマ『花燃ゆ』では、この松下村塾を舞台に主人公・文の兄・吉田松陰とその弟子・久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文などが想いをぶつけ合う、青春群像が描かれ話題になりました。また2015年5月4日に、「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」がイコモスからユネスコに世界遺産への登録勧告されたことにより、その構成資産である松下村塾もますます盛り上がりを見せています。世界遺産登録が実現すれば、この小さな町の小さな私塾が、世界に認められる宝となるのです。
写真:渡部 洋一
地図を見る松下村塾の小さな講義室には、吉田松陰の肖像画と彫刻が置かれています。掛け軸に描かれた肖像画は、松下村塾の門下生松浦亀太郎(松洞)の筆によるものです。松浦亀太郎による松陰先生の肖像画のエピソードは大河ドラマ『花燃ゆ』でも描かれ、多くの視聴者の記憶に残るシーンとなりました。
写真:渡部 洋一
地図を見る松下村塾室内に掲げられた、塾生たちの写真や肖像画の数々。久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文、山県有朋と、誰もがその名を知る偉人ばかりが並んでいます。しかし、ここに掲げられているのは塾生のほんの一部。吉田松陰がここで塾生たちを指導した期間はわずか2年ほどと短期間であったのにも関わらず、この松下村塾からなんと総理大臣2名、国務大臣7名、大学の創設者2名が輩出されました。
その蒼々たる顔ぶれを見て、「私の子供も是非松下村塾へ入れたい」と山口県へ引越しの準備を始めた人には大変残念なお知らせなのですが、松陰先生は安政の大獄で1859年に処刑されており、松下村塾も廃止されています。願書を送付しても受け付けられませんので、ご了承ください。
写真:渡部 洋一
地図を見る松陰神社の境内に立つ、「明治維新胎動の地」の石碑。
吉田松陰が発し、高杉晋作が行動に移し、伊藤博文が完成させたと言われる明治維新。その全ての段階における主役となる人材が、この場所から羽ばたいていきました。幕末の動乱期、本州の端で生まれた松下村塾は、まさしく「明治維新胎動の地」の名にふさわしい超スーパーウルトラエリート学校だったのです。
いかがでしたか?
幕末のグレートティーチャー吉田松陰の下、多くの有名志士たちを輩出し日本史を動かした松下村塾の凄さをご紹介しました。大河ドラマ『花燃ゆ』の舞台となり、世界遺産登録勧告によってさらに盛り上がりを見せる松下村塾は、今最も熱い観光名所の一つと言えます。
東大も慶応も早稲田もビックリの超絶エリート学校である松下村塾。現在入学者の募集はしていませんが、誰でも見学することができます。『花燃ゆ』ファンの人も、世界遺産検定を受けたい人も、総理大臣を目指す人も、ただ山口県に行ってみたい人も、松下村塾に足を運んでみませんか?日本の歴史を動かしたこの場所は、きっとあなたの心をも動かしてくれるはずです。
松下村塾へのアクセス等の情報は、記事下部にある「MEMO」よりご覧いただけます。
この記事の関連MEMO
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/12/14更新)
- 広告 -