写真:小林 理沙
地図を見る独創的な「レミスフェリック」のデザイン源はなんと「人の目」。さらに驚くことにまぶたの部分は開閉可能になっています。ここで催されるものもプラネタリウム、レーザー光線ショー、3Dの映像が楽しめるアイマックスなどです。やはりと「人の目」と関係あるものばかりですね。面積が900平方メートル、直径24メートルの半球型の巨大スクリーンいっぱいに映し出される映像は迫力満点!
「芸術科学都市」の施設は、全施設同時開館ではありませんでした。この「レミスフェリック」が一番初めとなる1998年4月ににオープンしたため、この中では歴史が長い施設となっています。
写真:小林 理沙
地図を見る2005年にオープンしたパラウ・デ・レス・アルツ」は、4つのホールからなり、オペラハウスは座席数が1481席あります。最大なのはコンサートに使われる座席数1500席のホールで、クラシック音楽のコンサートから、政治的集会まで使用されています。残り二つのホールはともに収容数が400人となります。
館内にはバルがあり、コンサートなどの開幕前に行って喉をうるわしたり、腹ごしらえもできます。バレンシアは何百年に及ぶ音楽の歴史を持つ街です。オペラを上演する場所は、限られますが、年中たくさんの催し物がありますので、滞在中に音楽や演劇などを鑑賞されるのもオススメです!
写真:小林 理沙
地図を見る全長250メートル、幅110メートル、高さ33メートルの巨大な建物です。北側の壁は全てガラス張りになっています。人類の進化を科学技術に関連付けて教育的に、そして楽しく展示、説明されています。館内の「大通り」と呼ばれるスペースには高さ15メートルのDNAを象徴した彫刻があります。また全長34メートル、重さ170キロもの巨大フーコーの振り子が設置され、これは世界でも最大級のものとなっています。土台は地中海に面したバレンシアらしく、オリーブとオレンジの木でできています。
また、写真右に小さく見えている施設は、国際的なテニスの試合「オープン500」などに使用される「アゴラ」。「芸術科学都市」の中で最も遅い2009年11月に開館されました。
写真:小林 理沙
地図を見る他の建物と並行して「ウンブラクレ」の長い散歩道が続きます。アーチに覆われた「ウンブラクレ」の中は、アーチが作り出す影が木漏れ日のような効果をもたらしています。ヤシの木が立ち並び、気持ちよく散歩できる場所です。近代的な建物を横目に歩くのも、他ではあまりない経験ですね。アーチの端は長く続くベンチとなっていますから、そこに腰掛けて、お昼ごはんを持参してピクニックするのもよし。また、バルもありますから、そこで休んでもいいですね。
写真中央に見られる青いモニュメントやベンチは、タイルの小片で覆われた「トレンカディス」という手法で飾られています。タイルやガラスなどの小片で装飾した芸術で、人物などの絵柄になっているものを「モザイク」、なっていないものを「トレンカディス」とでは呼び分けられています。
写真:小林 理沙
地図を見る「オセアノグラフィック」は、2002年に開館し、2015年現在までヨーロッパでは一番大きい海洋水族館です。そのこともあり、「芸術科学都市」の中でもヨーロッパ人の観光客に人気が高いところです。総面積11万平方メートルもある敷地の地下に水槽があります。地中海、大西洋、太平洋、南極、北極、紅海などに生息する代表的な動植物が見られます。巨大水槽の中を泳ぐ魚たちを見ながら食事できるレストランもあります。
また、サメのいる水槽は透明なトンネルになっており、頭上をサメが通るときはスリルを感じるほど!さらに、トンネルの下で寝袋を持参して、「泳ぐサメを見ながら寝よう」という子ども向けの企画も実施されています。この建物はスペイン人建築家サンティアゴ・カラトラバの他、メキシコの著名な建築家フェリックス・カンデラが設計しました。
2015年公開のハリウッド映画『トゥモローランド』のロケ地にもなったほど、やはり空想科学小説の舞台としてもぴったりな「芸術科学都市」です。日中は、地中海の青空の下、建物そのものだけでなく、隣接する池の水面にはっきり映し出される姿が美しいものです。また、ライトアップされる夜は、さらに近未来の雰囲気を増し、どこか異次元の世界にいるかのよう。他のスポットとは一線を画す魅力がいっぱいのバレンシア「芸術科学都市」にぜひ行ってみてください!
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(2024/4/20更新)
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