美しい階段を持つポルトガル・ブラガの聖地「ボン・ヘスース教会」巡礼!

美しい階段を持つポルトガル・ブラガの聖地「ボン・ヘスース教会」巡礼!

更新日:2016/01/06 16:51

小林 理沙のプロフィール写真 小林 理沙 日本語教師、翻訳家
ブラガはポルトガル第3の都市です。ポルトから電車で1時間ほど行ったところにあり、ポルトからの日帰り旅行も可能な落ち着いた街です。このブラガ郊外のテニョエスという地域には、巡礼地になっている山があります。独特な美しさの階段を上ると、ブラガの街全体を展望できる山の上にある「ボン・ヘスース教会」に到着します。教会内の装飾品も独特、敷地内に洞窟もあったりとユニークな教会を訪ねにブラガへ行ってみませんか。

教会のハイライト「ジグザグ階段」

教会のハイライト「ジグザグ階段」

写真:小林 理沙

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高い木の茂る昼間でも薄暗い山道をしばらく登ると、それまで空を覆っていた木々がなくなり、視界が明るくなります。そこからは5km離れたブラガの街や、そこを流れるミーニョ川も見られます。ブラガの街を背景に、山を見上げると、ボン・ヘスース教会で一番有名なジグザグ階段があります。この独創的な階段はポルトガル国内やブラジルの教会の建築にも影響を与えました。
この階段には5つの像があり、それぞれ嗅覚、触覚、視覚、聴覚、味覚の5感を象徴しています。

美しくも珍しい祭壇

美しくも珍しい祭壇

写真:小林 理沙

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バロック様式の教会ですが、祭壇はネオ・クラシック様式が採用されています。1784年から1811年にかけてカルロス・アマランテにより造られたものです。祭壇の中央にはキリスト像があるのは、他の多くの教会にも見られますが、そこに兵士の像もあるのは、珍しいと言えるでしょう。

段に飾られる人形の正体とは?

段に飾られる人形の正体とは?

写真:小林 理沙

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これは聖遺物と呼ばれる聖者の遺品などが収められているところです。教会によっては、豪華に宝石を散りばめられ、台座も金でできた聖遺物入れも多く見られます。バロックとは元々ポルトガル語の言葉バホーコに由来するフランス語です。フランス人がこの時代の芸術をゴテゴテして多少悪趣味という意味で使ったものが普及したと言われています。この聖遺物が飾られたコーナーはバロック趣味が多分に現れています。

インパクト大の洞窟!

インパクト大の洞窟!

写真:小林 理沙

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ボン・ヘスース教会への山道にはいくつも洞窟があります。こちらの教会のすぐ脇に位置するものは洞窟自体も印象的ながら、池と一緒になり、圧倒的なインパクトを与えています。洞窟の上にあるのは1913年に造られた野外音楽堂です。この周りには、美しい花の咲く花壇があったりなど、ポルトガルの高いレベルの造園技術を感じられます。

急勾配を往復するケーブルカー!

急勾配を往復するケーブルカー!

写真:小林 理沙

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ボン・ヘスース教会は巡礼地。興味があっても、健康状態によっては長い階段の上り下りが大変な方もいらっしゃいます。そんな方の教会へのアクセスを助けるのが、こちらのケーブルカーです!無理をせず、教会へ行けるのはうれしいですね。トラムの車窓から見える景色をゆっくりご鑑賞ください。

終わりに、

「ボン・ヘスース教会」は「ボン・ヘスース・ド・モンテ教会」(Bom Jesus do Monte)としても知られています。直訳すると「山の良いキリスト教会」です。
山の麓からジグザグ階段までの山道には、キリストの受難を人形を使って再現した小屋がいくつかあります。その昔、文字の読み書きができない人が多かった時代に、聖書を教えるのに役立ったと言われています。

教会は年中午前7時半から午後8時まで無料公開されています。ブラガ市中心部から教会のある山の麓までのバスも出ていますから、片道5kmの道のりを歩かずに教会に行くことも可能です。
美しい階段とユニークな祭壇を持つこの教会に一度行ってみませんか。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/08/30 訪問

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