写真:フルリーナ YOC
地図を見る世界遺産ドロミーティは、日本ではまだ限られた場所しか紹介されていませんが、 総面積は約9,000平方kmと広く、見どころ満載の地域です。山々や高原はもちろんの事、美しい湖も点在しています。
まずはじめにご紹介するのは“ドロミテの真珠”と言われるブライエス湖。ブライエス湖は、オーストリアにほど近いドッビアーコ駅から、バスで30分のアクセスしやすい湖です。ドッビアーコ駅はオーストリアからもイタリアからも電車でアクセス可能です。バスはブライエス湖が終点ですので、迷うこともありません。
終点「Lago di Braies」でバスを降りると、もう湖がすぐそばです。ブライエス湖は透明度が大変高く、周囲を岩山で囲まれているので秘境感満点の美しい湖です。険しいドロマイトの山肌と神秘的な湖水のコントラストは、まるで一枚の絵のよう。湖畔には、レストランもあり、パラソルの下で湖を楽しみながらランチやカフェを楽しめます。
バス停終点の湖からでも十分に美しいブライエス湖ですが、ここまで来たらやはりハイキングがオススメ!2時間ほどで湖を一周する美しいコースがあります。一周すると湖や湖水の色のさまざまな表情を楽しめますので、ぜひハイキングもしてみてくださいね。左右回り・どちらも同じ道ですが、左回りの方が下りが多いので楽なコースです。右回りで行くと長い階段を登らねばなりませんので、登りが苦手な方は左周りで歩いてくださいね。
写真:フルリーナ YOC
地図を見るドロミーティの湖というと、ミズーリナ湖と共にまず名前が挙がるのがカレッツァ湖(Lago Carezza)。“ドロミテの宝石”と言われるカレッツァ湖は、槍のような峰が林立する名峰ラテマール山群(標高2846m)と、そのふもとの深い緑の森を湖面に映します。その湖面は、翡翠のような深い緑の神秘的な色。ドロミーティに行くなら、ぜひ訪れていただきたい湖です。
カレッツァ湖はボルツァーノからSAD社のカナツェィ行きのバスで。ボルツァーノからバスが通る谷は「エガ谷」。深く切り落ちた渓谷には屏風のように山肌がそそり立ち、ものすごい迫力です。この車窓もまた、見どころの一つ。
湖にゆくバス停は「Lago di Carezza」。カレッツァの町の少し手前になります。バスが停まる駐車場から少し歩くと、湖に出ます。ラテマール山群が翡翠の湖面に、鏡のように映しだされるその風景はまさに絶景の一言。たとえようもない深い翡翠色の湖面の色は、一度見たら深く脳裏に刻まれることでしょう。こちらも湖を一周する遊歩道があり、歩いて30分程。軽く歩けるコースですので、ぜひ一周して湖の表情をお楽しみください。
写真:フルリーナ YOC
地図を見るドロミテを代表する湖といえば、このミスリーナ湖。湖畔のホテルとドロミテの名峰・ソラピス山群を鏡のように映すこの湖の写真、みなさんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。湖畔のホテルに泊まれば、刻々と表情を変えてゆくミズリーナ湖を楽しめます。またここは呼吸器疾患の病気療養に適した気候で、療養所も建っています。体も心も美しい風景と空気に洗われるようですね。
こちらもコルティナ・ダンペッツォ、またはドッビアーコからバスで直接行くことができます。またトレ・チーメハイキングの起点、アウロンツォ小屋へのバスも通りますので、トレチーメの行きかえりにでも、ぜひ訪れてほしい湖です。バス停は「Lago di misurina」。
ミズリーナ湖には二つの伝説が伝えられていますが、その一つをご紹介しておきましょう。ちょっと長いですが、興味のある方はお読みくださいね。
ミズリーナは気まぐれで、ちょぴり意地悪な女の子。彼女はソラピス王という巨人の娘で、お父さんの手のひらに住んでいました。彼女はモンテ・クリスタッロに住む女王が持っている、人の心が映る魔法の鏡がほしいと父にねだります。女王は鏡を渡す代わりに、自分の庭を灼熱の太陽から守る大きな山になることを、ソラピスに要求します。ミズリーナはそれを聞いてもへいちゃら。お父さんは愛する娘のため、ミズリーナを手に乗せながら大きな山になっていきました。ところが、父・ソラピスが山になっていく途中、娘は山になっていく父の上から転がり落ちて死んでしまいます。そして父の命と引き換えに手に入れた鏡も粉々に砕けてしまいました。山になっていくソラピスはその一尾始終を見てしまい、その目から涙がとめどなく溢れました。その流れる涙は、大きな2本の川となり、それが合わさって湖ができました。それがミズリーナ湖。水の底には砕け散った鏡の破片があって、見に行く人の色々な気持ちがさまざまな色になって映し出されるといわれています。
ミズリーナ湖と、ソラピス山群とクリスタッロ山。ドロミテ東部を代表する山や湖の、ちょっぴり切ないこんな伝説を、心に留めながらミズリーナ湖の湖底をのぞいてみてくださいね。湖底の鏡がみなさんのどんな心を映しだすか・・お楽しみに!
いかがでしたでしょうか。人々を惹きつけてやまない美しいドロミーティ。その山々の麓にの宝石のように静かに佇む美しい湖。山々や湖に息づく伝説。見どころの多いドロミーティ地方ですので、ぜひお好みの山々や湖をみつけて訪れてみてくださいね。
また、ミズリーナ湖の伝説を一つご紹介しましたが、ドロミーティには山々やその地にまつわる魔女伝説や物語がいろいろあります。そんなお話を調べていくのもまた、楽しいかと思います。
ブライエス湖やミズリーナ湖の起点となるドッビアーコはドロミーティ・セストの山々が大変美しい町。カレッツァ湖の起点となるボルツァーノは歴史ある美しい古都でワインの産地でもあります。またミズリーナ湖の起点となるコルティナ・ダンペッツォは数々の絶景が楽しめるドロミーティ最大のリゾート地。合せてお楽しみください。
Memoに、SADバスの時刻表検索を入れました。DAに出発地を、Aに到着地を、partenzaに出発時刻を、arrivoに到着時刻を入れれば、簡単にバスの時刻がわかります。バス時間は今年の夏の時刻表が出ましたらMEMOに入れ替えます。
この地方は、地名がドイツ語・イタリア語の2重表記になっていますので主なものを書いておきます。(イタリア語―ドイツ語)
Bolzano-Bozen(ボルツァーノ・ボーツェン)、Dobbiaco−Toblach(ドッビアーコ・トブラッハ)、Lago di Braies-Pragser See(ラーゴ ディ ブライエス・プラクサーゼィー)Lago di Carezza- Karersee(ラーゴ ディ カレッツァ・カレルゼィー)
それではみなさん、すてきな旅を!
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(2024/11/2更新)
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