写真:万葉 りえ
地図を見るユスキュダル(ウスキュダル)は、イスタンブールのアジアサイドの港街です。ヨーロッパサイドからはフェリーを使うこともできるし、現在は2013年に開通したマルマライ(地下鉄)のユスキュダル駅を利用することもできます。
マルマライから地上に出たり、フェリーを降りたら、海沿いの道をマルマラ海の方角に向かって歩いてみましょう。桟橋から続く海岸線の道は、人気の夕景スポット。ベンチに座って、おやつを食べながらおしゃべりしている人もたくさんいます。
10分ほど行くと、海上に塔が見えてきます。
海岸から200mほど離れた小島に建つクズ・クレスィです。クズ・クレスィには王の娘にまつわる伝説があるので、「乙女の塔」という別名もあるんですよ。塔の向こうに旧市街のモスクのシルエットが浮かぶ景色はとてもロマンチックだし、エキゾチシズムも感じていただけることでしょう。
夕景を見るために、人々がここに足を運ぶのもうなずけます。
写真:万葉 りえ
地図を見る伝承によると、この町はギリシアからビザンティウム(人名)が植民地にするために入ってくるよりももっと古く、紀元前700年ころまで歴史がさかのぼれるそうです。天然の良港として、また、アジアへ向かう地点として発展を続けていました。
しかし、ビザンティン帝国の時代、帝都コンスタンチノープル(のちのイスタンブール)は大城壁で守られていたけれど、ユスキュダルは城壁の外側。守ってくれる城壁がなく何度も外敵の攻撃を受けており、ビザンティン時代の建造物は一つも残されていません。
そんなユスキュダルでしたが、オスマン帝国時代になるとイスタンブールより静かな環境を求めて、富裕層がモスクや屋敷を建てるようになります。
シュレイマン大帝の皇女ミフリマーのために建てた「ミフリマーモスク」もその一つ。実はイスタンブールには「ミフリマーモスク」が二つあるのですが、その一つを船着き場のそばに見ることができますよ。
写真:万葉 りえ
地図を見る旅に出て、市場を歩くというのはその土地が感じられて面白いものですよね。
商店が並ぶ通りへ入っていくと、まず目につくのが魚屋さん。ユスキュダルが天然の良港として栄えてきただけあって、たくさんの種類が並べられています。日本では見ないような魚もあると、食べ方が気になりますね。
ほかにも、香辛料の店や、果物店など、商品の色もカラフルです。
写真:万葉 りえ
地図を見るここでは、観光用の土産店はほとんど見ることがありません。その代わりに生活に根ざした生鮮品を積んだ屋台が、道にたくさん並びます。この土地の人々の暮らしに触れたくてここへ来た者には、そういう光景がうれしいんですよね。
野菜あり、フルーツあり、どれも新鮮でおいしそう!夕方は、仕事帰りのような人々が次々と買っていきます。市民の台所と言える町なんです。
写真:万葉 りえ
地図を見る「ロカンタ」とは、トルコの家庭料理が手ごろに、バラエティ豊かに食べられる大衆食堂のことで、イスタンブール市内にはたくさんのロカンタがあります。
もちろんユスキュダルにも古くからある有名なロカンタがあるんですよ。
ショーケースの中に並ぶ料理はとても種類が多く、選ぶのに迷ってしまいます。スウィーツもたくさんの種類があるので、あれこれ食べてみたくなるかもしれませんね。
夕陽が差しこむロカンタで、おいしいトルコ料理に舌つづみをうつのもおすすめですよ。
写真の料理は「ブドウの葉のピラフ包み(ヤプラック・ドルマス)」の一つですが、肉の量が多いので「ブドウの葉の肉包み」とも呼ばれていました。トルコ料理は世界三大料理の一つ。たっぷり召しあがってくださいね。
ユスキュダルにも観光客が来ているけれど、土産物店が並ぶわけではなく、イスタンブール市民の普通の生活が感じられる地です。
下町情緒もあって、なごやかな時間を過ごすにはおすすめ。
マルマライ(地下鉄)が開通したことにより町の急な発展が予想されているユスキュダルですが、いつまでも港町のこの雰囲気はなくさないでほしいものだと思います。
イスタンブールは有名観光地だけでなく街歩きも楽しい都市。
下記MEMOに載せた「オルタキョイ」なども、街歩きにおすすめです。
イスタンブールに来られたら、町の人になったつもりで歩いてみてくださいね。
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(2024/11/5更新)
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