写真:渡部 洋一
地図を見る明治期、官営幌内鉄道の開通により北海道の物流の拠点となった小樽。現在では毎年多くの人々が訪れる人気の観光都市として名を馳せています。かつて商都として賑わった往時の繁栄が忍ばれる光景がそこかしこに点在する小樽の街で、その代表格と言えるのが、今回ご紹介する「北のウォール街」の歴史的建造物の数々です。
小樽駅から徒歩10分ほどのエリアに立ち並ぶ、格調高い洋館たち。明治26年(1893年)の日本銀行小樽派出所の開設をはじめ、大企業や主要銀行の支店が続々と進出し、最盛期にはニューヨークの「ウォール街」に例えられるほどの銀行街となりました。
写真は、「旧北海道拓殖銀行小樽支店」。初期鉄筋コンクリート造建築の堂々たる洋館が、北のウォール街の交差点を飾っています。
写真:渡部 洋一
地図を見る旧北海道拓殖銀行小樽支店の向かい側に建つのが、現在は「小樽運河ターミナル」として人気スポットとなっている「旧三菱銀行小樽支店」です。北のウォール街の中心地でその繁栄を支えた大正11年(1922年)竣工の建物は、現在はバスターミナルや名物菓子店として再利用されています。金融から観光へ、時代の流れとともに柔軟にその役割を変え親しまれ続ける名建築です。
写真:渡部 洋一
地図を見る北海道の物流の拠点であった小樽の往時の繁栄を今に伝える北のウォール街。その主役と言えるのが、「日本銀行旧小樽支店金融資料館」です。魅力的なレトロ建築が立ち並ぶこのエリアでも、この建物の洗練されたデザインと存在感は別格と言えます。
明治45年(1912年)築の重厚な建物は、東京駅を手掛けたことでも知られる超有名建築家・辰野金吾の設計によるもの。建築界の長嶋茂雄に匹敵する辰野金吾によって造られたとなれば、この「日本銀行旧小樽支店」は銀行建築界の松井秀喜と言っても過言ではないでしょう。
北のウォール街の主役・日本銀行旧小樽支店は、現在銀行業務を引退し、日本銀行の歴史や金融の仕組み等を紹介する資料館として第二の人生を歩んでいます。
写真:渡部 洋一
地図を見る北のウォール街に立ち並ぶレトロ建築の多くは夜間にライトアップされ、昼間とはまた違った趣で私たちの目を楽しませてくれます。
写真は、日本銀行旧小樽支店金融資料館のライトアップ。その圧倒的な美しさと風格は、「さすがは北のウォール街の主役だ」と感動してしまうほどの素晴らしさです。
写真:渡部 洋一
地図を見るレトロ建造物のライトアップでもう一つご紹介したいのが、「旧三井銀行小樽支店 」。昭和2年(1927年)竣工、関東大震災を教訓に耐震技術を取り入れた鉄骨鉄筋コンクリート造の重厚な洋館が、ライトアップで闇に浮かび上がる姿は圧巻です。
小樽を象徴する観光名所「北のウォール街」は、夜の散策でも外せない必見スポットと言えます。
いかがでしたか?
かつて商都小樽として賑わった、その繁栄の名残を今に残す「北のウォール街」の歴史と魅力をご紹介しました。札幌から約40キロ、電車で約30分とアクセス抜群な小樽の街で、レトロな洋館巡りをしてみませんか?重厚な外壁が陽射しを浴びてコントラストを作る昼、ライトアップで闇に照らし出される夜、それぞれ異なる魅力を放つ歴史的建造物の数々。その歴史が、その美しさが、きっと何か感じさせてくれるはずです。
北のウォール街の各建物へのアクセス、入場時間等の情報は、記事下部にある「MEMO」よりご覧いただけます。
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(2024/10/16更新)
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