鶴岡駅からバスで30分。山あいのひっそりと佇む温泉地の一画に、今回ご紹介する「湯どの庵」があります。
玄関をくぐると外の鄙びた感じとは対照的な館内。ところかしこにチェアが置いてあり、そこから眺める景色。感じる風、香り。同じ館内でも場所によって感じるものって違うと思いませんか?
まずはチェックイン。ハーブティのおもてなしがあり、ちょっとした気遣いもうれしいですね。
リビングからお庭を見ていると、普段の忙しさを忘れて何もしない贅沢な時間が過ごせます。四季折々に愛でる草花。まるで額縁の中の絵画のようです。
冷たいお水が用意されてあったり、ちょっとした気遣いで居心地の良さが増します。館内に自分だけのお気に入りの場所を見つけるのもいいですね。
全国各地にある「日本秘湯を守る会」の宿は、秘境の中にぽっつりたたずんでいたり、温泉重視でお部屋にこだわるところが少ない印象があります。しかしここ湯どの庵は、温泉だけでなくお部屋や館内のさまざまな施設にもこだわりがあり、会員宿として認定されている旅館の中でも、ちょっと違った趣を感じました。温泉はさらっとしたぬるめの硫酸塩泉なので、ゆっくりとつかり筋肉痛、関節痛や五十肩の効果も期待できそうです。
周辺には初夏になるとほたるが見れる「ほたるの里」が徒歩10分ぐらいの場所にあります。ちょっと離れた違う場所では今は少ない源氏蛍の姿も見れます。そして狭い参道の先にある長福寺も風情ある雰囲気です。ゆっくりと温泉に入ってから浴衣でぶらり散歩もいつもと違った過ごし方。
足湯の「しらさぎの湯」や共同浴場の「正面湯」も宿の目の前にありますので、温泉めぐりもいいかもしれませんね。
やっぱり旅館に来たら、一番の楽しみは夕食。今回とても感動したのが竹盛のお造り。新鮮なお魚と、これを付けて食べるお醤油が絶品!思わずどこのお醤油か尋ねたら、調合している自家製ということ。お造りといえば「マグロ」が入ってくるのが多いと思いますが、ここでは地もののお魚が使われています。
お醤油を手作りしている私でも唸る様な美味しさで、次のお料理の期待が高まります!
湯どの庵の近くは筍の産地。この日お料理の中にもふんだんに筍が取り入れられていました。
これは筍と海老しんじょうのお吸い物。器もお料理を引き立ててくれますね。メインは筍ハンバーグ!ハンバーグに筍ってとっても斬新。
筍といっても種類が沢山あります。孟宗竹という種類の筍が採れる時期には、筍御飯と孟宗汁・孟宗まんじゅうというメニューも出てくるようです。限られた時期にしか出さないそうですが、これを目当てに泊りに来るお客さんも沢山いらっしゃるようです。
湯どの庵がある湯田川温泉街はいつ訪れても静かな所で代表的な観光施設もありません。そんな場所にあるこだわりの宿“湯どの庵”は何もないからこそ四季を存分に感じられるような瞬間が、ここにはありました。そんな五感を磨ける宿に泊る旅をしてみませんか?
湯どの庵
山形県鶴岡市湯田川乙38
0235-35-2200
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(2024/9/18更新)
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