ご紹介する「河津七滝」は、河津川の上流、天城連山の山合いにあります。滝へは車で向かうのが一番便利で一般的。河津駅から国道414号線を山へ向かって走らせると、くるくるとした「らせん状」の橋、河津七滝のループ橋が見えてきます。その橋のたもとを右側に曲がって、橋の下を通るようにしばらく走ると七滝があります。
河津駅からバスで来る場合は、東海バス「水垂」バス停で下車すれば、上流から下流に順序良く巡ることができます。(その場合、ご紹介する滝の順序と反対に巡ることになります)
車の場合は、町営の駐車場に止めるのがお勧め。利用料金は無料なので、時間を気にせずにゆったりと見ることができますよ。
七滝の中で、まず最初にあるのは「出合い滝」。
駐車場から数分歩くと左手に出合い滝の入口があり、そこから約4分歩けば滝に到着。
萩入川と本谷川が合流することから名付けられ、見えているのは萩入川です。右側が本谷川で、2つの滝がぶつかり合うので、かなりの轟音です。2つの川は少し離れているので、なかなかカメラに収まりきれませんが、流れ込む水の青さが特徴的な滝なので、是非ご覧になってみて下さいね。
また遊歩道には、ハートの形をした縁結びの絵馬が販売されているので、願いを託してみては如何でしょう。「出合い」と付くだけあって、良い出合いがあるかも。
入口から滝までの遊歩道は、ごつごつした岩や木の根が剥き出しになっている箇所があるので、歩きやすい靴で訪れるのがお勧め。
こちらは「初景滝」。
ここは、川端康成の名作「伊豆の踊子」で知られる踊子の像と滝が美しく見られ、七滝の中でも特に有名な場所です。像の作者は、静岡を象徴する駿府城公園にある徳川家康像を制作した堤達男氏。踊子は、映画で主演を務めた女優の吉永小百合、学生は川端康成をモチーフにした力作なので、カメラに収めておきたいポイントです。
七滝の中で最も滝壷に接近でき、間近で流れ落ちる滝は、いつまで見ていても飽きません。
爆音と共に水しぶきを体感、マイナスイオンも大量に放出されているので、リラックス効果も期待できますよ。
初景滝の近くに、岩からこのように水が垂れている水飲み場があります。
ここ河津では、こんな水の様子から滝の事を「水が垂れる」から「垂水(たるみ)」と呼び、この読み方は飛鳥時代から続いているそうです。
ちなみに、「七滝」を「ななだる」と読みます。垂水には、生命力が宿っていると考えられ、水を飲むと若返るという言い伝えもあるそうなので、是非試されてみては如何?
ここは先程ご紹介した出合滝から、600m程離れた場所にあります。その間に、「かに滝」があるので忘れずにご覧下さいね。初景滝までの遊歩道は道幅が広く、段差がないので車いすの方でも行きやすいです。観光協会に加盟している売店では、無料で車いすの貸出も行っています。詳しくは下記のMEMO【河津七滝観光ナビ】より、お問い合わせ下さい。
こちらは、変わって「蛇滝」です。
初景滝の横にある階段を上って、清流をさかのぼるように歩くこと100m。
鳥のさえずりや森林浴を楽しみながら歩くと、突如このような滝が現れます。
滝の周りにある岩がウロコの様に見えることから名付けらた、何とも奇妙な形をした滝です。このウロコの様にみえる岩は、約2万5千年前に「登り尾南火山」から流れ出た溶岩が冷えて固まったもの。七滝は、そんな溶岩の上に川が流れ、美しい滝が出来上がったそうで、それぞれ違った珍しい滝が見られるのも魅力の一つ。
はるか昔、伊豆が火山だったときの証拠が見られる貴重な場所として「伊豆半島ジオパーク」の見所にもなっています。
七滝を見学する際は、滝そのものを見るだけでなく、周辺の岩の造りを併せて見るのもコツ。
それぞれの滝に、岩についての詳しい案内板があるので説明を見れば、きっと滝巡りが倍楽しめること間違いなし!
岩に興味のない方でも、自然が作り上げた景観は見事で、見入ってしまうことでしょう。
蛇滝を見る場合は、横から見るとウロコがはっきり見えるので、横から見るのがポイントです。
蛇滝から、更に山奥へ向かって歩くこと200m。遊歩道にある「河津踊子滝見橋」を渡って真っ直ぐ進んで左側にある「釜滝」です。
先程の滝とは全く違った滝で、七滝の中でも最大で落差は22mあります。そのため、会話も掻き消されてしまうほどの、極まりない爆音。正面から見ると、無数の水しぶきが顔にかかるくらい威勢の良い滝です。
滝壷が釜を思わせるようなので、この名前が付けられたといわれ、ここはかつて「地獄谷」と恐れられた場所。
うっそうと木々に覆われ、昼間でも薄暗く奥深い山。規則的に延びた岩が奇妙な岩。
そんな中で見るこの景色は、不気味にさえ感じてしまいますが、緑がとっても豊かで空気も新鮮なので、自然からエネルギーを頂けてしまうようですよ。
釜滝は、真横から見ることもでき、滝の正面から右側に延びる遊歩道を進むと展望台があります。展望台はかなりの高さがあって、水しぶきがかかることがあるのでご注意下さい。
釜滝の裏手には、えびの尾びれに似た形の「えび滝」があるので、是非探してみて下さいね。滝に来るまでの遊歩道の途中にある河津踊子滝見橋は、全長約47mの吊り橋。
歩くと揺れて、下は川。高さもあって、スリルも味わえますよ。
ご紹介した滝は、全部で6つ。
7つじゃないの?と思われた方もいらっしゃるでしょうが、ご紹介していなかったもう1つ滝は、現在一般の見学ができなくなりました。
七滝の中で一番大きな「大滝」を、どうしても見たいと言う方は「大滝温泉 天城荘」の敷地内にあるので、日帰り入浴か宿泊をすれば見ることができますよ。
七滝の滝壷近くに、スタンプが用意されていて、スタンプラリーも楽しめます。
スタンプラリーの台紙は、売店などで販売していて全部集めると、七つの難が去って、七つの福がやって来るようですよ。
河津七滝は、とにかく自然が沢山!!
訪れる際は、帽子を被るなど熱中症対策や、虫よけ対策を忘れずに。
七滝巡りをして、心に潤いを与えてみませんか?
この記事の関連MEMO
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2025/1/18更新)
- 広告 -