中世の面影が残るエストニア・タリンの旧市街は、まるでおとぎの国

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中世の面影が残るエストニア・タリンの旧市街は、まるでおとぎの国

中世の面影が残るエストニア・タリンの旧市街は、まるでおとぎの国

更新日:2015/06/09 16:27

二宮 うららのプロフィール写真 二宮 うらら ライター、エディター

日本からの旅先としては、まだあまり馴染みのないバルト三国。しかし、おとぎ話から抜け出たような中世の街並みを色濃く残し、長く複雑な歴史と、民族の誇りに育まれた文化を持つ極めて魅力的な国々だ。
なかでも、1997年、ユネスコ世界文化遺産に登録されたエストニアの首都、タリンの旧市街は、ヨーロッパの隠れた都として人気の観光地。絵本の中から抜け出たような美しい街を歩いてみよう。

旧市街へは、2つの塔が並ぶヴィル門から入ろう!

旧市街へは、2つの塔が並ぶヴィル門から入ろう!

写真:二宮 うらら

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タリンは、中世にはバルト海有数の良港とされ、地中海からロシアまでをつなぐ交易の拠点として発展したきた街だ。城壁ととんがり屋根の塔に囲まれた旧市街は、13〜15世紀頃、つまり日本の鎌倉時代〜室町時代の頃に建てられた建築がそのまま残っている。
東西約800メートル、南北約900メートルの旧市街は、徒歩で十分まわれる広さ。治安も比較的よいので、ゆったり散策することができる。

旧市街への入り口は、東側のヴィル門、南から山の手へと続くトーンペア通り、北のスール・ランナ門などがあるが、ランドマークであるヴィル門から入るのがおすすめ。
14世紀に建てられた2つの石の塔からなる門のそばには、客待ちの馬車や花屋が並び、にぎやかだ。

ヴィル門をくぐり、ゆるやかにカーブを描く石畳を歩けば、時を超えて中世の国へ迷いこんだような錯覚におそわれる。

山の手地区の展望台から世界遺産の旧市街を一望しよう!

山の手地区の展望台から世界遺産の旧市街を一望しよう!

写真:二宮 うらら

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世界遺産の街並みの全貌を見渡すなら、まずトーンペア地区と呼ばれる山の手の「コフトウッツァ展望台」か、その隣にある「パトリック展望台」へ行こう。

タリンの旧市街は支配者と貴族の住まいがあった山の手と、商業の中心だった下町からなりたっている。山の手にある、「コフトウッツァ展望台」から下町を見下ろした風景がこの写真。
眼下にひときわ高くそびえるのが、高さ124メートルの塔を持つ「聖オレフ教会」、その向こうにはバルト海。赤瓦屋根の街並みと、とんがり屋根の塔が並び、タリンの美しい旧市街を一望できる。

旧市庁舎の塔に上って、旧市街の中心部を見下ろしてみよう!

旧市庁舎の塔に上って、旧市街の中心部を見下ろしてみよう!

写真:二宮 うらら

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下町地区の中心となるのが「ラエコヤ広場(旧市庁舎広場)」。古くから町の中心地として市がたち、祝いの場や処刑場としても使われていたところ。現在はレストランやカフェに囲まれ、市が立つにぎやかな場所となり、観光客の姿が絶えない。
冬にはクリスマスマーケットも開催される。

この広場に面して建つのが旧市庁舎。1322年の記録にその存在が確認され、1402年〜1404年にかけて改修されたこの建物は、中世からの姿で現存するゴシック様式の建築物。そして、この旧市庁舎には小塔があり昇ることができる。

写真はその塔の上から見た風景。
塔の高さは64メートル。豆粒のように見える人の姿から、その高さがわかるだろう。広場からは四方八方に道が延び、観光名所へとつながっている。

タリンの象徴、城壁ととんがり屋根の塔を眺めるなら「塔の広場」へ

タリンの象徴、城壁ととんがり屋根の塔を眺めるなら「塔の広場」へ

写真:二宮 うらら

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タリンの旧市街がまるでおとぎの国のように感じられるのは、旧市街全体が城壁に囲まれ、そこに赤いとんがり屋根の塔が建っているからだろう。
この城壁ができたのは13世紀後半〜16世紀。当時タリンを支配していたデンマークの女王・マルガレーテの命により、城壁の建設が開始された。戦火をくぐり抜け、現在残されている城壁は約2Km、塔の数は20箇所ほどだが、中世の街並みはこの城壁によって守られてきた。

城壁と塔の鑑賞スポットはあちこちにあるが、旧市街の西側に位置する「塔の広場」は、保存状態のよい城壁に赤いとんがり屋根の小塔が等間隔に並び、とてもシンボリックだ。

聖オレフ教会の塔から、山の手地区の建物を一望する

聖オレフ教会の塔から、山の手地区の建物を一望する

写真:二宮 うらら

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「コフトウッツァ展望台」から見た眺めで、ひときわ高くそびえていた「聖オレフ教会」の小塔に上って撮影したのが、この写真。
バルト海からの訪問者を出迎えるタリンの道標だったという、高さ124メートルの小塔の展望台からは、山の手地区から旧市街、港までぐるりと一望できる。

写真は、正面奥にたまねぎ頭のドームを持つロシア正教会「アレクサンドル・ネフスキー大聖堂」、右手に「聖母マリア大聖堂」、左手に「聖ニコラス教会」の小塔が写っている。
ちなみに「聖母マリア大聖堂」は、元々デンマーク人によって建設された教会。一方、「聖ニコラス教会」はドイツ人によって建設されたもので、船乗りと商人の守護聖人ニコラスに捧げたもの。

長い歴史のなかで、デンマーク、ドイツ、スウェーデン、ロシアなど、さまざまな国から侵略を受け、完全に独立したのは20世紀になってからというエストニア。とんがり屋根やたまねぎ頭のドームが、その複雑な歴史を物語っている。
絵本のように美しい街並みには、深い奥行きとさまざまな歴史ドラマが秘められているのである。

タリンへの旅は、ヘルシンキやストックホルムからアクセスすると便利

バルト三国の一つ、エストニアの首都タリン。日本からの観光地としては、まだメジャーではないが、それだけに新しい発見がいっぱい。
世界遺産に登録されている旧市街は、のんびり歩いて回るのにほどよい広さ。教会や旧市庁舎など、町のあらゆるところに小塔があり、2〜5ユーロほど支払えば、上れるようになっている。美しい街を一望するために、ぜひ1箇所には昇ってみてほしい。
その場合、人とすれ違うのもやっとの、螺旋の細い石段を上ることになるので、靴はくれぐれも歩きやすいものを履いておこう。

エストニアへは、日本からの直行便はないが、フィンランドの首都・ヘルシンキや、スウェーデンの首都・ストックホルムから高速艇(3月下旬〜12月下旬の運航)が出ているので、北欧の旅と組み合わせるのがおすすめ。波静かなバルト海の船旅も楽しめるだろう。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2014/09/04−2014/09/05 訪問

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