一宮(いちのみや)とは、その地域でもっとも社格の高いとされる神社。現在の川崎市・横浜市を除いた神奈川県の大部分にあたる"相模国(さがみのくに)"には、一宮とされる神社が2つあります。一つは鎌倉の鶴岡八幡宮、そしてもう一つがこの寒川神社です。
鶴岡八幡宮はご存知のとおり、鎌倉時代の源氏の氏神、武門の守護神として祀られた神社ですので、醍醐天皇の御代に制定された延喜式で「相模国唯一の名神大社」として定められた寒川神社のほうが、一宮としての格式は高いといえるかもしれません。
さらに注目したいのは、この神社の場所です。寒川神社は、日本を代表する聖地を結ぶレイライン上にあり、春分・秋分・夏至・冬至すべての時に太陽が神社の真上を通るといわれています。太陽に対して祭事ができる清浄な場所であり、非常に強いエネルギー場でもあるのです。
また意外なことに、寒川神社は「視聴率祈願の神社」としても知られ、テレビ関係者の祈願も後を絶ちません。故・高倉健さんも、撮影の前後や事あるごとに、この神社を参拝されていたそうですよ。
寒川神社は、全国で唯一の八方除の守護神として信仰されています。
日本には、八方美人や八方塞がりなど、八方のつく言葉が多くあることからも分かるように、古来からの人々は、八方位を基本として住居・方角・運勢などの吉凶を判断してきました。
しかし、あわただしい現代ではその吉凶の法則を理解したところで、そのとおりに従って行動することは不可能です。そこで、四方八方からの災難や悪心の侵入を防ぎ、これからの出来事が好転するように祈願しましょう、というのが八方除です。
特に、9年に一度巡ってくるとされる「八方塞がり」の年は、厄年と同様に精神的にも肉体的にも大きな転換期とされ、物事を始めるのに良くない、頑張っても結果が出ない等、あまり喜べない年まわり。そんな時は、八方除祈願をして、寒川神社の良い"気"をいただくのが良いかもしれません。厄年や八方塞がりの時期以外にも、人生の節目に全国からこの神社を訪れる人は多いのです。
八方除けの名社らしく、方位盤と渾天儀がデザインされた寒川神社オリジナルの御朱印帳は、サイズ11×16cmと少々小ぶりながらも、シックな黒が素敵!と男女ともに人気。
御朱印は社務所で書いていただけますが、この御朱印帳は社務所では販売していないのでご注意を。社務所右手の売店のほか、境内横にある「鎮守の杜 Koyo」、結婚式場としても利用される「参集殿」のいずれかで、1冊1,300円で購入できます。
願いごと別に5色用意されている「幸運を呼ぶ守」が人気。
ぞれぞれ袋タイプ、カードタイプとあります。
白色のお守り : 開運招福・万願成就
紫色のお守り : 健康回復・身体健全
赤色のお守り : 縁結び・家庭円満
青色のお守り : 成績向上・目的達成
黄色のお守り : 金運向上・職業繁栄
しかし、筆者の一番のおすすめは、上の写真にある八方除のお守り飾りです。
玄関やリビングに飾れるタイプのお守りで、八方除の寒川神社ならでは!
八角形という形状には、気を整えるフィルターのような働きもあるそうなので、家の中の気を整えたい方にもいいですね。
寒川神社参拝記念として、是非お土産におすすめしたいのが、八福餅。伊勢名物の赤福餅のような、お餅の上にこし餡をのせた和菓子です。
八福餅の「八」は八方除の八と末広がりの八、「福」は幸福の福に因んで造られたとのこと。形も、こし餡の部分が八角になっていて、まさに開運招福をもたらす喜びのお餅です。
神奈川県内のデパートでも売っていないので、ここ寒川町でしか手に入りません!
先にご紹介した御朱印帳を売っている3箇所の他、寒川神社近くの八福餅の旗を掲げている商店でも販売しています。
厳選された材料で造られた、昔ながらの懐かしいあんこのお餅、おいしいですよ。
寒川神社へのアクセスは、JR相模線「宮山駅」から徒歩10分。
車を利用する場合、新湘南バイパス茅ヶ崎中央インターチェンジから約15分です。
JR相模線は、神奈川県内に住んでいても利用したことがない、という人のほうが多い、ローカルな単線電車。茅ヶ崎駅と相模原市緑区の橋本駅を結んでいて、乗降りの際いまだ押しボタン方式を採用している、都会ではめずらしくのんびりした雰囲気の電車です。
湘南方面の神社仏閣巡りとなると、やはり鎌倉がメインになるとは思いますが、もう少しだけ足を伸ばして、相模国の一宮である寒川神社も、候補に入れてみてはいかがでしょうか?
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