写真:Hiroko Oji
地図を見るロカマドールへは、南西フランスのフィジャックから列車で約35分のロカマドール駅で下車します。駅前には小さなホテルが2軒と鄙びた集落があるのみ。駅から標識に従って、先ずはロスピタレの村へ向かいましょう。徒歩で約1時間半ほどかかりますが、バスはありません。歩きたくない方はタクシー利用が便利かと思います。
ロスピタレまでの6kmほどの道沿いには、長閑な葡萄畑が広がりワイナリーもあります。また、時折羊が草を食む風景にも出会えます。ロスピタレの村に到着したら、1番に、見晴らし台から見える緑溢れるアルズー渓谷の風景を楽しんでくださいね。渓谷から断崖絶壁がそそり立ち、その岩肌に張り付くようにして建ち並ぶロカマドールの聖域の建物や民家!その素晴らしい風景は歩いてきた疲れをいっぺんに吹き飛ばしてくれますよ。
写真:Hiroko Oji
地図を見るロカマドールでは、1166年に、初期キリスト教徒だった聖アマドゥールの“腐敗もせずに生前のままだった”という遺骸が発見されました。それ以来、代々のフランス国王をはじめたくさんの人々が訪れるようになりました。スペインのサンチアーゴ・デ・コンポステーラへ続くフランスの巡礼地としてユネスコの世界遺産に登録されています。
岩山に続く聖域の建物へは、216段もある巡礼者の階段を上って行きましょう。中世の巡礼者たちはこの階段を、祈りを捧げながら両膝だけで上ったそうです。階段を上り切った所に中庭があり、その周りに聖堂と6つの礼拝堂が集まっています。そのうちの一つ、サン・ミッシェル礼拝堂の正面には外の岩壁に描かれた12世紀のフレスコ画が残っていて、常に日陰にあるためか、とても保存状態が良いものです。
また、ノートルダム礼拝堂には黒い聖母像があります。12世紀より数々の奇跡を起こしてきたと言われており、奇跡が起こる時にはひとりでに鳴るという鐘が像の上にあります。
写真:Hiroko Oji
地図を見るロカマドゥールは崖のてっぺんの城、中ほどの聖域、その下の門前町の三層になっています。
てっぺんの城まではエレベーターもありますが、石畳の細い巡礼路を上って行くのをお薦めします。巡礼路は九十九折の山道になっていて、聖書の場面を再現するモニュメントが曲がり角ごとに立っています。段々高くなるにつれ、家並みから周囲のアルズー渓谷への眺めへとよくなっていくのも見どころです。途中の見晴らし台へ寄るのもお忘れなく!ここからも渓谷や家並みが見下ろせ、素晴らしい眺めが楽しめます。
頂上に着いたら先ずはお城へ!ここからの渓谷の眺めは最高です。アルズー渓谷を一望のもと、緑の中にひっそり存在するロスピタレ村へと繋がる坂道も見渡せ、真下には門前町の敷き詰められたような屋根が続いています。
写真:Hiroko Oji
地図を見るロカマドールから2kmほど離れたロスピタレから坂道を下ってくると、ロカマドール村への入り口「イチジクの門」があります。この門をくぐるとメインストリート。古くからの石造りの家並みが建ち並び、観光地化されていると言いつつも、中世の雰囲気はしっかり残されています。
この周辺は、山羊のチーズとフォアグラ、トリュフの産地でもあり、お土産物屋さんではこれらを買い求めることができ、レストランで味わうこともできます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るロカマドールの見晴らし台やお城から見渡せるロスピタレの村。とってもこじんまりした村で、石造りの民家やホテル、お土産物屋さん、可愛らしい教会、その前には小規模な遺跡もあります。また、洞窟見学できる施設もありますので、駅まで帰る途中、ここで時間を割くのも素敵な体験ができてよいでしょう。洞窟見学は、大人一人7ユーロ、所要時間は45分程度です。
鉄道駅から村へのタクシーは、駅前に常駐しているわけではありませんので、電話で呼び出す必要があります。周辺のホテルに滞在しているならホテルでタクシーを呼んでもらうと無難です。また、聖域へ行く際の巡礼者の階段は村の中央に、エレベーターは村の入り口に近い所にあります。
ロカマドールへは交通の便が良くないので、個人で行くのは大変かもしれません。しかし、訪れるには十分価値のある所だと思います。行ってみてよかった!と、大満足できるはずですので、皆さん、ぜひ訪れてみてくださいね。
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(2024/12/14更新)
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