写真:Hiroko Oji
地図を見るカルカッソンヌ(Carcassonne)は、地中海とトゥールーズ(Toulouse)、イベリア半島とヨーロッパ諸国とを結ぶ古くからの交通の要衝地。その地に紀元前3世紀、最初の要塞が築かれ、十字軍の拠点ともなった所です。その後、要塞としての意味がなくなってからは衰退の一途を辿ったとのこと。一時は廃墟となったものの、歴史的価値が認められて、現在のように復元されたのが、今あるシテの姿です。
カルカッソンヌ市内を流れるオード川(Le Aude)からは素晴らしい眺めが得られます。特にポン・ヌフ(新橋)の端からは、ポン・ヴィユー(旧橋)と共にシテの全景が得られ、写真スポットにもなっています。駅前からバスに乗れば、シテまで簡単に行け、歩くと30分くらいはかかる距離にあります。でも、この素晴らしい景色は見逃せませんので、ぜひ立ち寄ってみてください。
写真:Hiroko Oji
地図を見るシテへは、オード川を渡り、シテの北側の城壁沿いに坂道を上って行きましょう。とんがり帽子をかぶったような塔が城壁にいくつも並ぶのを横手に見ながら、坂道のてっぺんに着いた所がナルボンヌ門。門前のユニークな顔をした像を通り過ぎ、壕にかけられた跳ね橋を渡って、2重、3重にもなった石積みのアーチをくぐり、シテと言われる旧市街に入ります。フランス国内ではモン・サン・ミッシェルに次いで、第2位の年間来訪者数を誇る一大観光名所です。
シテは、スペインとヨーロッパ諸国とを結ぶ古くからの交通の要衝。紀元前6世紀にガリア人が住み始め、要塞として造られたのは紀元前3世紀のことで、その歴史は2500年にも及びます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るシテ内に入った途端、石畳の路地に石造りの建物が続き、狭い路地の両側にはレストランやお土産物屋が建ち並ぶものの、まるで中世の町並みそのもの!角を曲がると、目の前に中世の衣装をまとった人が現れるような錯覚さえ覚えてしまいます。
美しいステンドグラスがたくさん見られるサン・ナゼール大聖堂、今では草が生え放題の闘技場、可愛いとんがり帽子の塔をたくさん持つ城壁・・・どれをとってみても、頑丈かつ美しさも兼ね添えた石造りの建物に魅入るばかりです。ところどころで蔦が絡まる壁も風情があって素敵!
現在もシテ内には人々の住居があり実際に生活が営まれていることも人間味あふれる魅力だと思います。
写真:Hiroko Oji
地図を見る城壁の途中に石と木を組み合わせた「跳ね出し櫓」がいくつもあるコンタル城へ入って見ましょう。入り口で8.5ユーロ支払って、壕に架かる石橋を渡ります。2重、3重という厚い構造の城壁に囲まれたコンタル城です。このお城は、1659年のピレネー条約締結まで、フランスとアラゴンの国境警備を担っていたとのこと。どうりで厳つい頑丈な造りのはずです。その後19世紀、建築家のヴィオレ・ル・デュックによってシテが修復されて中世の外観が蘇り、20世紀初期に至るまで、軍事部隊が配属されていたことで数多くの修復が繰り返されたそうです。
城壁からの眺めはとても素晴らしく、遠くのアルプスの雪山まで見渡せます。手前に広がるのは城下町!民家や教会の統一された赤茶色の屋根が敷き詰められています。屋根の向こう側には緑の眺め、いつまで眺めていても見飽きることがありません。
お城の中は、歴史的価値の高いものが、ごろごろと展示されています(決して、丁寧だとは言えない置き方です)。初期キリスト教美術の石棺、騎士の横臥像、たくさんの柱頭部分、「キリスト受難」の祭壇画のレリーフ、フレスコ画・・・。あまりにもたくさんすぎてみるのに疲れてしまうほどです。
写真:Hiroko Oji
地図を見るカルカッソンヌの鉄道駅を出ると目の前にミディ運河(Canal du Midi)が横たわっています。トゥールーズの町から地中海の港町セート(Sete)まで、240キロメートルを結ぶ水路が世界遺産のミディ運河。水道橋や水門を駆使した高度な土木技術のおかげで完成し、南仏の交易と商業が栄えたのです。
特に美しい風景が見られるのはカルカッソンヌの隣町トレブ(Trebes)から出発する運河クルーズです。クルーズ船はカルカッソンヌの町からも出ており、シテ内の旅行会社で取り扱っています。また運河沿いをお散歩するのもおすすめです。水面に浮かぶ鴨の姿に癒されるひとときとなるにちがいありません。
世界遺産のカルカッソンヌ。明るい風景も素晴らしいシテの全景ですが、夜になると、これまた一変!ライトアップされて浮かび上がる眺めが幻想的でうっとりするほどです。また、観光客の引けた夜の町並みを散策するのもロマンティックで素敵な所です。
そのためにはやはり、1泊はしてほしい!ぜひ、この町に宿泊して、夜や早朝の眺めもお楽しみくださいね。
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(2025/1/19更新)
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