写真:野水 綾乃
地図を見る2015年5月にグランドオープンした新生「熱乃湯」。以前の建物は老朽化のため解体され、外観もイメージを一新しました。昭和44年まで湯畑の近くにあった共同湯「鷲の湯」のイメージを受け継ぎながら、新たにデザインされたそうです。同じく湯畑のそばに2013年にオープンした「御座之湯」が江戸風なのに対し、「熱乃湯」は大正ロマンの趣。さまざまな時代を経て発展してきた草津温泉を表現しています。
写真:野水 綾乃
地図を見る館内は2階までの吹き抜けになっていて、白木が真新しく、明るい印象です。湯もみを行う湯船は以前とは位置を変え、入口を入ってすぐの正面に鎮座します。
写真:野水 綾乃
地図を見る映像をまじえた湯もみの説明後、着物姿の湯もみ娘たちが登場し、湯もみの実演がスタート。「草津よいとこ一度はおいで♪」で始まる草津節にのせ、長さ6尺(約1.8m)にもなる板を左右にリズミカルに動かしながら湯をかきまわしていきます。
そもそも湯もみとは、草津の高温の温泉を水で薄めず、適温に下げる方法。優れた効能をそのまま享受するために編み出された草津ならではの伝統入浴法なのです。
1回のショーは約30分。湯もみの実演のほか、艶やかな踊りやお客さんの湯もみ体験コーナーもあります。実際に体験してみると、見かけよりもあの大きな板を操るのが難しく、重労働なことが実感できるかも。
写真:野水 綾乃
地図を見る湯畑からおまんじゅう屋さんなどが立ち並ぶ西の河原通りを進むと、あちこちから湯が湧き出す荒涼とした風景が広がる「西の河原公園」に出ます。その園内の最奥にある「西の河原露天風呂」も2015年5月に新しく生まれ変わりました。
湯船の広さは男女あわせて500平米と以前と変わりませんが、島のようになった石の上で休めるスペースや東屋が増えた印象です。視界に広がるのは、四季折々の表情を見せてくれる周囲の山々と広い空。小鳥たちのさえずりも爽やかな気分にしてくれます。草津で最も熱い万代源泉を引いたお湯は少し熱めですが、吹き渡る風が心地いいので長く入っていられますよ。
新しくなった脱衣所は以前よりもスペースを増やし、木造で周囲の自然との調和もはかられています。湯上がりにひと息つけるベンチなどが増えていたのも心遣いが感じられます。
今回紹介した草津温泉の新スポット、いかがでしたでしょうか。どこも木材をふんだんに用いた“ホンモノ”の造りにこだわっているのが印象的です。小手先のリニューアルではなく、「百年先には文化財となるものを」という強い信念が感じられます。
草津温泉は海抜1200mの地にあり、夏でも平均気温は18℃と高原の避暑地のよう。爽やかな風を感じながら、伝統と新しきが交錯する新名所で草津ならではの温泉文化に触れてみませんか。
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(2024/12/13更新)
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