写真:ミセス 和子
地図を見るローカル線で無人駅が続く、JR根室本線「幾寅駅ホーム」です。駅の看板に「いくとら」と書かれていますが、いくとらと記名されているのは此処だけです。此処以外の駅名は全てぽっぽやの地名「幌舞・ほろまい」になっています。
ぽっぽやの映画の撮影は、冬のシーンが殆どでした。黒いオーバーコートを着て、このホームに立って列車を待つ幌舞駅長の佐藤乙松役・高倉健さんの姿が思い浮かびます。
冬の北海道は天候で列車が遅れる事が多いのですが、乙松駅長は定時到着時間から、列車が無事にホームに到着するまでの長い時間ホームで待つ駅長でした。
そしてわずか生後数ヶ月で一人娘を亡くした日も、妻が亡くなった時もホームに立って任務を遂行する乙松駅長でした。
写真:ミセス 和子
地図を見る駅のホームの階段を降りると、「ほろまい」の看板が目にはいります。此処は今でもそのままの状態で活躍している無人駅なのです。
この駅は1時間に1〜2本のローカル線が到着します。駅の外見も内装も全て当時のままで、ぽっぽやのファンが今でも撮影に訪れる場所でもあります。
第23回日本アカデミー賞(2000年3月)の最優秀作品賞、最優秀主演男優賞などがこのほろまい駅から生まれたのです。佐藤乙松駅長の思い出と一緒に、今でも大切に保存されているノスタルジックな駅舎です。
写真:ミセス 和子
地図を見る幾寅駅の構内には、ぽっぽやの撮影風景の写真が展示されています。切符売り場は、今ではカーテンが引かれていますが、この奥に乙松駅長が一人で日誌をつけたりする事務スペースがあります。そしてその奥には居住スペースがあります。
居住スペースは妻、佐藤静枝役の大竹しのぶさんと暮らした社宅でもありました。回想シーンの中で、妻静枝が駅構内で列車通学の学生におしるこをご馳走しているシーンが鮮明に思い浮かびますね。
写真:ミセス 和子
地図を見る「幌舞駅」の看板がかかっている駅舎正面です。古い木造の駅舎ですが、とても清潔に保存されていて、ぽっぽやのファンが映画の世界にタイムスリップできる駅舎です。
乙松駅長は根っからの鉄道員で、蒸気機関車のカマ焚き・機関士を経て1976年(昭和51年)より幌舞駅長に任命され退職を迎えようとしていた時期でした。
一人娘(雪子)が生まれた時に乙松が購入した、見覚えのある人形が駅構内に忘れられていたシーンがありました。そして夜間に続けて人形を取りに来た幼女、少女、最後には高校生の女子(広末涼子さん)が食事の支度をしてくれたのでしたが、その子は娘の雪子でした。
そしてある日、乙松は一人静かに亡くなりました。同僚らの手で、棺を列車に乗せて最後の別れをするのでした。胸が熱くなるシーンでしたね。
写真:ミセス 和子
地図を見る幌舞駅周辺もぽっぽやの映画ロケ地として、そのまま保存されていますよ。だるま食堂や床屋、民家など映画の世界にタイムスリップした気分になります。
この列車はキハ40 760で、ぽっぽやの撮影に実際に使われた物です。だるま食堂は長く営んでいた店主が亡くなり、過疎化の影響でお客が減った為、食堂は閉店になりました。
近隣の家も撮影用に造られた建物ですが、未だにそのままの状態で保存されています。この町でも、故・高倉健さんは大切な存在だった事が分かりますよ。
住所:北海道空知郡南富良野町幾寅
電話番号:0167-39-7000(南ふらの情報プラザ内)
アクセス
北海道JR根室本線利用の場合:札幌から特急「スーパーとかち」に乗車、新得町でJR根室本線に乗り換え約3時間。
2019年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2023/12/6更新)
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