写真:旅人間
地図を見る岐阜市の夏の風物詩と言えば、約1300年前より今に伝わる古典漁法「鵜飼」です。岐阜に観光する時に長良川の川べりで鵜飼を見ると言った人も多いようですが、それでは暗闇に浮かぶ篝火の様子しか見えません。鮎を捕らえる鵜と手綱を操る鵜匠の一体の妙技は、観光船に乗って間近で見るのが絶対におすすめ!
黄昏時に、長良川をゆらゆらと進む観光船は夕涼みに最高!大人数が乗船できる船はモーターが付いていますが、20人乗りくらいまでであれば完全に手で扱いで川を上っていきます。その風情もたまりません♪
織田信長や徳川家康も見て楽しんだと言われる鵜飼は、絶対に体感したい観光スポットと言えるでしょう。
観光船は長良川を少し上流に上り、ライトアップされた岐阜城を真上に見上げる絶景ポイントで停泊します。周囲が暗くなり始める黄昏時、川の上は涼しい風が吹き、とっても気持ちが良い。本当に贅沢な時間を過ごす事が出来ます。
観光船の中で夕涼みは、気持ちをリラックスさせてくれるからでしょうか。同じ船に乗り合わせた人たちと、自然に会話が弾みます。初めて出会った人たちと、さりげない会話が出来るのも旅の醍醐味のひとつですね。
写真:旅人間
地図を見る鵜飼が始まる合図の花火が打ち上げられると、停泊していた小船は4艘か5艘を紐で結ばれ、一緒に列をなして川を下り始めます。すると、長良川の闇の静けさを打ち破る赤々とした篝火を船首の付けた鵜船が近づき、観覧船に併走。さぁ、鵜飼の始まりです♪
篝火の明かりに驚いた鮎は慌てて動き出します。そのウロコが赤々と燃え上がる篝火に反射して、キラリと光った所を鵜が捕えます。次はそれを鵜匠が吐き出させて漁獲するといった、1300年前から続く伝統漁法を目の前で見られるのは、まさに感動的。
鵜の発する鳴き声、鵜匠の見事な手縄さばき、そして鵜が鮎を捕らえる様子は、瞬きする事すら忘れてしまうほど見事です。観覧船の中からは「あ、取った!わぁ〜スゴイ」という感嘆の声が絶え間なく響き渡り、幻想的な夜を体感させてくれます。
写真:旅人間
地図を見る「狩り下り」が終わると、初めて鵜飼を見る場合は「あぁ〜もう終わってしまったのか」と名残惜しい気分が心の中に感じると思います。ところが、まだまだ楽しみは続きますのでご安心を!観覧船が浅瀬に停泊をした後、鵜飼のクライマックス「総がらみ」が始まります。
6人の鵜匠が乗り込んだ6艘の鵜舟が川幅いっぱいに横隊になり、上流からゆっくり近づいてきます。これは、6艘一斉に鮎を浅瀬に追い込んでいる姿。この川に浮かび上がる篝火、そして川に反射して線となった6つの明かりが、暗闇の中から徐々に迫って来る光景は、何とも言えないほどに美しい!
写真:旅人間
地図を見る鵜飼のクライマックス「総がらみ」。一斉に鮎を浅瀬に追い込んで巻き狩りする、この伝統的漁法は、目で見るだけでなく「音」にも注目しましょう。
鵜舟には12羽の鵜、そして「鵜匠」と助手の「中乗り」、舵をとる「とも乗り」の3人が一組となっています。篝火に集まってきた鮎を次々と捕らえる息のあった動きは、最高の見せ場です。ここで一度、少し目を閉じて音も楽しんでみて下さい。鵜匠が「ホウホウ」と鵜を励ます声、とも乗りが舟べりを「ドンドン」とたたく音、これらは時空を超えた不思議な感覚を呼び起こしてくれるはず。この音は「日本の音100選」にも選ばれています。
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地図を見る長良川の鵜飼は、代々世襲で親から子へとその技が受け継がれたもの。日本で唯一の、宮内庁式部職鵜匠による皇室御用の鵜飼です。だから、天皇皇后両陛下鵜飼御視察でご乗船のお召船「菊鳳丸」なども、運が良ければ乗れるかもしれませんね。
また宮内庁の御料場で行われる8回の鵜飼は「御料鵜飼」と呼ばれ、獲れた鮎は皇居へ献上されるだけでなく、明治神宮や伊勢神宮へも奉納されています。このような伝統ある長良川の鵜飼は、絶対に見ておきたい日本の原風景の一つと言えるでしょう。
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(2024/9/17更新)
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