写真:SHIZUKO
地図を見るおごと温泉は、漢字表記では『雄琴』。平安時代の貴族・今雄宿禰の荘園から琴の音がよく聞こえていたので、そう名付けられたとか。今から約1200年前に、比叡山延暦寺を開いた最澄によって開かれたといわれるこの温泉は、地元にあった念仏池が原点。念仏池の水や泥が皮膚病に効くと大切にされ、飲むと難病が治ると評判になり、調べてみるとラジューム鉱泉と判明し、温泉開発が始まりました。アルカリ性が強く、浸かると肌がツルツルになるので『美肌の湯』として多くの人が訪れるようになりました。大正時代には電車も走るようになり、比叡山延暦寺のお膝元、関西の奥座敷として発展を遂げていきました。
ところが1970年代に入り、特殊浴場がある歓楽温泉として有名になってしまい、家族客や女性客が寄り付かなくなり、一気にその名は地に落ちてしまいました。
1990年代後半に入り、危機感を抱いた旅館経営者たちが努力を重ね、旅館を改装し、街は劇的な変化を遂げ、再び、関西の奥座敷として多くの観光客が訪れる温泉に変貌しました。毎年8月1日に開催される「おごと温泉納涼花火大会」も、その変貌の一翼を担っていると言えるでしょうね。
動画:SHIZUKO
地図を見る大きな花火大会なら、何万発という大量の花火が打ち上げられますが「おごと温泉納涼花火大会」は1200発と、とってもこじんまり。時間も20:00から30分間とコンパクト。それゆえなのか、あまり宣伝されていないのでお客さんは地元の人が中心です。場所取り合戦ものんびりしたもので、19時30分くらいまでは、絶好の見物場所でも余裕たっぷり。座る場所も充分あります。落ち着いて、ゆったりとみる花火は最高です。
写真:SHIZUKO
地図を見る雄琴港に面して建っている温泉旅館やホテルからもしっかり見えるので、遠来のお客さんは涼しい室内に留まっています。また、打ち上げ場所のそばには露店などが出ていないので、それ目当ての人もいないので混雑していません。
「おごと温泉納涼花火大会」の最大の魅力は、距離の近さ。雄琴港内の台座から打ち上げられる花火は、距離にして50メートル。間近で上がる花火の大音響と大迫力は他では味わえない楽しさです。
写真:SHIZUKO
地図を見るおごと温泉には、雄琴港を囲むように、数軒の旅館があり、国道を挟んで山側にも大きな観光旅館が数軒あります。一番琵琶湖の近い湖畔に建っているのが『琵琶湖グランドホテル』。琵琶湖側の部屋や、2階にある展望大浴場から、のんびりとした琵琶湖を見渡せる気持ちのいいホテルです。お風呂に入りながら、昇る朝日を眺めるのはとても贅沢。花火大会の日は、宿泊者用にエントランスに椅子を並べ、臨時の観覧席が設けられます。
贅沢といえば、併設されている『京近江』は、全室露天風呂付お宿。なかなか気軽には泊まれないけれど、大切な日に思い切って行ってみるのもいいですね。
嬉しいことに「おごと温泉納涼花火大会」の日でも利用できるお得プランがあります。夕食なしのビジネスプラン、一人10000円。ひとりで泊まっても、広い部屋を使わせていただけるので、ある意味とっても贅沢です。
肝心の温泉は、本当にお肌がツルツル、すべすべになる透明なPH値9.0の高アルカリ性温泉。美肌の湯の名に恥じない、いいお湯です。
写真:SHIZUKO
地図を見る一泊する余裕のない方にお勧めなのは、2012年に大改装をして、西日本最大級の広さを誇る『スパリゾート雄琴あがりゃんせ』。大きなガラス窓の向こうに広がる琵琶湖を堪能できる日帰り温泉です。5種類もある岩盤浴スペースがご自慢。琵琶湖を望むテレビ付きリクライナーコーナーで、お風呂上がりにまどろむのもいい気持ち。
花火の当日は、花火特別プランが用意されていますから、お早めに予約を!
毎年8月1日に開催される「おごと温泉納涼花火大会」。小規模だけど、目の前で打ち上げられる花火の迫力は侮れません。地元の方中心の花火大会なので、さほど混雑していないし、ホテルからゆったり楽しめるのがなんたって大きな魅力です。
温泉でゆっくりした翌日は、おごと温泉散策もいいし、ちょっと足を延ばして比叡山延暦寺に行くというのも、ナイスプランじゃないでしょうか。ぜひ、一度お出掛けください。
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(2024/12/4更新)
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