写真:Hiroko Oji
地図を見るブルガリアの古都ヴェリコ・タルノヴォ(Veliko Tarnovo)からミニバスでアルバナシ(Arbanassi)に到着すると、村の入り口近くのバス停で降ろされます。この辺りからはすでに昔ながらの木造の家並みが続き、ホテルやレストランが数軒入っていて、その雰囲気は、いたってのんびりムード。
が、それはほんの序の口!緑いっぱいの公園を横手に見ながら砂利道を進んでいくと、石を積み上げて頑丈にした塀に守られた民家の姿が目に入ってきます。高い塀からは広いお庭の木々が枝をのぞかせ、塀伝いにはバラの花が咲いていて、辺りはシ〜ン!村人の姿を見ることもほとんどなく、物音ひとつ聞こえてこない・・・そんな村内を、足の向くまま気の向くままお散歩してみましょう。
写真:Hiroko Oji
地図を見る文化財指定を受けた教会が多い中、アルバナシで最も古い教会が、この生誕教会です。教会とは思えない無骨な石積みの外観は、オスマン朝の統治下である16世紀に建造されたからで、外壁には剥げかけのフレスコ画が一つあるのみ!
ところが、ひとたび中に入れば、外観からは想像もできないような異空間を体験することができます。内部をびっしり埋め尽くす色鮮やかなフレスコ画が作り出す、この世のものとは思えない空間が広がっているのです。空気はなぜかひんやりした感じで、一瞬、身が引き締まります。キリストの生涯や家系図、マリアの生涯を表したものなど、この教会内部だけで2000以上の場面、3500人を超える人物が描かれており、どれも目を瞠るものばかり!
残念ながら内部は撮影禁止ですので、しっかり目に焼き付けてきてくださいね。
写真:Hiroko Oji
地図を見るアルバナシ村には古くからのお屋敷が80余り現存しており、そのうち36が国の文化財に指定されています。オスマン朝の統治下、アルバナシの商人たちは税制上の特権を授けられたため、有利な条件で商売ができたとのこと。そのおかげで財を蓄え邸宅を構えられた結果なのです。
中でも、もっとも美しいといわれるコンスタンツァリエフの家に行ってみましょう。オスマン朝の総督の親戚にあたる女性の旧家です。木造の2階の広いリビングルームでは、トルコ風のソファーにブルガリア伝統の織物が掛けられています。コーヒーセットやミシン、アイロンなどが展示されている部屋は女性専用の裁縫室。ベビー用のハンモックのある寝室も見られます。ドアや窓、棚、天井が、木彫や石膏彫刻で美しく装飾されているのも見どころ。一人で部屋の中にいると、まるでオスマン時代にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。
1階は石造りでお土産物を取扱う部屋があり、片隅に古井戸がある緑豊かなお庭ではカフェタイムを楽しむことができます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る村の見どころや路地では、手作り作品や薔薇を原料にした製品を広げて観光客を相手にしている村人の姿にも出会えます。
一針一針丁寧に刺した刺繍製品や、綺麗な模様のレース作品の美しいこと!また、特産の薔薇を原料にした香水やハンドクリーム、石鹸、ジャム、お餅のようなお菓子など、お土産に買って帰るのにもお薦めです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る村の南端にあるホテル・パラスの麓に建つ聖ニコラ修道院は、オスマン朝の支配下で唯一破壊を免れた、数少ないキリスト教建築の一つです。ここでは奇跡を起こすとされる17世紀に描かれたイコンが残されており、多くの人々が訪れています。
また、この辺りから南の方を見渡すと、そこに広がるのは古都ヴェリコ・タルノヴォの町並みです。緑の中に浮かび上がる古都の眺めは格別です。道端のレストランで休憩しながら、この眺めを楽しんでくださいね。
いかがでしたか?のんびりしたアルバナシ村での見所をお伝えしました。この村は、ヴェリコ・タルノヴォの北へ4kmほどの高台に位置しているので、ハイキングがてら行くこともできますが、ミニバス(15〜6人乗り)で行くのが便利でお薦めです。
ブルガリア広場からアフトガーラ・ザパッドへ行くバス通りの途中にある市場前の一角に、アルバナシ行きのバスが出るバス停があります。便数が多くはないので、バス停の時刻表を確かめてお出かけ下さいね。運転手さんに料金を支払ってから乗り込みます。帰りの時刻も現地のバス停に貼ってありますのでお確かめください。
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(2023/12/4更新)
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