深夜特急で俺も沢木耕太郎!チェンマイへの寝台列車の楽しみ方

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深夜特急で俺も沢木耕太郎!チェンマイへの寝台列車の楽しみ方

深夜特急で俺も沢木耕太郎!チェンマイへの寝台列車の楽しみ方

更新日:2015/07/22 10:58

沢木 慎太郎のプロフィール写真 沢木 慎太郎 放送局ディレクター、紀行小説家

タイの首都バンコクから、古都チェンマイへ。のんびり寝台列車の旅を楽しみませんか?タイの国鉄は、作家の沢木耕太郎さんの著書『深夜特急』の舞台にもなった旅人の聖地。この路線では、日本で役目を終えたブルートレインが、なんと現役で走っているのです。天井から煙をもくもくと吐いて走るディーゼル機関車はノスタルジーたっぷりで、美しい風景や世界中の旅人たちとも触れあえるのが魅力。そんな列車旅をご案内します。

山河を越え、明るい木漏れ日を駆け巡る!タイの深夜特急は旅情たっぷり

山河を越え、明るい木漏れ日を駆け巡る!タイの深夜特急は旅情たっぷり

写真:沢木 慎太郎

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バンコクから深夜特急に乗って、タイ北部の古都チェンマイへ向かう旅。のどかな田園風景や荒野を過ぎ、幾つもの山河を越え、明るい木漏れ日の中を駆け抜ける寝台列車は、わくわく感がたまらない!
深夜にふと目を覚ました無人駅。朝霧の中に鳴り響く汽笛。駅で再会を喜びあうタイ人の親子。どれもが旅情たっぷりで、旅心をくすぐられます。

引退が惜しまれたブルートレインにタイで再会できるのも、たいへん感動的。がたん、ごとんと響く車輪のきしみは、大切な懐かしい友だちに再会したように、深く胸に染み入ります。
日本の古い香りが漂う車内では、出稼ぎから郷里へと戻るタイ人や、世界中のバックパッカーと知りあうことができ、一生忘れられない想い出の旅となります。

旅の始まりはフォアランポーン駅。発車のベルが鳴る!いざ、チェンマイへ

旅の始まりはフォアランポーン駅。発車のベルが鳴る!いざ、チェンマイへ

写真:沢木 慎太郎

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さて、それでは寝台列車の旅をご案内しましょう。
バンコク最大で、最古のターミナル駅。それが「フアランポーン駅」(バンコク中央駅)です。シンガポールやマレーシアに向かう国際特急をはじめ、主な長距離列車はこの駅から出発。沢木耕太郎さんは、この駅から南へ下り、シンガポールに向かった旅行記を『深夜特急』に綴っています。沢木さんが旅した場所を訪ねるのは、誠に感無量。

写真は、旅の始まりとなる「フアランポーン駅」。ドーム型の大屋根が特徴で、西欧的なデザインが印象に残ります。これはドイツのフランクフルト駅をモデルにデザインされたものですが、どこか遠く懐かしく、旅情をかきたてられます。
茜色の夕陽がホームに差しこむころ、チェンマイ行きの列車に乗りこむバックパッカーたちの姿が。発車のベルが駅構内に鳴り響き、もうすぐ出発。急いで!急いで!

もくもくと黒煙を吐くディーゼル機関車!鳴り響く汽笛と雄大な自然を満喫しよう

もくもくと黒煙を吐くディーゼル機関車!鳴り響く汽笛と雄大な自然を満喫しよう

写真:沢木 慎太郎

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バンコクからタイ北部のチェンマイまで751kmの鉄道の旅。美しい山河を曲がりくねりながら、ディーゼル機関車が黒煙を吐きながら走っていきます。川に沿って列車が連なる風景は、実に美しい。鳴り響く汽笛と、車窓の雄大な景色を眺めながら、物思いにふけるのもよいでしょう。

バンコクを夕方に出発し、翌朝チェンマイに到着する約12時間の列車の旅は、「寝台列車は初めてで、ノスタルジーを感じたい」という方に絶対おススメ。寝台列車は身体に負担がかかるので、「シャワーを浴びて、早くベッドで横になりたい」と思うころにチェンマイに到着します。しかも、チェンマイ駅が終点なので乗り過ごす心配がなく、のんびり窓の外の風景を見ながら、ゆっくり旅を楽しむことができます。

昇る朝日が深夜特急を照らし出す。新しい旅の始まりの予感

昇る朝日が深夜特急を照らし出す。新しい旅の始まりの予感

写真:沢木 慎太郎

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バンコクを出発した寝台列車は、ヘッドライトを灯すクルマに追い越されながら、ゆっくり走り続けます。
そろそろ、お腹がすくころ。寝台列車なので食堂車はありますが、混んでいて割高なので、お弁当やお菓子を買って持ち込むと便利です。さらに、ビール、ウイスキー、赤白ワイン、各種カクテル、氷、紙コップを買い込めば、知らない旅人同士と飲み交わすことにもなり、かなり楽しくなること間違いなし。

乗客は欧米人のバックパッカーが多く、意外とカップルの姿も目立ちます。みなさん、タイのノスタルジックな旅を愛する方ばかりなので、話しが盛りあがります。しかし、ほかの乗客の方の迷惑になるので、夜九時くらいには歓談は終了。

眠りにつき、真夜中にふと目が覚めると、見知らぬ駅に到着していて、車掌さんがホームで一人、旗を持って立っていることも。深夜特急の旅に浸ることができます。
やがて澄んだ東の空に太陽が昇り、大地を赤く染め、新しい一日の始まり。目を覚ました鳥がどこかへと羽ばたいていきます。深夜特急の窓から、昇る朝日を眺めるのは、静かな感動を呼び起こし、旅への期待感が膨らんでいきます。

チェンマイ駅に到着!カッコいい車掌さんが爽やかな笑顔で敬礼!

チェンマイ駅に到着!カッコいい車掌さんが爽やかな笑顔で敬礼!

写真:沢木 慎太郎

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さて、約12時間の長旅も、いよいよ終わりに。列車がチェンマイ駅に滑りこみ、カラン、カランという軽やかなベルが駅構内に鳴り響き、旅の終わりを告げます。バックパッカーたちは名残を惜しみながら、大きな荷物を背負い、それぞれの旅へ。列車のタラップを降りると、ご覧のようにカッコいい車掌さんが敬礼!なんて爽やかで、いい笑顔。列車から降りても、旅の安全を祈ってくれます。

ところで、寝台タイプの座席には、「一等個室寝台」と「2等寝台」があります。女性の一人旅や、二人旅は「一等個室寝台」がプライベート感や安全面の点で、かなりのおススメ。2人の場合は、2段ベッドでの利用となります。
「2等寝台」は上段と下段があり、上段はかなりきつい。下段は窓の外を眺めながら眠ることができるので開放的です。

「2等寝台」はエアコンとファン(扇風機)の2種類。「一等個室寝台」ともにエアコン車に乗る人は長袖のシャツが必要です。かなり冷えるので、寒くて眠ることができません。防寒対策が必要。旅人の多くは「2等寝台」のエアコンを利用しています。
「2等寝台」は個室タイプではなく、座席をスライドさせて背もたれ部分を下段用のベッドとして使います。
また、ディープな寝台列車の旅を楽しみたい方は、2等寝台ファンや3等座席がおすすめ。タイ人やバックパッカーたちと、より親密になることができますよ。

おわりに

以上、いかがだったでしょうか?
秒刻みに正確に運行する日本の電車と違って、タイには時刻表が基本的に存在しません。列車の遅れは、日常茶飯事。また、脱線事故に遭遇することも。しかし、文句を言う人は誰もいません。それがタイの列車旅だからです。

日本での忙しさや便利さから解放される喜び。タイの深夜特急は、今の自分から「別の自分」へと乗り換えるための銀河鉄道なのかもしれません。

タイでは現在、バンコクとチェンマイを結ぶ高速鉄道が計画されています。これが完成すると約3時間で両都市が結ばれることになります。
タイの経済成長は著しいですが、いつまでもローカルなタイでいて欲しい。バンコクからチェンマイへと向かう寝台列車の旅で、さまざまなことを感じてみてはいかがでしょうか?
なお、チェンマイの楽しみ方についてはリンクを張り付けておきましたので、ご興味のある方はのぞいてみて下さい。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/04/18−2015/04/19 訪問

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