写真:Hiroko Oji
地図を見るヨーロッパのスキー場の中で、スイスのサン・モリッツ(St.Moritz)が高級ウィンターリゾート地として知られていますが、このオーストリアのレッヒ(Lech)も肩を並べる町です。ヨーロッパの王室の人々にも人気が高く、かのダイアナ妃も生前には訪れたことがあり、オランダやスウェーデン、ベルギーなどからも王侯貴族が訪れる高級リゾート地。町の中心をレッヒ川が流れ、両岸をお花が飾っています。通り沿いの建物にはホテルやレストラン、ショップが入り、色とりどりのお花いっぱいのバルコニーに、素晴らしい壁絵が溢れています。華やかだけど、決して派手ではなく、落ち着いた雰囲気の町です。通りの頭上を見上げると、青い空をバックに凝ったデザインの看板がぶら下がり、遥か遠くに岩山を見上げる眺めに、散策が楽しくなるところです。
高級ホテルからペンションまで様々な宿泊施設が増え続けるレッヒの町ですが、ちょっと町外れまで歩くとそこはもう長閑な牧草地。冬にはスキーのゲレンデになる所で開放感に浸れます。
写真:Hiroko Oji
地図を見るレッヒでは、主に二つのロープウェイが山上へと運んでくれます。一つは、リューフィコプフバーン(Seilbahn Rufikopf)といって、インフォの近くの近代的なビルの中に乗り場があるロープウェイです。こちらは、町の南側に聳えるリューフィコプフ山へと運んでくれます。運が良ければ、山上レストランの横の広場で、民族衣装に身を包んだ人々のブラスバンドの演奏を聴くこともできますよ。山上からは、たくさんのハイキングコースが用意されているのも嬉しいところです。
もう一つは、教会の近くの郵便局隣にあるベルクバーン・オーバーレッヒというロープウェイ。こちらに乗ると、北側の丘の上にあるオーバーレッヒの集落へと到着します。牧草地が広がり、長閑な風景の中、散策からハイキングまで楽しめます。
どちらからも、レッヒの町並みを見下ろし、周囲を取り巻く美しい山並みを見渡せ、上って下ってくるだけでも楽しい時間になることでしょう。
写真:Hiroko Oji
地図を見るメインストリート沿いのインフォそばにあるリューフィコプフバーンに乗って頂上駅に到着すると、アルプスの山々に囲まれた素晴らしい眺め!緑の絨毯に覆われた山並みの背後に岩山が続く風景にしばし見惚れたら、お花畑の中を進んでいきましょう。ここからは1時間半から6時間のハイキングコースがいくつか用意されています。
一番手頃なのは、少し下りのコースを進んでお花畑に囲まれた小さな湖・モンツァーボン湖へ向かうコース。とてもきれいに澄み切った湖の周りを1周し、湖そばにあるゴツゴツした岩ばかりの小高い山の麓を周り込んで戻ってくるというものです。湖からそのまま下りの道を進んで、ツュルス(Zurs)の村まで下っていくこともできます。ツュルスはザンクト・アントン(St.Anton)の近隣の村で、ザンクト・アントンとレッヒを結ぶポストバスも通る村です。
写真:Hiroko Oji
地図を見るレッヒからおすすめのハイキングコースの一つに、ケルバーゼー(Körbersee)へのコースがあります。ケルバーゼーは山に囲まれた緑豊かな湖畔にホテルレストランがあり、ドイツからの団体客にも人気のあるところです。湖畔ではお花が咲き乱れるなか、散策したりテラス席で一息入れたりゆったり過ごせます。
ケルバーゼーへは、まず、教会そばの郵便局横にあるベルクバーンオーバーレッヒのロープウェイに乗ってオーバーレッヒの集落まで上ります。その後は、長閑な牧草地から始まり、やがて山間に入るコースを進んでいくのですが、標識もしっかりしていて安心して歩けるコースです。到着前には写真のような風景が眺められ、この背後へ下っていくとケルバーゼーに到着です。
帰りは、さらに草原の中を下ってカルベレ湖(Kalbelesee)まで行き、オルツバスを利用して帰ることができます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る”ハーブの道”ハイキングは、レッヒの町の西の端にあるオーメスベルク(Omesberg)からツーク(Zug)まで、川沿いに林の中の平坦な道を歩くコースです。高低差がほとんどないので、小さなお子さんからお年寄りまで歩きやすい。途中にはバーベキューを楽しめるスペースが広がり、キャンプのテントを張っている人たちにも出会えます。常に水の流れる音が心地よく聞こえてきて、心癒されるひと時となるはず。
このコースでは、周辺に自生しているさまざまな種類の薬草を見つけながら歩くことができるのも、ハーブ好きの人には嬉しいポイント。ただし、素人にはハーブの見極めが難しいので、地元の公認ガイドと共に歩くことをお勧めします。または、ハイキングツアーがありますので、そちらに参加されるとよいでしょう。
レッヒのハイシーズンはスキーシーズンで、宿泊料金がかなりお高くなっています。ところが、夏のハイシーズンは、冬に比べてかなり安い料金設定なので、同じホテルでもお得感をもって宿泊できます。リーズナブルさを求める方はこの時期に行かれてはいかがでしょうか。
夏冬問わず自然を楽しめる高級リゾート地のレッヒ!優雅にアクティブに楽しんでくださいね。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
Hiroko Oji
旅の計画を練り、現地でその土地ならではの経験を楽しみ、帰ってきたら写真の整理をして旅行記や記事を書くと、一つの旅で3〜4回楽しんでいます。アメリカで大自然の偉大さに圧倒され、人生観が大きく変わりました…
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索