エユップ・スルタン・ジャーミィはテオドシウスの城壁の外側、金閣湾の奥まった所にあり、イスラムの英雄アイユーブ・アル・アンサーリの墓所があることで知られています。
地名ともなっている「エユップ」は、彼の名前「アイユーブ」がトルコ語で訛ったもの。
アイユーブはイスラム教の開祖、預言者ムハンマドの盟友で、ムハンマドの死後はアラブ軍を指揮してコンスタンティノープル(現イスタンブール)を抱囲しました。
しかし、678年にこの地で戦死。それから約800年の後、メフメット2世がコンスタンティノープルを攻略した際に彼の墓を発見し、この地にモスクを建てて聖地としました。
以来、オスマン帝国ではたいへん重要なモスクとされ、スルタンが即位する時には聖剣を授与する儀式がここで行われました。
エユップの霊廟の前では、訪れたたくさんの人が祈りを捧げています。
霊廟の内外は美しいイズニック・タイルで覆われて、まるで宮殿のよう。
歴史的、美術的に高い価値のあるこれらのタイル装飾もぜひゆっくりと見ておきたいところです。
そして、エユップ・スルタン・ジャーミィは、地元では割礼式に訪れる子どもが多いことでも有名です。
儀式を受ける子どもは、白い王子様のような衣装を着てモスクへやって来ます。
豪華なタイル装飾に王子様のようなかわいい男の子。
オスマン帝国の宮廷に迷い込んだら、こんな感じ?
思わず想像してしまうような光景です。
モスクの中ではお祈りをする人、静かに語らう人、ゆったりとくつろぐ人、本を読む人・・・皆、思い思いに時を過ごしています。
静かに座っていると、自然と気持ちが落ち着き、心が満たされていくような感覚を覚えます。
日常を離れて、神と、人と、そして自分自身と語らう心安らぐ場所、モスクはそういった空間なのかもしれません。
金閣湾からモスクへ続く参道には、左右にみやげ物を売るお店が並んでいます。
スカーフやタスビーフと呼ばれるイスラム教の数珠、クルアーン、美しい装飾のある祭器など、イスラム教に関連したグッズをたくさん目にすることができますよ。
モスクを訪れる時は服装にご注意を。露出の多い服装は避けましょう。
建物の入口に観光客用のスカーフがありますから、女性の方はどうぞ着用をお忘れなく。
エユップは信仰の街、トルコのイスラム文化を感じるのに最適な場所です。
訪れれば、きっとトルコの人びとの心の風景に出会うことができるでしょう。
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(2025/1/20更新)
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