残したい薩摩川内の温泉原風景「藺牟田温泉郷下ノ湯公衆浴場」

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残したい薩摩川内の温泉原風景「藺牟田温泉郷下ノ湯公衆浴場」

残したい薩摩川内の温泉原風景「藺牟田温泉郷下ノ湯公衆浴場」

更新日:2015/07/01 14:51

六三四のプロフィール写真 六三四 日本旅のペンクラブ会員、4つ星温泉ソムリエ、温泉フリーライター

鹿児島県北西部に位置する薩摩川内市祁答院町(けどういんちょう)。古くから知られる藺牟田(いむた)温泉は長閑な田園風景が広がる温泉地です。以前は砂石(さざらし)温泉と呼ばれ、自然湧出の温泉か簡単な掘削で得た湯を利用していました。江戸時代、薩摩藩編纂による『三国名勝図会』にも「上気、疝癪等を癒す」と記載が残る歴史ある温泉でもあります。今回は鹿児島温泉地の原風景残る藺牟田温泉の共同浴場のご紹介です。

北薩摩の温泉地入口はやはりこれ!

北薩摩の温泉地入口はやはりこれ!

写真:六三四

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藺牟田温泉郷のある薩摩川内市にはいくつもの温泉地があります。西郷さんゆかりの川内高城温泉、大久保利通ゆかりの入来温泉、また薩摩の奥座敷と呼ばれる市比野温泉。その全ての温泉地にはいかにも温泉地らしい風情を感じる事の出来るゲートが置かれています。時代の流れとともに形状はデザイン性あるものに変化をしていますが、この藺牟田温泉だけは昔ながらのトタン張りのゲートが健在。温泉地入口にあるたった一つの門だけでどこか懐かしさが込み上げてきます。

地元の憩いの場「下ノ湯温泉」

地元の憩いの場「下ノ湯温泉」

写真:六三四

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藺牟田温泉郷を流れる後川内川にかかる『しものゆはし』の袂に「下ノ湯公衆浴場」はあります。古くなった壁板が張り替えられきれいな外観となりましたが、湯気抜きの小屋根などの全体建築は昔のままでいかにも共同浴場らしい雰囲気は今も変わりません。

昔は川沿いの自然湧出する温泉を利用した露天風呂もあり、後川内川沿いにはその名残が見受けられます。現在は男女別の内湯のみ。朝夕必ず訪れる常連さんや周辺地域の方々のコミュニティスペースとしても、藺牟田温泉になくてはならない地域財産と言って良い温泉でもあります。

昔ながらのモザイク丸タイルに更なる充足感

昔ながらのモザイク丸タイルに更なる充足感

写真:六三四

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下ノ湯の浴場は昔ながらのタイル浴槽がひとつとシャワー付きのカラン。浴場全体の風情もさることながら浴槽の底に貼られたモザイクタイルが温泉の魅力をさらに引き立てます。

最近の浴場は長方形タイルを敷き詰めプールのような印象を受ける事も少なくありません。あくまで主観ではありますが、不揃いの丸タイルが敷き詰められた浴槽は物理的な湯温とは別の温もりがあり、心に潤いを与えてくれるようにさえ感じます。変わることなくこのままであって欲しい。鹿児島の温泉にあっても自然にそう思える数少ない温泉のひとつです。

下ノ湯の最大特徴は鮮度抜群の源泉かけ流し!

下ノ湯の最大特徴は鮮度抜群の源泉かけ流し!

写真:六三四

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地元の方だけでなく湯に惚れこんだ温泉ファンが市外からも多く訪れる下ノ湯。その魅力は?と尋ねられたら多くは『鮮度』そう答えるでしょう。ライオン湯口から注がれる湯は無色透明の単純温泉。五感で表現できる特筆すべき点はありません。源泉温度45℃、薄めず、冷まさず鮮度抜群の源泉かけ流しが下ノ湯の最大の魅力。川のせせらぎを聞きながら静かに湯を堪能する。湯あがりは頬をなでる緑の風に癒され田園風景を眺めながら散策。薩摩川内の温泉原風景残る藺牟田温泉の理想的な過ごし方としておすすめします。


【温泉名】藺牟田温泉
【施設名】下ノ湯公衆浴場
【住 所】鹿児島県薩摩川内市祁答院町藺牟田2653
【泉 質】単純温泉
【適応症】自律神経不安定症、不眠症、うつ状態など

「下ノ湯温泉」おわりに

藺牟田温泉近隣には2005年ラムサール条約指定湿地に登録された藺牟田池や世界一郷水車、君が代発祥の地と伝えられる大宮神社などの観光スポットもあります。ただし藺牟田温泉は「静かに温泉のみをたのしみたい!」という方におすすめ。古くは湯治場として栄えた温泉地で現在も食事処やカフェなどはありませんのであしからず。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/06/21 訪問

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