写真:Hiroko Oji
地図を見るフランスワインの産地の一つとして有名なボルドー(Bordeaux)から列車で2時間近くで到着するのが、スぺイン国境と大西洋からほど近いバイヨンヌ(Bayonne)の町。この町は、ニーヴ(Nive)川を挟んでグラン・バイヨンヌとプチ・バイヨンヌの二つの地区に分かれています。
銀行や商店の多いグラン・バイヨンヌには、白い壁に赤い木組みが特徴的な真壁造の家並みが残り、大聖堂を中心とした通りには名産品のお店が並んでいます。また、美術館や博物館、ヌフ城、教会などの見所が多いプチ・バイヨンヌの通り沿いにも素敵な家並みが続き、お城前からの眺めは素晴らしい!
写真:Hiroko Oji
地図を見るバイヨンヌの特産品として、まず挙げられるのが生ハムです。近郊のエスプレット産のトウガラシを使って味付けし、熟成させたバイヨンヌのハムはジャンボン・ド・バイヨンヌとして有名。そのままを前菜として提供されたり、オムレツや煮込み料理にも使われています。プチ・バイヨンヌのヌフ城の近くにある「ピエール・イバイヤルド」(Pierre Ibaialde)では、その製造過程を見学し、試食も楽しめます。興味のある方は、MEMOにリンクしていますので、どうぞご利用くださいね。
バイヨンヌの特産品は、他にもチョコレートや塩などがあります。チョコレートのお店はたくさんある中、ポール・ヌフ通りの「カズナーヴ」(Cazenave)は老舗中の老舗であり、1854年からの製造法で作り続けているお店です。奥は泡立てたココアも楽しめるサロンになっていますので、休憩がてらに立ち寄るのもいいでしょう。
写真:Hiroko Oji
地図を見るグラン・バイヨンヌのメインストリート、石畳のポール・ヌフ通りを進んでいくと、13世紀から14世紀にかけて建設されたゴシック様式のサント・マリー大聖堂に突き当たります。「ノートルダム・ド・バイヨンヌ」の別名を持ち、85m の高さの2つの鐘楼があるその姿は、川を隔てた駅前からも大きな存在感を伝えています。正面入り口から見上げる2本の尖塔には圧倒されます。
内部の壁面を飾っているステンドグラスは16世紀のもので色鮮やかで大変美しい!フレスコ画や壁面の精緻な装飾も美しく、フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路として世界遺産にも登録されています。
写真:Hiroko Oji
地図を見るバイヨンヌは、バスク地方を巡る起点としても重要な町で、ここを起点に魅力的な村々へ日帰りで行くことができます。
まず一つ目にご紹介するのは、サン・ジャン・ピエ・ド・ポール(St-Jean-Pied-de-Port)です。バイヨンヌ駅から列車で1時間15分、風光明媚な車窓風景を眺めながら川沿いを遡り、到着するのがバスクの山間にある牧歌的な町。かつてのフランスとスペインにまたがるナヴァール王国の都市であり、中世にはサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す巡礼者が通過する重要な宿場町でもあったところです。
ニーヴ川沿いの風景が一番美しいと言われていますが、小高い丘の上にある城塞から見渡す緑豊かな眺めも大変素晴らしい!城塞に向かう石畳の通りには、木組み造りの美しい建物が建ち並び、レストランやお土産物屋さん、宿泊施設などが入っています。また、巡礼者のための宿泊所を示す貝殻マークも所々で見られますので、このマークを見つけながら歩くのも楽しいかもしれません。
写真:Hiroko Oji
地図を見る次にご紹介するのは、バイヨンヌからスぺイン方向へ列車で30分弱、海沿いにある小さな町サン・ジャン・ド・リュズ(St-Jean-de-Luz)です。ニヴェル(Nivelle)川河口に開けた町で、真っ白な漆喰壁に赤い木枠が映えるバスク風の家並みが素敵なリゾート地です。
この町は、1660年、太陽王と言われるルイ14世とスペイン王女マリー・テレーズが結婚式を行ったことで知られ、式場となったサン・ジャン・バティスト教会がメインストリート沿いに建っています。ルイ14世が滞在した館や港に面した薔薇色の王女の館も見所の一つです。
また、ここは美食の町としても知られ、町の中央にある屋内市場は美味しそうなもので一杯。野菜、魚、チーズなどデ〜ンとダイナミックに置かれています。フレンチ・バスク地方は唐辛子も特産品として有名で、通り沿いには、軒先や壁一面に束になってぶら下がる風景にも出会えます。スイーツ店も多く、素敵なディスプレイと甘い匂いに誘われてついつい入ってしまう・・・そんな町歩きができるところです。
スペイン国境近くで、バスク文化を楽しむことができるバイヨンヌ。長い歴史を育んできた川沿いで、近郊へ日帰り観光を心行くまで楽しみ、新鮮な魚介類や生ハム、チョコレートやスィーツをたっぷりと味わってくださいね。
それでは、どうぞ良い旅になりますように!
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
Hiroko Oji
旅の計画を練り、現地でその土地ならではの経験を楽しみ、帰ってきたら写真の整理をして旅行記や記事を書くと、一つの旅で3〜4回楽しんでいます。アメリカで大自然の偉大さに圧倒され、人生観が大きく変わりました…
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