上海が国際的な経済都市となった背景に、アヘン戦争の末、1842年の南京条約により開港したことが挙げられます。これによって主にイギリスとアメリカ、フランス、のちに日本も外国人居留地を設定し、南京路や黄浦江(こうほこう)に西洋風の建築が立ち並ぶようになりました。これを上海租界と呼び、現在でも外灘(バンド)地区を中心にそれらの建築が残っています。
当時の建物はそのまま保存されているものも多いですが、中には中国風に改装され、西洋と中国の文化が入り混じった「上海アールデコ建築」として観光の目玉になっているものもあり、租界時代の建築は中華人民共和国政府によって保存されています。
写真はそんな「上海アールデコ建築」の建物に宿泊することができる貴重なホテル「ヤンツェブティック上海」の外観です。とても個性的で、周囲の近代的なビルやホテルとは一線を画した佇まいです。
「ヤンツェブティック上海」は大改装を経て、2009年にリニューアルオープンし、館内はよりクラシックでラグジュアリーな雰囲気へ生まれ変わりました。
ホテルへ足を踏みいれると、洗練された内装に驚きます。旅人を迎えるフロントまでの廊下は滞在中幾度となく通る場所ですので、素敵な旅の思い出になることでしょう。
ロビーにはクラシックなシャンデリアが垂れ、吹き抜けに中国風の装飾が施された螺旋階段がとても印象的です。共有スペースのいたる所にそれぞれが特長的な西洋のアンティークのソファが置かれ、落ち着いた時間を過ごすことができます。
こちらのお部屋は「アールデコスイート」。このホテルのちょうど中級クラスのお部屋のリビング、ベッドルームです。全体的には西洋のアンティーク風にまとめられていますが、家具は中国風の黒塗りのものがしつらえてあり、大変お洒落です。
写真には写っていませんが、窓際にはどっしりとしたソファがあり、大きなルームランプもお洒落。2009年のリニューアルオープンからも、その都度ゲストの要望を取り入れ、クラシックな雰囲気ながらも、42インチのテレビ、ミニバーには様々なドリンクを楽しむことができるネスプレッソマシーンなど最新の設備が整えられています。
バスルームを含めて、部屋全体は55平方メートルもの広さで、市内の喧噪が嘘のような静かでゆったりとした滞在が約束された空間です。
こちらはバスルーム。洗面台もとっても素敵です。透明の扉の左側はお手洗い、右側が独立したシャワールームです。洗面台の正面には大きな大きなバスタブが。このバスタブも蛇口など細部のデザインにも配慮された、それだけでもインテリアになり得るようなお洒落なもの。大変なこだわりが感じられます。
各種アメニティーが充実していることはもちろん、バスタブ用テレビもついており、お湯に浸かりながらテレビを観ることができます。
海外旅行先のホテル選びで、日本人が最も不安に思うのは水回りではないでしょうか?スタンダードルームでも、清潔で使いやすい配慮がされていますのでご心配なく。
ホテル選びの重要なポイントの一つに、立地条件があります。効率よく限られた時間を過ごすには便利な立地は譲れない条件です。
「ヤンツェブティック上海」は写真の上海一の繁華街「南京路歩行者天国」から通り一本、徒歩約5分程度入った場所にあり、正面にはコンビニエンスストアがあります。そして何より便利なのが地下鉄駅への近さ。上海で一番乗降者数が多い人民広場駅入り口からは徒歩1分です。
人民広場駅は浦東国際空港をはじめ様々な観光地へアクセス可能な2号線と他2路線が通る便利な交差駅。観光客には一番便利な駅です。上海の地下鉄は市内を網の目のように走っていますので、昼間は地下鉄で上海中を観光し、夕方や夜には南京路でショッピングや食事、マッサージなど街歩きをしながら過ごすという理想的なスケジュールを組むことができます。
そして、上海観光のハイライト、有名な外灘地区へも徒歩15分程度。南京路を楽しく歩きながら出かけることができる素晴らしい立地です。
最後に挙げるのは、コストパフォーマンスの良さ。上海に来たからには、有名なアールデコ様式の歴史あるホテルに滞在したい所ですが、外灘地区のランドマークで、世界的に有名なアールデコ建築のホテル「フェアモントピースホテル(和平飯店)」は、スタンダードなお部屋でも「ヤンツェブティック上海」の約2倍の宿泊料金。
もちろんこのホテルは、歴史的に大変貴重な建物を利用しており、値段に見合った最高級ホテルですので、本来比べることはできませんが、単純に料金だけで比べると、半分の料金でスイートクラスのお部屋に泊まることができる「ヤンツェブティック上海」は大変コストパフォーマンスが良い事がわかります。
ここまで紹介してきた通り、「ヤンツェブティック上海」は上海を楽しむのに必要な条件を全て満たした穴場ホテルです!周囲には他にも「ウエスティン」「ロイヤルメリディアン」「ペニンシュラ」など名だたる世界的有名ホテルチェーンがあり、それらと比べ、知名度はそれほど高くありませんが、あらゆる面からお勧めのホテルです。次の休みにはぜひ上海へ!そして、宿泊してその素晴らしさを体感してみてください!
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/11/10更新)
- 広告 -