ピーター・ラビットの世界に浸る!イギリス湖水地方は自然の宝庫

ピーター・ラビットの世界に浸る!イギリス湖水地方は自然の宝庫

更新日:2018/07/31 10:29

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
イギリスで最も美しいと言われる湖水地方は、多くの湖と山の緑に恵まれた自然の宝庫!世界各地から観光客が押し寄せる景勝地です。
自然の美しさを背景に詩人や作家が多く輩出している地方でもあり、その代表格がワーズワースに、ビアトリクス・ポターであることは皆さんもご存知のはず!今回は、可愛いウサギを始め、動物達が登場する絵本『ピーター・ラビット』のファンには嬉しい、ビアトリクス・ポター縁の地へご案内します。

湖水地方を周るには、交通に便利なウィンダミアを起点に!

湖水地方を周るには、交通に便利なウィンダミアを起点に!

写真:Hiroko Oji

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たくさんの湖が点在するイギリスの湖水地方は、200年前から変わらない美しい景観で人気の高さを保っています。その玄関口としてバスや列車での移動の起点となるのがウィンダミア(Windermere)の町。列車ならロンドンから直通で3時間半、各主要都市からだとオクセンホルム・レイク・ディストリクト(Oxenholme Lake District)で湖水線に乗り換えて約20分で到着します。又湖水地方を周るのに便利な路線バスもたくさん発着し、B&Bが町中に溢れていますので、この町で宿泊するのが大変便利です。

木組み造りの美しい建物やスレート状の石を積み重ねてできた建物に、お花で溢れる庭や窓が通りからも楽しめる町並み。ホテルやB&B、お土産物屋さん、カフェやレストランが入り、観光客で常に賑わうウィンダミアの町です。

ウィンダミア湖畔の町、ボウネスはリゾート地

ウィンダミア湖畔の町、ボウネスはリゾート地

写真:Hiroko Oji

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ウィンダミアの町から徒歩で30分もあればウィンダミア湖畔に到着します。この途中の通り沿いにも素敵な湖水地方特有の石造りの建物が建ち並び、溢れるお花に癒されるのですが、湖畔の町ボウネス(Bowness)に入れば、いっそうその魅力は全開に!

このボウネスは18世紀からリゾート地として発展してきて、グレーの石造りの建物には、ウィンダミアの町と同様に色々なお店やB&Bなどが入っています。いたるところにお花が咲き乱れる風景はとても華やかですが、決して派手な感じではなく落ち着きのある雰囲気なのがこちらの町の特徴です。

湖畔にはハクチョウや水鳥が集まり、人馴れしていてすぐ近くまで餌を期待して寄ってきます。フェリーが発着する埠頭からは、アンブルサイド(Ambleside)やレイクサイド(Lakeside)方面へ渡ることができ、観光の足としても重宝します。

ピーター・ラビットに出会える「ビアトリクス・ポターの世界」

ピーター・ラビットに出会える「ビアトリクス・ポターの世界」

写真:Hiroko Oji

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ボウネスでの目玉とも言えるのは、「ビアトリクス・ポターの世界(The World of Beatrix Potter)」。ウィンダミアからやってくると、ボウネスの町の入り口付近にあるミュージアムです。

ミュージアムの入り口を入ると、ピーター・ラビットの生みの親、ビアトリクス・ポターの生涯を紹介するビデオが始まります。物語を再現する庭もありますが、なんといっても、物語の登場人物や物語のシーンを再現するアトラクションのようなスペースが最大の見どころです。

このおはなしのもとは、1893年、ビアトリクス・ポターが5歳の少年ノエルを励まそうと書いた絵手紙でした。イギリスの田舎の農園を舞台にした物語で、いたずら好きのうさぎピーターがマグレガーさんの庭に入りこんでレタスを食べるところから始まります。ピーターの家族やアヒルやキツネ、アナグマ、ブタなどの動物が登場しどこかハラハラしながらもホッコリする内容に、誰もが惹かれてしまいます。

おはなしのハイライトをそっくりそのまま再現しているアトラクションスペースを周るうちに、いつの間にか物語の中に引き込まれ、自分が主人公になったかのよう・・・。大人でも十分楽しめます。

湖を渡って、ニア・ソーリー村のヒル・トップへ行こう!

湖を渡って、ニア・ソーリー村のヒル・トップへ行こう!

写真:Hiroko Oji

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ウィンダミア湖を渡って、ミニバスに乗り換えて到着するのは、ニア・ソーリー(Near Sawrey)村。とても静かな湖水地方ならではの美しい長閑な田園風景が広がっています。湖畔から歩くと1時間くらいはかかりますが、この美しい風景の中では、歩くのも苦にはならないでしょう。

ヒル・トップ(Hill Top)は、ビアトリクス・ポターがこの地を訪問したからこそピーター・ラビットの物語が生まれたともいわれる17世紀の農場です。村の風景そのものが物語の中に入り込んだような気持ちにさせてくれるのですが、門を入れば、もうそこはピーター・ラビットの世界そのもの!緑溢れるお庭を歩いているだけで、どこかからピーターが飛び出してきそうな、そんな錯覚も覚えます。

屋内は、77歳でこの世を去るまでポター氏が住んでいた当時そのままの様子で保存されていて、広間や寝室・台所など目にすることができます。入り口なんて、絵本の挿絵そのものです。

ホークスヘッドの町でビアトリクス・ポター・ギャラリーへ!

ホークスヘッドの町でビアトリクス・ポター・ギャラリーへ!

写真:Hiroko Oji

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ニア・ソーリー村の近くにある小さなエスウェイト湖畔の町ホークスヘッド(Hawkshead)には、ビアトリクス・ポター・ギャラリーがあります。この町自体、可愛い石造りや木造のお家が建ち並び、家の前の庭や窓周りを色とりどりのお花で溢れていて、とっても美しい町です。

ギャラリーは、ポター女史の夫が弁護士事務所として使用していた建物をその後ナショナルトラストが管理するようになり、現在は女史の遺品や物語の原画・写真などを展示して公開しています。2015年は、ビアトリクス・ポターの貴重なオリジナル作品の中から『ビアトリクスと一緒に楽しむ休暇』をテーマに展覧会を開催しています。

ホークスヘッドには、ワーズワース・グラマー・スクールと言って、詩人ワーズワースが通っていた中学校も保存・公開されています。ここでは、430年も前の古い机に残る、ワーズワースと彼の弟が彫った落書きを見ることもでき、一瞬微笑んでしまいます。

教会裏の丘から見渡す風景もしっかり楽しんでくださいね。とっても長閑で心癒される風景が広がっています。

最後に

いかがでしたか?ピーター・ラビットの世界を堪能することができる湖水地方の見所をご紹介しました。水と緑に囲まれたこの豊かな自然があったからこそピーター・ラビットが誕生した!と言っても過言ではない湖水地方です。皆さんもご自分の目と足でその世界に飛び込んでみてください。

湖水地方を観光するには、バス路線が観光の足としてとても便利です。MEMOにリンクしておきますので、どうぞご利用くださいね。

掲載内容は執筆時点のものです。 2010/08/01−2010/08/05 訪問

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