直島だけじゃもったいない!瀬戸内豊島&犬島アートを巡ろう

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直島だけじゃもったいない!瀬戸内豊島&犬島アートを巡ろう

直島だけじゃもったいない!瀬戸内豊島&犬島アートを巡ろう

更新日:2015/07/09 10:39

風祭 哲哉のプロフィール写真 風祭 哲哉 B級スポットライター、東海道完歩ブロガー、青春18きっぷ伝道師

直島といえば、今や誰もが知る世界的なアートな島。まずはここを訪れてみたい、と思うのは当然ですが、その直島と高速船で結ばれている豊島や犬島も「ベネッセアートサイト直島」が運営する美術館をはじめ、アートな作品が島じゅうにあふれている大変魅力的なところ。
せっかく直島まで来たのであれば、直島めぐりの翌日に、1日足を延ばしてこの美しいふたつの島を巡ってみてはいかがでしょうか。

豊島美術館は、日本一創造力が必要な美術館?

豊島美術館は、日本一創造力が必要な美術館?

写真:風祭 哲哉

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豊島(てしま)は、直島と小豆島のちょうど中間あたりにある扇形の島。直島から高速船で30分、小豆島からはフェリーで40分です。

豊島のアートの中心は、なんといってもベネッセアートサイトが運営する「豊島美術館」。
瀬戸内海を望む小高い丘の中腹、休耕田となっていた棚田を再生させた敷地の一角に、水滴のような形をした白くてもっこりした建物が見えてくると、それが豊島美術館です。
広さ40×60m、高さ4.5mの空間に、柱が1本もないコンクリート・シェル構造でできている、というのが建築上の特徴なのですが、それよりももっと特徴的なのは、美術館という名前でありながら、いわゆる絵とか、彫刻とかそういった「美術館的」なものは一切ない、という点です。あるのは、白い空間と天井にぽっかりと開いた2つの大きな穴、それから床のところどころにある水たまり(正式には「泉」と呼んでいます)。

この白いドームのような建物の中に靴を脱いで入って、みんな白い地べたに座り込んで、真ん中あたりにあいている2つの穴ぼこを見上げる、というのがこの美術館の基本的なお作法。
「穴ぼこ」からは空が見えたり、緑が見えたり、人によってはウルトラマンが飛んでいるのが見えたりするかもしれません。鳥や虫の鳴き声とか、風と水が流れる音を聞く人もいるかもしれません。そういう意味では、ここは自分で何かを創り上げないと何も見えてこない美術館なのです。みんな時間が止まったようにナナメ25度くらいを見上げて、ぼけーっとしている、ほかのどこにもない、不思議な美術館です。

瀬戸内国際芸術祭のアートもたくさん

瀬戸内国際芸術祭のアートもたくさん

写真:風祭 哲哉

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豊島、犬島をはじめとする瀬戸内の島々は、3年に一度行われる「瀬戸内国際芸術祭」の期間中は、島中がアートな作品で飾られ、多くの観光客でにぎわいます。
けれども芸術祭と芸術祭の間の年も、過去に公開された一部の作品が残っていて、アートめぐりを楽しむことができます。
豊島には10以上の作品が残っているので、島内に点在するアートを探しながらぐるっと島を一周してみましょう。

代表的なものを紹介すると、まずは豊島の玄関口、家浦港近くにある民家を改修してつくられた、横尾忠則の美術館、豊島横尾館。
続いて、島の中央部近く、小高い丘の上の集落、唐櫃岡にある「島キッチン」。ここは豊島のお母さん達の笑顔と、豊島の豊かな食材を使った独創的なメニューの食事を楽しむこともできるアートな食事場所でもあります。
豊島美術館の丘を海沿いに下った唐櫃港をさらに先に行くとあるのがクリスチャン・ボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」。ここは世界中の人々の心臓音を聞くことができる美術館です。
島の南側、甲生地区には廃校となった木造校舎に、島で集めた廃屋の窓600枚を使ってトンネルのようなアートを加えた塩田千春「遠い記憶」があります(写真)。

豊島は小さい島なので、レンタサイクルで観光する人が大変多いのですが、アップダウンの激しい道が多いので、電動自転車のレンタルがおススメです。
電動自転車を使って効率よく回れば、豊島美術館も含め上記のコースで所要は4時間程度です。

近代化産業遺産を生かした、壮大なアートの犬島精練所美術館

近代化産業遺産を生かした、壮大なアートの犬島精練所美術館

写真:風祭 哲哉

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犬島へは豊島から高速船で25分。豊島、犬島とよくセットにされますが、豊島は香川県で、犬島は岡山県に属しています。
かつて犬島みかげといわれる花崗岩が取れたのと、明治から大正にかけて銅の精錬所があったこともあり、この精錬所跡を生かした「犬島精練所美術館」の壮大なアートが、犬島の最大の見どころです。

犬島精練所美術館の正門を入ると、いきなり大きなこげ茶色の煙突が目に入ります。この煙突や精錬所の建物を利用したのが屋内のアートスペース。自然エネルギーである太陽熱や地熱を生かし、犬島で採れる石やカラミレンガを使い、環境に負荷を与えないよう設計された空間で、日本の近代化に警鐘を鳴らした三島由紀夫を題材としたアート作品を展示しています。
その先は、近代化産業遺産である銅精錬所の遺構をアートにしているため、広い敷地内に数々の遺構(アート)が続きます。
海岸沿いに積まれたレンガの上に残る、朽ちかけた煙突のようなもの。崩れかけたレンガが規則的に並び、まるで南米の古代遺跡のようにも見える何かの遺構。植物に覆われた煙突が高く伸びる発電所跡など、現代の日本にいるのを忘れてしまいそうな作品は必見です。

犬島の集落にはアートな家プロジェクトが

犬島の集落にはアートな家プロジェクトが

写真:風祭 哲哉

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犬島は人口50人ほどの小さな島。
家々は、集落沿いの細い坂道に沿って肩を寄せ合うように並んでいますが、2010年からこの島の空き家や空き地を活用し、現代アートとして展示する「家プロジェクト」がスタートしています。
家プロジェクトの作品は、先進的なアートでありながらも、島の風景、自然、畑仕事や散歩をする島民の生活に溶け込んで、私たちにどこか懐かしい記憶を呼び起こしてくれるのです。

この小さい島を巡るには車も自転車もいりません。坂の多い狭い路地に並ぶ、島の古い民家の間をブラブラと歩くだけでも、きっと幸せな気分になることでしょう。

直島プラスワンはもちろん、高松から直行船も

豊島、犬島へは直島に宿泊した翌日の観光が便利ですが、すでに直島には行ってしまった、という方は、高松からの高速船も出ています。どちらからでも1日で豊島、犬島を両方回ることができます。

瀬戸内国際芸術祭の期間中は、小さな島に大勢の観光客がつめかけて、大変混雑する両島。のんびりとアートや自然、地元の人々との交流を楽しみたいなら、芸術祭以外の年こそがおススメです!

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/08/29 訪問

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