写真:Naoyuki 金井
地図を見る都心部立地の小規模テーマパークという位置付けから、当初は立川市が有力候補と云われていたため、飯能市は、市を挙げての誘致活動を行いました。
現地に何度も足を運んでもらい、地元産のスギ・ヒノキのブランド“西川材”を使用した建築物や、緑豊かな公園などにより、自然と共生する町というイメージをアピールし巻き返しを図ったのです。
こうしたアピールの中で最も効果的だったのが、ムーミンの童話の世界感を再現した1997年設立の『あけぼの子どもの森公園』の存在でした。
15年以上も前にムーミンの世界を紹介した公園ですが、意外にも話題になったのは2014年頃からでした。
これは、大々的にPRできない権利関係の“大人の事情”があったのですが、誘致にあたってのインパクトは絶大だったのです。
今となっては大人の事情もどこ吹く風、まさに「災い転じて福となす」の言葉通り誘致に成功し、2017年、いよいよ本物のムーミンがやって来ることになったのです。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る具体的にテーマパークMetsaとなるのが、飯能市の北西にある『宮沢湖』で、入間郡地域の用水不足を解消するために、1941年に竣工した人造湖です。
現在は、西武グループにより“レークサイドパーク宮沢湖”としてレクリエーション施設が整備されており、夏は貸しボートなどで水遊びを楽しむこともできますが、主には年間を通じてワカサギやヘラ鮒釣りの太公望たちで賑わっている静かな湖です。
Metsaの概要では、写真の右側の湖畔一帯が「ムーミンゾーン」で、フィンランドの“ムーミンワールド”や“ムーミン谷博物館”を参考に、屋内外でムーミンの世界を楽しむエリアになります。
そして左側の湖畔一帯は「パブリックゾーン」として、北欧の森のイメージの中で、様々な小売店やレストラン・カフェの並ぶ入場無料の公園エリアになるのです。
Metsaは“森”を意味し、ムーミン作品のテーマでもある自然との共生を表すには、宮沢湖はうってつけと云えるでしょう。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る実際にMetsaとなるエリアを歩いてみましょう。
現在、宮沢湖の周辺はハイキングコースとして整備されています。
付近には、埼玉県が整備した総延長11kmの奥武蔵自然歩道があり、周辺のゴルフコースを縫うようにして自然歩道に繋がるハイキングコースが作られたのです。
ハイキングコースとしては、宮沢湖を一周する約2.5kmのコースと、湖畔を大周りする約5kmのコースの2つがあります。
予定では、東京ドーム4個分の広さのMetsaですから、まずはお手軽に2.5kコースで、現在の自然を満喫しながら、テーマパークを先取りした気分に浸ってみてはいかがでしょう。
ハイヒールなどは論外ですが、ある程度整備されていますので、ファミリーでのハイキングにもうってつけです。
一方、観光名所である天覧山や能仁寺などのある市街地周辺や、曼珠沙華で名高い巾着田から、韓国悠久の歴史が味わえる高麗神社へ足を伸ばした大周りコースは、健脚派でも十分楽しめるはずです。
生まれ変わる前の宮沢湖を、じっくり堪能するにはハイキングがうってつけなのです。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る宮沢湖周辺には釣り・ハイキングの他に『カートランド宮沢湖』というアクティビティがあります。
免許やライセンスは不要のレンタルカート場で、2つのコースが用意されています。
“ロードコース”は、一般的なコースで走りやすいコース設計と常日頃のメンテナンスで初心者でも安心して乗ることが出来るコースです。
その分シンプルなレイアウトですが、そこはやはりクルマのテクニックを堪能できる奥深い楽しさがあります。
もう一つは“ドリフトコース”で、ツルツルした路面に敢えてパウダーをまいてより滑りやすくしており、カーブも多い中・上級者用になります。
初心者には難しいですが、免許を持っている方には、普段出来ないドリフト走行が体験できるコースは、大変魅力的ですね。
更に子供用カートや二人乗りカートもあるので、親子やカップルで乗ることもできますので、女性は見学ということもありません。
全身で風を受け止めて疾風するカートは、日頃のストレス発散に良いかも知れません。
写真:Naoyuki 金井
地図を見るハイキングやアクティビティで疲れたら、『宮沢湖温泉 喜楽里 別邸』の温泉はいかがですか。
朝9:00〜深夜0:00まで営業しているアルカリ性単純温泉の日帰り温泉で、息苦しさの無い温熱房や岩盤浴を備えています。
勿論、露天風呂や内湯があり、源泉風呂、寝ころび湯など用意されていますが、圧巻は、宮沢湖を一望出来る展望露天風呂でしょう。
更に魅力は温泉だけではありません。
館内にある“四季菜ビュッフェ『湖畔茶寮』 ”は文字通りのバイキングですが、主に野菜を中心としたブュッフェで、ランチタイムもディナータイムにも使用でき、ガッツリ、リーズナブルが何と云っても嬉しいところです。
ビュッフェとは別に、そば処 『玄水庵』 や 『カフェ&バー』もありますので、用途に応じてお使いになるとよいでしょう。
宮沢湖の自然に囲まれた静寂のなかで、のんびりゆっくり湯につかり、美味しいものを堪能すれば、1日の疲れも吹き飛び、明日への鋭気も養われることでしょう。
2017年にムーミンテーマパーク「Metsa」が開業するとともに、景観や人の流れは大きく様変わりするかもしれません。
しかしながら、自然と共生してこそムーミンの世界ですから、美しい自然は残り、多くの人たちの自然を楽しむ姿を見ることが出来るはずです。
現在、宮沢湖周辺には、観光名所と呼べるものはありませんが、まさに『予定地』が観光名所とばかりに、大いなる自然にふれて癒されるのも、たまには良いかもしれませんよ。
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(2024/12/2更新)
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