扉を開けると異世界…超マニアック!大阪・潜水艦バー「深化」

扉を開けると異世界…超マニアック!大阪・潜水艦バー「深化」

更新日:2015/07/10 17:48

東郷 カオルのプロフィール写真 東郷 カオル 癒されたい系女子旅ライター、ラグジュアリーホテルライター
あなたはこの怪しげな扉を開けることができるだろうか?ここは大阪城や難波宮跡の少し南に位置する昔ながらの住宅街。民家と民家の間の細い隙間ともいえるような路地の奥にひっそりと佇む怪しげな鉄扉。周りを見渡しても店の看板やメニューなど皆無。ここは知る人ぞ知る大阪の隠れ家バー「深化」。通称「潜水艦バー」。辿り着くのも一苦労の難易度の高い、まさに「隠れ家」。あなたも大阪の夜に潜水してみませんか…?

怪しすぎる扉

怪しすぎる扉

写真:東郷 カオル

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民家と民家の間の細い通路。その奥に、まるで人の顔のような鉄扉が顔をのぞかせています。顔をのぞかせているとは言っても、表の道を歩いているとまず気づきません。細い通路を入っていくとようやく薄ぼんやりと見えてくる怪しさ。
看板もなく、メニューもなく、人が出入りしている様子もなく、まさに大阪の街に潜水しているかのようなこのお店。ここはマニアの間で「潜水艦バー」と呼ばれる隠れ家バー。オーナーは海上自衛隊出身かと思いきや、全くの無関係。潜水艦フェチでもなく、「なんかこういう世界観、おもしろいと思って…」とのことで、変に気負わず、ゆる〜い感じ。

重い鉄扉を開けるとそこは別世界というより異世界。さあ、あなたも一緒に大阪の夜を潜水してみましょう。

暗くて狭くて落ち着く…

暗くて狭くて落ち着く…

写真:東郷 カオル

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通称「潜水艦バー」。正式な店名は「深化」。大阪人でさえその存在を知る人が稀ですが、全国のマニアや隠れ家バー愛好家が遠くからひっそりこっそり訪れるバー。

店内はカウンター6席と小上がりの小さなスペース。この狭さと暗さが妙に落ち着く不思議なお店。ここはもともと大正末期の漆工房。売りに出されていたのをマスターが14年程前に見つけ、独特の世界観を元に作り上げたお店。
メニューはありませんので、飲みたいものをマスターに伝えてください。食べ物はナッツとビーフジャーキーのみ。軽く食事を済ませてから行きたいところですが、この世界観を邪魔されることなく堪能できるのはやはりオープン直後(19時)がおすすめです。

※ジントニックとナッツで1200円(2015年7月現在)

行きたくなくても行ってほしい「トイレ」

行きたくなくても行ってほしい「トイレ」

写真:東郷 カオル

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「深化」では是非トイレも行ってみてください。闇に青白く浮き上がるトイレは必見です。横には潜水服が吊り下げられていたりして、トイレと言えども手抜きなし。
潜水艦のような宇宙船のような不思議な空間です。

トイレの電気はブレーカー式。普段ブレーカーなんて触らない女子にはおっかなびっくりです。電気一つをとっても、潜水艦の世界観を壊さないように細部までこだわっています。

急いでいる人は注意!!

急いでいる人は注意!!

写真:東郷 カオル

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マニアが絶賛するのが、細部にまで凝りに凝った内装。オーナーの世界観をもとに、劇団の美術さんが作ったお店でかなり本格的。内装が潜水艦というよりは、お店そのものが潜水艦なのです。壁を這うパイプやダクト。チカチカするフィラメント。ボウッと浮き上がる照明。もうここまで来たら、潜水艦以上に潜水艦。映画のセットやアニメの中を体感できるようなそんな雰囲気。

先ほどご紹介したトイレの扉も一筋縄ではいきません。写真がそのトイレへの扉。急いでいる時は要注意です。引いても押しても開きません。スライドでもありません。この扉は下から上に持ち上げるのです。知らないとまず入れません。トイレの扉まで果てしなくこだわった内装に、マニアならずとも感激です。

こんな場所に!?

こんな場所に!?

写真:東郷 カオル

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この潜水艦バー「深化」、その名の通り潜水でもしているかのようになかなか発見できません。写真のような静かな住宅街にひっそりとあります。
この写真を見て、「写真中央の明るい場所かな?」と思われる方が多いでしょうが、実は「深化」があるのは写真右の方、上部にパラボラアンテナが設置されている真下の暗い通路の奥。どうみても民家のプライベートな通路にしか見えません。

是非勇気を振り絞って潜水してみてください。鉄扉の向こうの異世界に感動すること間違いなしです。

大阪城と難波宮跡とセットで!

潜水艦バー「深化」は大阪城や難波宮跡のすぐ近く。大阪城と難波宮跡は、万城目学の「プリンセス・トヨトミ」や「鹿男あをによし」などの史実を絡ませたちょっと不思議な小説でお馴染みの場所。この2か所を巡り、大阪の不思議さが冷めやらないまま、是非潜水バー「深化」に流れ込んでいただきたい。お酒も手伝って、かなり不思議な大阪旅行になること間違いなしです。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/07/07 訪問

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