総貯水容量日本一!岐阜県揖斐川町「徳山ダム」を見学

| 岐阜県

| 旅の専門家がお届けする観光情報

総貯水容量日本一!岐阜県揖斐川町「徳山ダム」を見学

総貯水容量日本一!岐阜県揖斐川町「徳山ダム」を見学

更新日:2015/07/23 10:15

常盤 兼成のプロフィール写真 常盤 兼成 酷道・険道・重伝建マニア

今回紹介する「徳山ダム」は木曽三川のひとつ、揖斐川の最上流部にそびえ立つロックフィルダム。ダム堤の長さは16両編成の新幹線より長い427メートル。堤高は日本3位の高さ、さらに貯水容量6億6000万立方メートルは、浜名湖の2倍の水量を蓄えることができ日本最大のダムです。13平方キロメートルもあるダム湖周辺は、自然美あふれる風景が見られます。この自然と調和した巨大ダムを訪れてみましょう。

「徳山ダム」の全容は少し離れた場所からがよく見えます♪

「徳山ダム」の全容は少し離れた場所からがよく見えます♪

写真:常盤 兼成

地図を見る

総貯水容量日本一のダムだけあって、その全容はダムから少し離れないと見渡せません。「徳山ダム」までのアクセス路には車が止められる場所がいくつか用意されています。「徳山ダム」へは、岐阜県大垣市から北に延びる国道417号線を利用するのが便利。快適な2車線路ですのでアクセスも容易です。

いくつかのトンネルを抜けると、「横山ダム」へ右折を案内する看板があります。曲がってしばらく進むと右前方に「徳山ダムサイト公園」の展望台が見えてきます。乗用車約30台、大型バス3台の駐車スペースがあり、公園として整備されているので、ゆっくりとダム見学が楽しめるようになっています。

「徳山ダム」は中央遮水壁型ロックフィルダムという種類のダムです

「徳山ダム」は中央遮水壁型ロックフィルダムという種類のダムです

写真:常盤 兼成

地図を見る

ダムにはさまざまな種類のダムがありますが、よく見られるのは、堤が直線のコンクリートで作られた重力式コンクリートダム、弓形をした堤が特徴のアーチ式コンクリートダムです。

いっぽう「横山ダム」は底辺を広くした台形のダムになっており、ダムの重さを分散させて水の力を支えるフィルダムと言われるタイプです。中央に水を通さない粘土層(中央遮水)があり、その両側を砂利ではさみ、さらに外側を岩石(ロック)で覆っているので「中央遮水壁型ロックフィルダム」と呼ばれています。

堤の上から下をのぞくと、こちらの写真のような風景が見られます。この表面に見えている岩が、ダムの安定を確保するロック材です。

工事に使われたダンプカーのタイヤの大きさにびっくり!

工事に使われたダンプカーのタイヤの大きさにびっくり!

写真:常盤 兼成

地図を見る

ダムに隣接のダムサイト公園には、ダム建設工事の際に利用されたダンプカーのタイヤが展示されています。タイヤの輪の中に小さな男の子がすっぽり入ってしまうほどの大きさです。直径は大人の身長よりも大きく、使われていた工事車両の大きさが想像できます。それにしても大きなタイヤですよね。

ダムサイト公園にはダム全体が見渡せる展望台もあります。年に数回行われるダムの試験放流は、この展望台から見ると間近に見られます。

公園にはダム周辺に生息している植物が植えられていたり、流域図のモニュメントがあったりと、きれいに整備されており、公園内にあるダム管理所ではマニアに人気の「ダムカード」も配布しています。管理所は土日祝日も開所していますので、ダム訪問の記念にもなる「ダムカード」をぜひゲットしてみてください。

旧徳山村の住民によって「徳山湖」と名付けられたダム湖

旧徳山村の住民によって「徳山湖」と名付けられたダム湖

写真:常盤 兼成

地図を見る

「徳山ダム」の上流は、ダムが建設される前は住民約1500人が住む徳山村があった地域です。ダムの建設の際に、徳山村の全8地区466世帯の村民全員が移転を余儀なくされました。「徳山ダム」から1キロほど上流にある「徳山会館」は、徳山村のみなさんが故郷に集える場所として作られた施設で、会館内部にはかつての徳山村の様子を紹介する展示コーナーや映像コーナーが設けられています。

平成12年から本格的に建設されたダム工事は、平成17年11月に堤体が完成、平成20年から管理運用されましたが、徳山村の村民の移転交渉は昭和58年からすでに始まっていました。そして平成元年に、ようやくすべての世帯との移転補償契約が結ばれたという長い歴史があります。

「徳山会館」では徳山村にあった学校が徐々に水没していく様子がパネル展示されており、徳山村の方々の複雑な思いが感じられます。

徳山湖を横断する「徳之山八徳橋」も必見!

徳山湖を横断する「徳之山八徳橋」も必見!

写真:常盤 兼成

地図を見る

国道417号線は「徳山ダム」を過ぎると福井県境に向けて北上していくのですが、途中でダム湖である徳山湖を横断します。その橋が「徳之山八徳橋」と名付けられたこちらの写真にある橋です。

「徳山ダム」建設の際に新設された橋としては最大のもので、急峻な地形を結ぶ地理的条件から、橋脚間の長さが220メートルと長大な橋となりました。エクストラドーズドという形式の橋では、橋脚間の長さが世界最大の橋だそうです。ただし橋には歩道がありませんので徒歩で渡ることはできません。また駐停車も禁止ですので、橋の全容は「徳山会館」へ通じる道の途中にある展望所からご覧ください。駐車スペースが乗用車5台ほど確保されています。また、「徳山会館」からも自然景観に調和した美しいこちらの橋が見られます。

おわりに

中部圏の豊かな暮らしを支える「徳山ダム」は、福井県と岐阜県の県境付近にあるため冬場の積雪量が多く、年間を通じて安定供給できる大変豊富な水を蓄えています。その水は、岐阜県、愛知県、そして200万人以上が暮らす名古屋市の水道用水として使われています。大都市の生活にかかせない存在となった巨大なダムですが、徳山村を廃村に追い込んだ悲しい歴史のあるダムでもあります。水の恵みに感謝するだけでなく、徳山村の人々への感謝も忘れることはできません。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/07/12 訪問

- PR -

条件を指定して検索

LINEトラベルjpで一緒に働きませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ

- PR -