戸隠といえば、パワースポット、戸隠そばを連想する方も多いでしょう。JR長野駅から車で約30分、バスで約60分。市街地からさほど遠くない位置にありながら、別世界のような静けさと涼を感じることができる戸隠高原。2015年3月27日に、全国で32番目の国立公園「妙高戸隠連山国立公園」として指定された区域を含む戸隠地区は、雄大な自然と文化が息づく高原です。
そんな戸隠の象徴である戸隠連峰を望むビュースポットとして人気なのが、鏡池。もとは農業用のため池として作られ、地域の人々に守られてきた池は、その名のとおり、水面に鏡のように山々を映し出し、四季折々、訪れる人を魅了しています。気象条件によって鏡にならない場合もあるので、偶然その美しい姿を目にできた人は好運!霧が立つ早朝を狙って撮影に来るカメラマンも多勢。
池の周囲には木立の中を巡る遊歩道(一周約30分)もあります。春から夏にかけては野鳥のさえずりがシャワーのように響く森林浴、秋は錦に染まる紅葉がおすすめです。
お次は、鏡池から車で約10分、戸隠スキー場のある越水ヶ原の一角にある美術館へ。
北野美術館の分館として2015年4月に開館した北野美術館戸隠館。戸隠連峰を望む周囲の景観に溶け込むようにして建つ木造建築は、日本建築界の巨匠・今里隆氏の監修によるもの。
切妻屋根を持つ六角形の木造建築は大変個性的で、外観を見るだけでも、その美しさに目を奪われます。美術館の周囲には遊歩道が整備され、季節の草花を楽しみながら散策することができます。
館内は、エントランス棟、渡り廊下、展示室棟に分かれています。檜の芳香に包まれる展示室棟は、天井高約6m、柱がない六角形の贅沢な空間。まさに芸術的な空間で、ゆったりと、美の心に触れることができます。
取材に伺った日は「夏の和ごころ展」として、朝顔や美人画等、涼感たっぷりの日本画が掛け軸とともに展示されていました。季節感が希薄になる昨今、北野美術館では日本人の季節に関する美的感覚の鋭さが凝縮されている日本画作品に注目し、自然美溢れる戸隠で「花鳥風月」をたのしむ展覧会を企画したとのこと。
今後も季節に併せた絵画や彫刻等の企画展示を行っていくそうです。ぜひお楽しみに。
再びエントランス棟に戻り、カフェラウンジへ。「Delica 鐵扇 戸隠テラス」と名付けられたラウンジは、開放的な広窓からは晴れていれば戸隠連峰の眺望が抜群!その峻嶮な山容の迫力を見ながら、昼食や休憩を楽しむことができます。
ランチメニューはローストビーフ弁当や、信州リンゴのテリーヌ等。食欲を満たした後は、コーヒーを飲みながら読書というのもいいですね。また、ラウンジの横には網代天井等美しい細工を施したお茶室(立礼)も設けられています。四季折々に茶会も行われますので、ご興味のある方はぜひホームページをご覧ください。
戸隠を訪れたからにはぜひ味わいたいのが、戸隠そば。戸隠地区内にはなんと30軒ほどのそば屋が軒を連ねています。決して広くないエリアに、これだけの数のそば屋が集まっているのは全国的にも稀。そのわけは、戸隠山の信仰と深く関わっています。
江戸時代から山岳信仰の拠点として修行僧や参詣客が集まった戸隠では、そのもてなし食として、地元産のそばが提供されました。高地特有の朝霧が立つ気象条件の中で育った戸隠のそばは「霧下そば」と呼ばれ、風味が高く、また、冷たい清水とともに捏ねられ、締められたことで喉越しの良さが特徴。
天ぷらには、旬の地物野菜を使っているお店が多いので、併せてお楽しみください。数あるそば屋の中から一軒を選ぶのに迷ったら、地元の人に尋ねてみるのも一案。お気に入りの一軒が見つかるといいですね。
夏に訪れたい戸隠のおすすめスポットをお届けしました。高原の涼しい風を感じていただけましたか?戸隠地区内には、旅館、ロッジ、ペンション、民宿など100軒余りの宿泊施設があります。
神主さんが営む宿坊に泊まれるのも戸隠ならでは。避暑とアートと美食が一度に味わえる戸隠へ、ぜひお出かけください。
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(2024/10/6更新)
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