写真:万葉 りえ
地図を見る日本で4番目の国立博物館として開館した九州国立博物館。
九州、そして日本はアジアとの交流によって文化が形作られてきたという観点から、様々な展示を行っています。でも、博物館というと「かたくるしそう」とか「難しそう」というイメージを持っていませんか。ここでは、そんなイメージをなくしてくださいね。
太宰府天満宮の菖蒲池の奥に、九州国立博物館の入り口の一つになるアクセストンネルがあります。長いエスカレーターを上がると、次に待っているのは虹色に変化する光のトンネル。なんだかワクワクしてきませんか。
トンネルを抜けると、広い空間の向こうに、玄界灘(げんかいなだ)の波をイメージしたという曲線が美しい博物館の建物がどーんとむかえてくれます。
建物の側面には空や筑紫の山々の景色が鏡のように写りこんで、「まわりの自然と一体になった博物館」を感じることができます。
写真:万葉 りえ
地図を見る九州は、日本という国家が形成されていく歴史の始まりから、海外からの交流抜きには語れない所。通常展示のコーナーでは、そんな日本とアジア諸国やヨーロッパとの交流にまつわる品々を、随時入れ替えをしながら展示しています。その常設展示でも、さわったり、においをかいだり、五感で歴史を感じられるように工夫されているんですよ。
その体験をより楽しめるようにしたのが、「アジアの原っぱ」から名づけられたという「あじっぱ」。
「学ぶ」というより「遊ぶ」という感覚で、アジアをより身近に感じさせてくれる空間です。
写真:万葉 りえ
地図を見る展示は少しずつ変化しますが、「アジアを体感する」というテーマはいつも大事にされています。
インドネシアの「サロン」を着てみるというコーナーを見てみましょう。上着やズボンというわけでなく、着物のようでもありません。「サロン」は一枚の布。さあ、どうやって着るのでしょう。巻き方がわかりやすいように表示されているし、「あじっぱ」にも学芸員さんが常にいらっしゃるので教えてもらうこともできます。
ウズベキスタンの衣装では、帽子もかぶって はい、ポーズ!
また、戦国時代。織田信長が活躍していた頃には、日本にポルトガルやスペインなどから南蛮文化が入ってきましたね。そんな南蛮人が着ていたマントと帽子も着用オーケーです。しかも、南蛮屏風という撮影コーナーまで用意されています。
異国に大変興味を持っていた織田信長。親子で黒いマントに帽子をかぶれば、異国の服を着てみた戦国武将さながらかも。南蛮屏風の前で写真を撮るのを忘れずに。
写真:万葉 りえ
地図を見るアジア各国に伝わるおもちゃも、見るだけでなく手に取って遊ぶことができます。マグネットになった大きなパズルは、ぜひ親子やグループで挑戦してみてください。
どの遊具もゲーム方法がきちんと説明されているので、対戦してみるのも面白いですよ。
ゲームをしながら、一緒に考えたり悩んだりする時間も旅の楽しい思い出になるはず。
日本の遊び道具と似ているものもあるけれど、似ていないものもあるので、アジアの広さや不思議さも体感してくださいね。
写真:万葉 りえ
地図を見るあじっぱの奥には「あじぎゃら」があります。
ここは各国の民族楽器が展示されているコーナー。もちろんこちらでも実際に鳴らすことができます。
インドネシアにはガムランという伝統音楽があります。複数の楽器によって奏でられるので、西欧でたとえればオーケーストラのようなもの。そのガムランに使われる楽器も展示されています。太鼓の大きさによってどんな風に音が変わるのか、実際にたたいて確かめてみましょう。
学校の音楽室で使ったことがあるような西洋の楽器と似た楽器もあるけれど、どんな音がするのかは実際にたたいてみてのお楽しみ。
音の余韻の美しさも、感じてくださいね。
九州国立博物館が五感で楽しむことができる魅力ある博物館だということを、知っていただけましたでしょうか。
国宝や重要文化財もたくさん所蔵しており、歴史や文化に興味のある方にもお薦めできる充実した展示内容を持つ博物館です。
そして、ミュージーアムショップもオリジナルグッズがたくさんあって楽しめるんですよ。戦国時代の医学書に出てくる虫をモチーフにした雑貨などは、ユーモラスでかわいらしく、他では手に入らないので人気なんです。
親子でも、グループでも、太宰府天満宮に来たら、九州国立博物館も楽しんでいってくださいね。
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(2024/9/9更新)
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