写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る金沢は美しい水がいたるところに流れる町です。
全長150kmにもなるといわれている用水路が、55本も市内にはあるためです。
それぞれの用水が家と家の間をぬけ、人々の生活を潤しています。
その用水の一つで、金沢で最も古い歴史をもつ大野庄用水沿いに点在するのが長町です。
この用水に沿って藩政時代当時のままの姿を残す、武家屋敷を散策していきます。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る用水沿いに点在する見所を順番に紹介していきます。
まずは、最近まで使われていた足軽の屋敷を移築した「金沢市足軽資料館」。
無料開放されているので自由に出入りできます。
当時使われていた生活用具もそのまま展示され、質素ながらも充実した生活を送っていたことがうかがえます。
それにしても随分立派な家だなと思っていたら、当時の長町で暮らす足軽たちはなんと、接客用の間と庭がある一戸建ての平屋が割り当てられていたそうです。これだけ立派な家が割り当てられたら仕事にも精が出るというもの。
現在は、緑の木々がキレイに配置されている庭として展示されていますが、当時は作物を育てていたとか。
やはり足軽たちは現実主義ですね。
【金沢市足軽資料館】
住所:金沢市長町1-9-3
開館時間:9:30-17:00(年中無休)
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る長町には立派な黄土色の土塀を張り巡らせた重臣や藩士の屋敷跡が公開されています。
その一つが旧加賀藩士 高田家跡です。
入り口は藩政時代に中級以上の武士だけが構えることが許された長屋門を復元しています。庭は大野庄用水を引き込んだ見事な池泉回遊式庭園があります。
高田家跡も無料で拝観できるのがうれしいですね。
ちょっと疲れてきたら長町武家屋敷休憩館へ。長町の散策マップや金沢市内の観光情報などパンフレットが充実しています。
ここには観光ボランティアの「まいどさん」が常駐し、無料でガイドをしてくれます。パンフレットをみていると長町の歴史の話などもしてくれますよ。
【旧加賀藩士 高田家跡】
住所:金沢市長町2-6-1
開館時間:9:30-17:00(年中無休)
【長町武家屋敷休憩館】
住所:金沢市長町2-4-36
開館時間:9:00-17:00(年中無休)
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る長町最大の見所は武家屋敷跡野村家。
前田家家臣であった野村家跡に、いまの船舶事業である北前船という仕事で財を成した豪商の屋敷を、一部移築して出来た大邸宅を一般公開しています。
襖は江戸時代に名をはせた狩野派の山水画を施し、藩主を招いたふすまは総檜の各天井に桐張りの床という豪華絢爛な作り。
また庭園は、米国の庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ガーデニング」が2003年に実施した日本庭園ランキングにて堂々3位にランクイン。(1位は島根県の足立美術館、2位は京都府の桂離宮)
落石や曲水、六尺に及ぶ雪見灯篭、さくら御影石の大架け橋などを配した庭園は、豪華な屋敷と見事に調和しています。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る2階には茶室が用意され、お抹茶を飲みながら庭園を眺めることも可能。2階から望む庭園はまた違った風情があります。
池に移りこんだ緑の木々が美しく、そこだけ時がとまったかのようです。
武家屋敷跡野村家は2009年3月、フランスのミシュランが日本の観光地を格付けした「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で2つ星を獲得。金沢市内ではそのほか、3つ星に兼六園、2つ星に金沢21世紀美術館、1つ星に金沢城 石川門なども選ばれています。
藩政時代を感じることができる長町をゆっくり散歩してみてはいかがでしょうか。
【武家屋敷跡野村家】
住所:金沢市長町1-3-32
開館時間:8:30-17:00(年中無休)
入館料:500円
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(2023/12/7更新)
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