一休宗純(1394年〜1481年)
室町時代の臨済宗・大徳寺派の僧、詩人。能書家、つまり書道家としても有名です。
寺院は鎌倉時代に「妙勝寺」という名前でしたが、元弘の戦火により荒廃してしまいます。1455年〜1456年に一休宗純が再興。師の恩に報いるという意味で「酬恩庵」と命名します。晩年を過ごし遺骨も納められ、通称「一休寺」として知られるようになりました。
総門を入ってすぐ左手には、「一休禅師墨蹟碑」があり、「諸悪莫作(しょあくまくさ)」「衆善奉行(しゅぜんぶぎょう)」と釈迦の教えを力強い筆遣いで、勢い良く書かれてあります。
入口部分では、おみやげ品も販売。特に目を引くのは、一休さんが大好きだった納豆です。一般的に「一休寺納豆」と呼ばれています。
通常の糸を引く納豆とは全く異なり、濃厚で凝縮された味噌のような塩味のする黒褐色のお豆。酒の肴やお茶漬けの素、調味料のひとつとしても利用できる栄養価の高い保存食です。購入前に味見もできるので、是非とも試してみて下さい。
方丈は住職の接客や仏事を行う場所。南庭は茶室造りの虎丘庵と宮内庁が管理する一休さんのお墓である宗純王廟を背にして、蘇鉄、皐月が植えられています。手前には、白砂が水面のように敷き詰められ清澄さが漂っています。
目の前に無い山や川を岩や石などを用いて表現する枯山水。日本人の遺伝子に確実に組み込まれているのではないかと感じる程、眺めていると心が落ち着き、清らかな気分になってきます。
一休さんが箒を手に持ってお掃除中。では、解答です。
こちらの少年時代の一休さんの像は「現在の世の中の汚れ」も、この箒で一掃して明るい世の中にしたいとの願いが込められています。
箒の部分には、プリントが。日本版の『ペイ・フォワード』です。2000年製作されたアメリカ映画“Pay It Forward”。善い事を他者に繋げていくといった内容。日々の生活で溜まったものを一掃して、一休さんのお願いを聞いてあげて下さい。
写真を一読して頂けたでしょうか?お掃除中の一休さんの手元あるプリント。現在でも一休さんは、私たちに教えを丁寧に説いてくれています。ということで、私はこの記事を掲載して、皆さんにシェアをしました。次に行動を起こすのは、そう、今、この文章を読んでいる、あなたです。
本堂までの石畳も風雅。一休さんの書を間近で観賞できる宝物殿もあります。
さらにインターネット上で有志の出資を募るといったクラウドファンディングを利用して、枯山水のライトアップ企画をして新たな時代に挑戦している京都「酬恩庵一休寺」。
いつの間にか溜まってしまた心の澱を、綺麗に洗い流してくれるような場所。バスも利用でき、アクセスも良好です。町並みを見物しながら、ぶらぶら散歩して訪れることも出来る距離。自然が多いので、春夏秋冬、四季折々の趣きを感じ取ることができます。
一休さんのお寺で、「ひとやすみ」してみてはいかがでしょう。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索