写真:東郷 カオル
地図を見る立山黒部アルペンルートで多くの人が目指す室堂には、日本最高所に位置する駅があります。ターミナルにはレストランや売店、展望テラスなどの設備が整っており、周辺には美しいスポットが多く、まさにアルペンルートの要所。立山黒部アルペンルートといえば、まずはここ室堂の景色を思い浮かべる方も多いはず。今回は、1時間程度で気軽に室堂を散策できるコースをご案内します。
室堂では本格的な装備の登山客を多く見かけることでしょう。ですが今回ご紹介するみくりが池周回コースは、夏ならスニーカー程度の軽装で大丈夫な場所ですので、山に不慣れな方もご安心ください。
写真:東郷 カオル
地図を見るターミナルの3階(屋上)から外に出れば、すぐに散策コースです。みくりが池を一周するコースは整備されていますが、全くの平らではなく、ゴツゴツした大きめの石畳のような形状ですので、周囲の美しい景観に目を奪われていると躓きますので注意してください。
ターミナルを出発し、散策コースをみくりが池方面に進むとすぐに美しい景色がご覧になれます。みくりが池は周囲約630メートルの火山湖。まるで雪のプールに青い水を湛えたような美しい姿です。例年7月下旬ですとこのように美しい残雪が。8月も雪が残っていますが、もう少し溶けて下の草地が見えていることが多いです。
※雪の量はその年の気候によって異なります
写真:東郷 カオル
地図を見る散策コースは先ほどの写真の場所から左右に道が分かれていますが、多くの方が左へと進みます。左へ進むと立山三山を映す美しいみくりが池の景色に出会えますが、もし団体で混雑している場合は右回りでも良いでしょう。みくりが池を一周するコースなら右回りでも最後はこの場所を通りますのでご心配なく。
風のない時には湖面に立山三山が美しく映り、まるで鏡のような絶景に出会えます。
写真:東郷 カオル
地図を見る室堂で宿泊するのに人気なのが“みくりが池温泉”。日本で一番高所にある天然温泉の宿です。源泉はすぐそばの地獄谷ですが、地獄谷遊歩道は火山ガス発生のため2012年4月より立ち入りが禁止されています。
みくりが池温泉は掛け流しのお湯と硫黄の香りが人気で、日帰り利用もできますので、時間のある方は利用してみてはいかがでしょうか。宿泊施設は個室の他に相部屋があり、本格的な登山をしなくても山小屋気分を味わえるおすすめの宿泊施設です。
トップシーズンは大変混み合いますので予約は旅程が決まれば早めにするのが良いでしょう。ですが、山はお天気が良くないと楽しさが半減してしまいますので、予約とお天気との兼ね合いが難しいところです。
散策中には注意が必要な場所もあります。ターミナルのポスターや道中の掲示をよくご確認ください。
立山は大自然の宝庫。可憐な花を咲かせる高山植物もかわいらしいですが、ここでは是非ライチョウを探してみてください。ライチョウは国の特別天然記念物に指定されており、夏と冬、周りの景色に合わせて模様が変わります。
保護色のため見つけるのが大変な鳥ですが、険しい山を登らなくても、みくりが池周辺のハイマツ付近でもよく見られます。5月〜6月は遭遇率が高いと言われていますが、7月でもよく目撃されています。初夏から夏にかけては親子の姿がよく見られます。
写真:東郷 カオル
地図を見る保護色のライチョウを探すのは大変です。あまり時間のない方は、ライチョウに群がる人々を見つけるほうが手っ取り早くておすすめです。団体客とは距離を置きたいですが、ある一か所に同じ方向を向いて指さしているような団体がいる時は、ほぼ間違いなくライチョウがいます。
写真はみくりが池のすぐ横の草地。石畳の散策路からでもライチョウを見つけることは可能です。ここまで見つけられても保護色のライチョウ、特に小さな雛を特定することはとても困難。こういう場合はおせっかいなおじさんを一人捕まえて、どこに見えるのかを教えてもらいましょう。雛がちょこまかと動き回っている場所を親切に教えてくれます。
立山黒部アルペンルートを日帰りで楽しむなら少々駆け足の観光となりますが、その場合でも室堂では最低1時間は散策の時間を見ておくと良いでしょう。食事をするなら更に1時間弱を足して2時間程度。効率よく見どころを押さえるには、時間配分が鍵となってきます。
トップシーズンは立山黒部アルペンルートは大変混雑します。なるべく混雑を避けるため、できるだけ朝早く出かけましょう。ホームページには混雑予想カレンダーもありますので、是非参考にしてみてください。
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(2023/12/4更新)
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