沖縄本島北部に広がる、通称「やんばる」と呼ばれる豊かな自然の残された山々を抜けて辿り着く最果ての岬「辺戸岬(へどみさき)」。ここは沖縄本島最北端の地でもあり、絶景スポットとしても知られる岬です。
荒々しい断崖絶壁に囲まれた「辺戸岬」は、東シナ海と太平洋の両方の荒波が打ち寄せるダイナミックな景観が得られるポイントなのです。
写真:bow
地図を見る沖縄本島最北端の「辺戸岬」、視界に広がるこの海の向こうはもう鹿児島県。約20km先には与論島があり、晴れた日には水平線上に肉眼で島影を確認することができます。
今でこそ、この海は沖縄県と鹿児島県の県境なのですが、かつてはここから見える与論島は別の国。いわば国境の海でもあったのです。
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地図を見る「辺戸岬」はかつて沖縄がアメリカ統治下だった時代、本土復帰を願い、国境の海の向こう与論島へ向けて狼煙を上げていた場所でもあるのです。そして対岸の与論島からも狼煙を上げ、本土復帰を支持していたそうです。また年に1度は「辺戸岬」と与論島との間の洋上で本土との交流集会も行われていたのだそう。
そんなことからここには「与論島・国頭村友好記念碑」や、沖縄が本土に復帰した際に建てられた「祖国復帰闘争碑」があるのです。ちなみに与論島には国頭村のシンボル的な「ヤンバルクイナの像」が建立されています。
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地図を見る近年、パワースポットとして注目を集めている「大石林山」は「辺戸岬」の後方にそびえる、仏様の横顔にも見える山です。今でこそ自然のテーマパークのようになっていますが、もともとは安須森(あしむい・あすむい)と呼ばれる琉球開闢(かいびゃく)神話が伝わる沖縄本島でも最高の聖地ともいわれています。
「辺戸岬」からも近い「大石林山」、せっかく沖縄本島最北端まで来たのなら立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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地図を見る「辺戸岬」周辺にはしっかりとした遊歩道が整備されていてるので、岬を回遊できるようになっています。じっくりとその景観を楽しみましょう。
晴れて波の穏やかな凪の時には、海の底まで見えそうな沖縄らしい海が堪能できる「辺戸岬」ですが、激しい波が岩場に打ち付けられる姿もまた印象的。特に秋から冬にかけては北からの季節風の影響で海は荒れがち。崖を超えるほどの水しぶきが強い風にあおられて飛んでくることもしばしば。そんな景観こそが「辺戸岬」の人気のゆえんかもしれません。
「辺戸岬」へは、那覇から高速道路を経由しても約2時間30分。お世辞にもアクセスはよいとはいえませんし、やんばるは沖縄らしからぬワインディングロードの連続。逆にいえばドライブが好きな方にはもってこいの場所かもしれません。ただし、ガソリンの残量には注意!余裕がないようであれば名護市あたりで補給しておきましょう。名護を越えると商店じたいが減り、またそれほど営業時間が長くありません。
辿り着くまでには苦労はあるかもしれませんが、やんばるの雄大な自然を感じながら、絶景が待つ沖縄本島最北端の「辺戸岬」を目指してみてください。
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(2024/10/9更新)
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