写真:月宮 うさ
地図を見る野付半島は知床半島と根室半島の中間に位置する、かぎ針の形をした全長26kmの日本最大の砂の半島(=砂嘴)。ここでは、湿原・草原・森林だけではなく砂浜…そして大海原と、多彩な大自然の風景を見ることができます。冬には流氷も!鳥類を中心に様々な動物達にも出会えますよ!
野付半島を走るお花畑の中の一歩道、道道950号線「フラワーロード」沿いには、いくつもの景勝地が点在していますが、その中から「トドワラ」と呼ばれる場所をご紹介します。
「トドワラ」とは、海水の侵食を受け立ち枯れてしまった樹齢100年前後のトドマツ(=日本では北海道でのみ見ることができるモミの木の仲間)林の跡地であり半島を代表する観光スポット。トド=トドマツですが、ワラはアイヌ語で"墓場"を意味する言葉。その名前の通り、ここではトドマツ達の最後の姿を見ることができます。
※野付半島は水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約「ラムサール条約」・次世代に継承してゆきたい北海道の自然・文化・産業を選定した「北海道遺産」に登録されています。また、この辺りは野付風蓮道立自然公園に指定されています。
写真:月宮 うさ
地図を見る「トドワラ」までは、観光・情報の拠点「野付半島ネイチャーセンター」に車を停めて徒歩で向かうのが一般的。歩くこと約30分で木道と看板が見えます。所要時間はかかりますが、季節の花々やかわいい動物達を見ることができるため、自然観察をしながら歩いていると気付けば到着していることでしょう。
しかし、ここは大自然のど真ん中。服装等にいくつかの注意事項があります。
靴は必ず歩きやすいもので。特に雨の後はぬかるんでいる場所もありますので、汚れても大丈夫な靴がオススメです。
野付半島がある道東地区は夏でもびっくりするくらい寒くなることも多い地域ですから、長袖もあると安心。気温が高い日でも海から吹く風がひんやりしていることもありますから持参していきましょう。
また、ここは湿地帯ですので蚊・ブヨが多い場所。特に気温が高い季節は、虫除けも必須です。歩く時間も長くなりますので、給水用の飲料も大切。双眼鏡もあると楽しいですよ!
※2014年12月の爆弾低気圧の影響で遊歩道・木道に大きな被害がでており、2015年は一部通ることができない場所もあります、ご注意ください。
写真:月宮 うさ
地図を見る「野付半島ネイチャーセンター」から「トドワラ」までは、徒歩以外にもかわいいお馬さんが引いてくれる「花馬車」に揺られて行くことができます。歩くよりも少し高い目線から眺める風景はまた違って見えますので、"行きと帰り"どちらか片道だけでも馬車に乗ってみませんか?歩いて30分の歩行距離に不安がある方も安心です!
また、尾岱沼(おだいとう)とトドワラを往復する観光船もあり、こちらもオススメですよ!(詳しくは記事下のMEMO内「別海町観光船」のHPをご参照ください)
写真:月宮 うさ
地図を見る「トドワラ」の侵食は現在も続いています。立ち枯れていた木々もいずれは写真のように倒れ、いずれ土に還り消えてゆきます。そして、そこは何事もなかったように花々が咲き乱れ、生に満ち溢れた世界に変わってゆくのです。
寂しさも感じますがこれが自然の掟。今しか見ることができない風景を眺めに行きませんか?そして数年後再びこの地を訪れた時には、違う景色に出会うことになるでしょう。
また、半島を走る道道950号線「フラワーロード」のほぼ中央には、「ナラワラ」と呼ばれる、立ち枯れたミズナラ林を見ることができるスポットもあります。こちらにも是非立ち寄って観察してみてくださいね。
写真:月宮 うさ
地図を見るたくさん歩いた後は「野付半島ネイチャーセンター」で美味しいものをいただきましょう!
写真は「ハマナスソフト」。ほんのり甘酸っぱい北海道の花「ハナマス」の実から作られたジャムがたっぷりとかけられています。
館内の「トドワラ食堂」では、別海町のご当地グルメ「別海ジャンボホタテバーガー」など、漁師の奥さん達が愛情を込めて作った美味しいお料理をいただくことができますよ!
野付半島「トドワラ」まで続く一本道・道道950号線「フラワーロード」沿いでは、様々な野生動物達を見ることができます。中にはタンチョウ(丹頂)の姿も!冬にやってくる渡り鳥のイメージが強いタンチョウですが、北海道では留鳥・漂鳥しています。ですので、夏にもその美しい姿に出会うことができるのです。
生と死を通して"自然とは何か?"を神秘的な風景と共に学ぶことができる野付半島へ、皆様もおでかけしてみませんか?
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(2024/12/12更新)
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