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全長約4Km!?巨大蚤の市「黒い湖」〜ルーマニア・トランシルヴァニア地方〜

全長約4Km!?巨大蚤の市「黒い湖」〜ルーマニア・トランシルヴァニア地方〜

更新日:2019/08/07 17:28

小谷 雅緒のプロフィール写真 小谷 雅緒 ツアーコーディネーター&ガイド
ルーマニアのトランシルヴァニア地方は、歴史的な事情もあり、良くも悪くも時が止まったようなところです。外国から訪れる者にとっては、それがかえって珍しいもの。「黒い湖」は類を見ない巨大青空蚤の市で、200年以上の歴史があります。また、マニアな東欧ファンやアンティーク愛好者にも人気の市です。娯楽の少ない田舎では、市が立つことは祭り同然。「黒い湖」はまるでカーニバルのようなにぎわいです。

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ハンガリーのふるさと原風景

ハンガリーのふるさと原風景

写真:小谷 雅緒

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ルーマニアのトランシルヴァニア地方は、第一次世界大戦までハンガリー領でした。今もルーマニアの少数民族としてのハンガリー人(マジャル人)が1割弱ほど(約150万人)が暮らしています。そして、その多くはルーマニア西部のトランシルヴァニア地方に集中し、ハンガリー本国以上にハンガリー人らしい暮らしをしています。ハンガリー人をもってして「ふるさと」と呼ぶほど、郷愁あふれる土地なのです。

今回の舞台「黒い湖」とは、人口わずか1500人ほどのルーマニア名NegreniことCrișul Repede(クリシュル・レペデ川)の河川敷で開催される巨大青空蚤の市のこと。10月の第2週末にかけての木〜日曜日の4日間行われます。

写真は衣料品を販売するエリア。朝方に撮影したもので、まだ人が少ない状態です。

ハンガリーのふるさと原風景

写真:小谷 雅緒

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蚤の市の名称はルーマニア語の bâlciurile de la Negreniよりも、ハンガリー語のFeketetói vásár(黒い湖の市)の方が通じます。Negreniのハンガリー名Körösfeketetóの後半部分feketetó(フェケテトー)が日本語では「黒い湖」を意味します。

どこで市をやっているの?

どこで市をやっているの?

写真:小谷 雅緒

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市は川を挟んで両対岸で展開されていますが、周辺に橋は1本しかありません。また、橋に行くまでも、たまに来る列車を気にしながら線路を適当に超えることも。

とにかく広くて、どこからどこまでとは線引きは難しいですが、地図で記したNegreni駅とLacu Crișul駅の間の河川敷、つまり全長3〜4Km程度!

写真はフォークロアの宝庫シク村(Szek)の女性。古い手織の布や刺しゅう入りクロスを販売しています。

どこで市をやっているの?

写真:小谷 雅緒

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国道1号線沿いの民家の庭先や空き地は有料駐車場となります。駐車場の客引きをしているところを見つけましょう。1日料金30レイ(*)が相場です。現地にしては高めの設定ですが、車上荒らしや物乞いが来ないように見張っていてくれるので安心です。

写真はシク村の男性。独特の帽子を被ります。この帽子を売る店もいくつもあります。カーペットやマット、ルームシューズなどの羊毛加工品を販売しています。

*1レウ=約27円(2019年8月現在)、「レイ」は「レウ」の複数形。

何があるの?何が買えるの?

何があるの?何が買えるの?

写真:小谷 雅緒

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黒い湖では入場料有料(1レウ*)の公認エリアの外側にも、相当数の出店があり、こちらは非公認エリア。非公認はまさにコバンザメといった感があり、近所の人がフリマ感覚で勝手に店開きしているレベルから、本家に負けないレベルまでいろいろ。また、移動遊園地や縁日的テキ屋も来ています。

公認エリアでは衣料品が圧倒的に多く、服や靴が山積みになっています。それは、まさにド肝を抜かれる量です。しかしながら、ルーマニア的ファッションは、我々日本人や西欧からの訪問者のテイストではありません。

アンティークはどちらかというとヴィンテージからブロカントで、ハンガリー系の「農民家具」と呼ばれるジャンルや、ルーマニアの共産時代のキッチュなグッズなどが手に入ります。

何があるの?何が買えるの?

写真:小谷 雅緒

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外国からの訪問者の興味は、ヴィンテージまたは新古品の刺繍やレース、民族衣装などのフォークロアなハンドメイド品ではないでしょうか。

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ワイルドゆえにちょっぴり不便はあるけれど・・・

ワイルドゆえにちょっぴり不便はあるけれど・・・

写真:小谷 雅緒

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買い物は現金オンリーのため、皆それなりに現金を持っています。非常に混雑しているので、スリなどの不安もありますが、警察官が巡回してるため心強いです。

ここは河川敷の野っ原です。会場内数か所しかないトイレ(1レウ)の一部は「非水洗」で「和式(?)」で、かなりインパクトがありますが、決して不潔ではありません。お金を取るだけあって、きちんと管理しています。しかし、どうしてもダメな人のために、現代風トレイもあることをここに記します。

確かに、ロマ(ジプシー)も多く、物乞いや物売りが絶えませんが、必要以上にしつこくなく、特に不安はありません。都市部では見なくなった伝統的なコスチュームのロマが多く、かえって珍しいものを見たと思うことでしょう。特に、ロマ女性のきらびやかな格好は、異文化を見た感があり、興味深いの一言です。

写真は食べ物屋台。その多くが炭火焼のチキンやミチチ(ルーマニア風ソーセージ)など、典型的なバルカンのグリル料理です。

ワイルドゆえにちょっぴり不便はあるけれど・・・

写真:小谷 雅緒

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一部の食べ物屋台ではカード払いもOK。多くの店でルーマニア通貨レイ、ハンガリー通貨フォリント、ユーロもOKと融通が利きます。どの通貨で払っても、極めて適当な為替で、お釣りをごまかされることもないでしょう。

ワイルドゆえにちょっぴり不便はあるけれど・・・

写真:小谷 雅緒

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移動遊園地もやってきます!この蚤の市には食からエンターテイメントまで、何でもアリ!!

本当はいろいろ買いたいのだけれど・・・

本当はいろいろ買いたいのだけれど・・・

写真:小谷 雅緒

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黒い湖へはレンタカーを含むマイカーで行くか、公共交通の列車で行くか・・・。

レンタカーで越境する場合、シェンゲン協定の影響があるので、利用条件に細心の注意を。また、国境審査は時間がかかり、荷物検査があることが多いので、買った商品の持ち出しは「私的レベル」に気を付けましょう。

本当はいろいろ買いたいのだけれど・・・

写真:小谷 雅緒

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写真は蚤の市のための臨時の「駅」です。プラットホームも駅舎もありません。汽車はけっこうきれいで、本数も適当にありますが、どっさり買い物目当ての人には向きません。

Negreni周辺の宿泊施設は予約が取れにくいことも記しておきます。とにかく、驚くほどのにぎわいを見せる市なのです。

攻略のポイントまとめ

言語:ルーマニア語しか話せない出店者もいるが、ハンガリー系ルーマニア人はバイリンガル。英語はほとんど通じない。

通貨:両替所はない。村や周辺のATMは、利用者が多すぎて早くにお金がなくなるので期待できない。入場料やトイレ代などは必ずルーマニア通貨レイが必要。ユーロの現金は小額紙幣で準備、ハンガリー通貨フォリントも便利。

服装:山間部なので、極端な昼夜の寒暖差に注意。ぬかるんだ原っぱや河川敷の砂利の上を歩くので、足元も注意。靴は特に汚れる。

これだけの歴史と規模の市にも関わらず、公式情報はフェイスブックのみです。

なお、6月の第二週末にも開催されますが、規模は10月の半分程度です。

最大の盛り上がりを見せるのは土曜日ですが、人が多すぎる!掘り出し物を見つけたいなら金曜日までがねらい目です。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2019/06/13−2019/06/15 訪問

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