大宜味村へのアクセスは、沖縄自動車道の北端、許田I.C.から。国道58号線で名護市内を走り抜ければ左手にコバルトブルーの東シナ海が広がり、写真右側に見える平南橋の手前で、大宜味村との市町村境に入ります
村の老人クラブ連合会が「長寿宣言の村」の石碑を建てたほど、健康長寿をアピールしている大宜味村。村のホームページを見ると、その「長寿の秘訣は食生活にあり」と書かれています。村のお年寄りたちは、沖縄の伝統的な食生活であるミネラル豊富な緑黄色野菜や海草類、豚肉や豆腐などの良質なたんぱく質、身の回りの野草や薬草をしっかりと採って健康を維持しているのです。
また、大宜味村では、近年、村おこしの一環としてソバの栽培とそば粉の生産が盛んに取組まれ、沖縄そばではなく日本そば(和そばとも)を特産品にする動きが始まっています。
やんばるで自家栽培のソバを使ったおいしい和そば、しかも十割そばが食べられるお店があると聞けば、そば好きとしてはぜひ訪れたいもの。
大宜味中学校前の信号を右折し、カーブが続く山道(農道)を10分程登ると、視界が開けたその先に、一軒の日本そば屋「江洲(えす)の花」があります。
お店の方のおすすめは、ざるそばセット(天ぷら付)。
ご主人がそばを打っている間、奥さんが手際よく天ぷらを揚げます。
そばの出来上がりを待つ間に、夏野菜やもずく等6品が載ったプレート登場。その後も、揚げ出し豆腐、揚げたての天ぷら(ゴーヤ、アミ(小エビ)、パパイヤ、人参等)などが次々と運ばれてきます。注目はその量!写真のように机いっぱいに広がることになるでしょう!そして、主役のそばがやってきます。
そばのお味も、驚きのおいしさ!十割ならではの風味とコシがあり、ほんのり甘みも感じられる独特のそばです。
すっかり満腹になったところで、奥さんにお話を伺いました。
夫婦二人三脚で切り盛りしている江洲の花。もともとは東京で別の商売をされていたのですが、知人を通して大宜味村でそば打ちができる人を探してほしいと頼まれたものの、なかなかいい人が見つからなかったので、自ら移住し、開業することになったそうです。
そもそも大宜味村でソバを作る狙いは、耕作放棄地の解消と赤土流出防止対策。ただし、赤土の土壌では本土と同じソバは根付きにくく、品種改良が行われ、何年もの試行錯誤の結果、土地にあったソバの種ができたということです。ソバは台風の被害がなければ年3回収穫できるそうですが、6月〜9月までは台風に備えてソバが作付けされていないということで、取材に伺った日(8月)にその写真を撮ることはできませんでした。
日本で一番早く、5月に新そばが食べられるのも大宜味村ならでは。
村内では江洲の花のほか、道の駅おおぎみ2階の食堂など3店で十割そばを食べることができます。
長寿の村・大宜味村で健康食・そばを食べれば、健康長寿にあやかれるかも!?ぜひお試しください。
食事の後はデザートを。ということで、江洲の花から農道を東へ向かいますと、間もなく隣接する東村(ひがしそん)に入ります。
畑に先端が尖った葉が茂っているなと思ってよく見ると、パイナップルの実がたわわに実っています。本土の人にとっては、見慣れない光景です。
東村は全国一のパイン(パイナップル)生産量を誇る村。露地もののパインの収穫期は7月〜9月頃がピークで、県内各地の商店はもちろん、県外にも出荷されています。特に、7〜8月に出回る「スナックパイン」(正式名称:ボゴール)は通常の品種よりも小振りで、甘みが強く、子供たちに大人気です。
東村の特産品加工直売所サンライズひがしや、さきほど紹介したみちの駅大宜味では新鮮なパインが安く手に入りますので、ドライブも兼ねて立ち寄ってみてはいかがでしょう。
沖縄といえば「ソーキそば」というイメージが先行する中、今回はあえて、日本そばを特産品にしようという大宜味村の動きに触れました。いかがでしたか?
自然豊かなやんばるならではの味はもちろん、海に川に山に、多様なアクティビティが楽しめるエリアです。
まだ行った事がないという方はぜひ、次回の旅の参考にしてみてくださいね!
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