写真:井伊 たびを
地図を見るこちらのコーナーは、「見て!触れて!埋没林について知ろう!学ぼう!」をコンセプトとして企画されたスペースだ。埋没林のでき方、埋没林と一緒に出土したもの、全国の埋没林の分布状況など、埋没林について詳しく学べるスペースになっている。
埋没林の木材を使った体験コーナーでは、その手触り、におい、重み、響き、木目の観察を通して、他の樹木と比較しながら、その違いを学ぶことができる。
ところで、「埋没林」って一体なんだろう。それは、読んで字のごとく「埋まった林」という意味で、林が埋まった跡のこと。それも、今からおよそ2000年から1500年前、弥生時代から古墳時代の頃にできたとされている。それらは、スギの木がほとんどで、ほかにミズキやトチノキなど50種以上の埋没林が見つかっている。木の大きさは、大きいもで幹の直径が2m以上あり、推定樹齢500年以上とされている。
どうして埋まってしまったのか?それは、湧き水によってスギ林が湿地帯になり、そこが川の洪水で埋まったとされている。それにしてもなぜ?根っこばかりなのか?地上に出ていた幹は腐ってなくなってしまったのだ。地中に埋もれた根っこのまわりにはきれいな地下水が流れ、腐るのを防いでいたと考えられている。
写真:井伊 たびを
地図を見るこちらのコーナーでは、「蜃気楼」がいつごろ、どのように見られるのか、どのようなメカニズムで発生するのかなど基本的なことから、歴史や美術工芸分野の資料をも紹介している。
また、体験コーナーでは、本物と同じ仕組みで発生させたミニ蜃気楼を観察することができる「蜃気楼再現装置」や、光の屈折を学ぶ装置、蜃気楼シミュレーター「知ってミラージュ」なども展示されている。
写真:井伊 たびを
地図を見る水中展示館の扉を開けば、目に飛び込んでくる巨木。水槽の中に横たわるその巨木の大きさに言葉が奪われる。埋没林が保存・展示されている水槽は、縦8m、横16m、深さ2.5mという大きさだ。
ここに保存されている樹根の最大のものは、端から端まで約10m、幹の部分の直径約2m、樹齢500年以上と推定されている。
この水槽は、昭和27年に発掘された場所をそのまま利用しており、中の樹根は当時のままの場所にある。水槽の中の水は、地下水(真水)をポンプで汲み上げたもの。(水槽の中には、自然の地下水も湧いている。)
また、地下からの眺めは必見だ。水面に反射した幻想的な逆さの樹根が見られ、時折立ち上がる水泡を追えば、時の流れも忘れさせてくれる。
写真:井伊 たびを
地図を見る乾燥展示館には、1930年代に魚津港で出土した埋没林が展示されている。こちらでは、実際に巨木に手で触れて、その感触を体験することができる。2000年前の時空の中で、生き生きと繁っていただろうスギ林を思い描いてみてはいかがだろう?
写真:井伊 たびを
地図を見る半地下式のドーム館は、埋没林の発掘現場にそのままフタをかぶせたような形になっている。
ここは特別天然記念物指定地内で、平成元年に発掘調査が行なわれた現場だ。
壁面には現在の海面のレベルが青いラインで表示してあり、2000年前の地盤が現在の海面より下になっていることが実感できる。
こちらの博物館は、魚津の海岸で発見された特別天然記念物「魚津埋没林」をその場で保存・展示するユニークな博物館として昭和30年に設置された。
ところで、魚津は「蜃気楼の見える街」として、全国に知られている。そして、当館は市の名勝「蜃気楼展望地」にあり、敷地の中から蜃気楼を見ることができる。そんなこともあり、平成4年のリニューアルに際し、館のテーマとして「埋没林」に加えて「蜃気楼」も取り入れ、ハイビジョンホールや展示のなかで「蜃気楼」もあわせて紹介するようになった。
特に、300インチ大画面フルハイビジョンによる、映像で楽しむ自然の不思議は圧巻だ。巨大な石の上に乗るように生育したスギ巨木と、小さな植物の共生や、幻想的に揺れる実際の蜃気楼の映像は、観る人のこころに深く残ることだろう。
また、平成27年3月に「より印象的に、より親しみやすく」をコンセプトに、展示内容を全面リニューアルされたところだ。
「埋没林」と「蜃気楼」という大自然の神秘「富山湾の二大不思議」に、一度に触れることのできるこの博物館は、大人も子供も楽しみながら学べるオススメスポットだ。
さらに、旅の疲れを癒せる近くの「金太郎温泉」へ足を伸ばしてみるプランを検討されることもオススメする。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/9/9更新)
- 広告 -