“世界の半分”イラン・イスファハーンの「イマーム広場」を訪ねよう!

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“世界の半分”イラン・イスファハーンの「イマーム広場」を訪ねよう!

“世界の半分”イラン・イスファハーンの「イマーム広場」を訪ねよう!

更新日:2015/08/20 17:09

菊池 模糊のプロフィール写真 菊池 模糊 旅ライター、旅ブロガー、写真家

「イランの真珠」・「世界の半分」と言われたイスファハーンを代表する場所がイマーム広場です。
巨大な広場を囲んでモスクや回廊が四方に配され、見事な景観が展開します。建物を飾る壮麗なタイル細工も素晴らしいです。
イスラム建築の頂点の姿がここにあり、ユネスコの世界遺産に登録されています。
広場を囲む回廊のアーケードには様々な店舗があり、買い物も楽しめます。まさに見所一杯の広場を心ゆくまで味わいましょう。

イマーム広場はペルシア建築の完成形だ!

イマーム広場はペルシア建築の完成形だ!

写真:菊池 模糊

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イマーム広場はかつて王の広場と呼ばれていたもので、16世紀末から17世紀初頭にかけて首都イスファハーンの中心として構築された壮大な広場です。まさにペルシア建築の完成形がここにあります。

南北513m東西156mの長方形の広場空間が回廊式アーケードにぐるりと取り囲まれ、東西南北に中軸線が引かれ、アーケードと中軸線の四つの交点に美しい門のある建物が配されています。
長軸線の南側が最も大事なイマーム・モスク(王のモスク)で、北側がバザールへの門(ダールワーザ・イ・カイセリーヤ)です。
短軸線の東側が聖職者長のモスク(シェイフ・ロトフォッラー・モスク)で、西側が宮殿城への大門(アリー・カープー)です。

広場のスケールの大きさに圧倒されますが、単に大きいだけでなく美しい構成で設計された場所です。ペルシア伝統の四分庭園(チャハール・バーグ)の思想を基礎に、そこから進化して、壁ではなくアーケードに取り囲まれた巨大な市民広場が出現したのです。

そして何より、外から眺めるのではなく、広場の内側に入ることが重要なのです。
ここは、政治、経済、宗教の中心地として、王の謁見式場やポロ競技場であるとともに、生活の場として商業や各種パフォーマンスで賑わう市民に開かれた空間だったのです。

イマーム・モスク

イマーム・モスク

写真:菊池 模糊

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かつてマスジェデ・シャー(王のモスク)と呼ばれていたイマーム・モスクは、広場の南側に燦然と佇立しています。
二基のミナレットに寄り添われた大門は、見事なタイル細工で覆われ、その精緻なムカルナス(蜂の巣状装飾)が見る者を陶然とさせます。

入場すると軸線が45度の角度で折れ曲がり、南西方向にイマームモスクの主礼拝室のドームが鎮座しています。
この軸線変更は、メッカの方向が南西であるためですが、破格の美を演出しているとも言えます。

そして、イマーム・モスクの最大の魅力は、壁からドームの天井に至る巨大なモスク内部の空間が、すべて美しいタイルの精緻な文様で覆い尽くされているということです。
この華麗な装飾空間は、シンプルで上品な模様の繰り返しにより、きわめて質の高い美の世界を創造しています。

写真は、主礼拝室のドームを見上げて撮影したものです。ぜひここで、イスラム芸術の真髄を納得するまで鑑賞してください。

アリー・カープー宮殿

アリー・カープー宮殿

写真:菊池 模糊

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イマーム広場の西側に立つのがアリー・カープー宮殿です。ここには広場に面した「観閲場」があり、「迎賓館」でもありました。
まず、宮殿域へ至る門として装飾が見事なイーワーン(開口装飾門)が広場へ突き出しており、その上部の列柱廊バルコニーが王のお立ち台です。
この建物は、前面の2階建部分と背後の7階建部分が一体化しており、上階に登ればイマーム広場を高みから一望でき、さらに最上階には「音楽堂」または「陶磁器の間」と呼ばれる必見の場所があります。7階まで少し体力を要しますが、せっかくここまで来たのですから頑張って登りましょう。
写真は宮殿最上階から見たイマーム広場南側の景観で、右側にイマーム・モスクが見えています。

モスクの華麗な装飾に比べると、アリー・カープー宮殿内部は地味な雰囲気ですが、壁面などにフレスコ画やミニアチュール(細密画)が見られます。
「音楽堂」は、天井壁面に装飾的な穴が多数あり、音楽の反響を効果的に吸収するとともに、陶磁器を収納展示する場所であったようです。

この宮殿の本体は戦争で破壊されたのですが、イマーム広場に面した門の部分は残っています。その残存部分だけでも規模が大きくイマーム広場を俯瞰できるので、今は観光客で賑わう人気のスポットとなっています。

聖職者長のモスク

聖職者長のモスク

写真:菊池 模糊

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広場の東側に立つ聖職者長のモスク(シェイフ・ロトフォッラー・モスク)は、王族専用の礼拝堂で、規模は小さいですが、壁面やドームを覆うタイルの装飾が特に美しく、サファヴィー朝建築の白眉とされます。
アッパース1世の義父でシーア派説教師のロトフォッラーを記念して建てられたそうで、中庭のない1ドーム形式です。

イマーム・モスクの青色に対して、聖職者長のモスクのドームは黄色を主体としており、繊細瀟洒で優しい雰囲気がします。
内部のモザイクタイルを主とした精緻で華麗な装飾は、この世のものとは思えない優美な空間を現出させています。タイルワークの頂点といえるでしょう。

写真は、イマーム広場中央付近から見た聖職者長のモスクです。
ここはイランで最も美しいモスクとして賞賛する人も多いので、忘れずに見学しましょう。

夜のイマーム広場

夜のイマーム広場

写真:菊池 模糊

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イマーム広場の北側にはバザールへの門(ダールワーザ・イ・カイセリーヤ)があり、門の先にはバザールが広がっています。
イマーム広場を囲む長大な回廊式アーケードは、一階部分が商店街となっており、たくさんのクラフトショップや土産物店が並んでいます。このアーケードをそぞろ歩けば、とても興味深く時の流れるのを忘れるでしょう。
広場の中軸線の交点すなわち真ん中には噴水池があり、ペルシア式庭園の雰囲気もあり、多くの市民や観光客の憩いの広場になっています。

夜になるとイマーム広場はライトアップされ、また別の表情を見せてくれます。
決して派手なライトアップではありませんが、世界遺産の場所らしく、上品な雰囲気はとても好ましく思えます。
ぜひ、イマーム広場周辺で夕食をとり、夜のイマーム広場もゆっくりと楽しんでください。

最後に

サファヴィー朝は16世紀後半にイスファハーンを首都とし、当時の旧市街と新市街の境目にイマーム広場を設けて都市計画の中心としました。
今日もここはサファヴィー朝最盛期の姿をとどめており、世界遺産に登録されてから多くの観光客で賑わっています。
イマーム・モスクをはじめ非常に多くの観光スポットがあり、夜も美しいので、ゆっくり一日かけてイマーム広場を歩き回ってください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/05/13 訪問

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