写真:しの
地図を見る黒と白で統一されたモダンな外観の「東北温泉」。
こちらの特徴は何と言ってもその色とモール泉であること。
かつては国内では北海道の十勝川温泉、世界でもドイツ南西部でしか湧出が見られなかったと言われる「モール泉」ですが、近年の掘削技術の向上で他の地方でも見ることができるようになりました。
とは言うものの、まだまだ稀な存在であり、希少価値はかなり高い温泉です。
「モール泉」とは植物などの堆積物が長い年月をかけ地中に堆積、層となったものを通過して湧出するものとされています。
温泉法の「泉質」とは異なる概念なので、成分表などの効能に「モール泉」特有の効能を記すことはありませんが、有機質を含むお湯はツルツルした感触を感じることができ、美肌の湯というのに相応しい温泉です。
写真:しの
地図を見るでは実際に温泉に入ってみましょう。
浴室を開けると目に飛び込んでくるのはやはりその色。岩手大学が調査対象とした温泉で(東日本中心)一番黒いモール泉と認定しており、確かに黒いです。
濁りではなく、澄んだ黒色ですが、東日本大震災以前はさらに濃い黒だったとか。
男女別の大浴場はいくつかの湯船や露天風呂もあるので、湯巡りをたのしむのもよしです。
家族風呂(別途料金が必要)もあり、信楽焼きの風呂釜を使った珍しいもので脱衣場も非常にゆったりしているので、子供やご高齢の方がご一緒の場合に特におすすめです。
写真:しの
地図を見るこのお湯は黒いだけでなく、モール泉を加温・加水せずそのまま贅沢にかけ流ししています。
弱アルカリ性のお湯はすべすべ感があり、モール泉の成分とともに美肌効果を体感するにはぴったりです。
体も温まるので疲労回復などにもおすすめです。
写真:しの
地図を見る黒い温泉にちなみ、ここでしか味わえない「黒づくし御膳」も食堂にて提供しています。
食材は全て青森県産を使用し、献立の内容は黒豚のカツ、黒ガレイの煮付け、竹炭入り茶碗蒸しなどボリュームもたっぷり。
中でも「黒こんにゃくおでん」は珍しく美味しい一品。
ダシと醤油がしっかり染み込んで美味しいのでおすすめです。
写真:しの
地図を見るこの温泉を心ゆくまで堪能したい方におすすめなのはなんと言っても宿泊して、何度も温泉に入ること。
2008年にリニュアルオープンした際にできた施設なので、新しく清潔でゆったり過ごすのにピッタリです。
青森県は温泉地数全国4位の「温泉県」です。小規模の温泉も多いですが、名湯・秘湯が多く、温泉巡りにはもっていこいです。
今回ご紹介した東北温泉の黒湯の他、新屋温泉のグリーン、不老ふ死温泉の金色等とオリンピックをなぞらえて五色の湯巡りのスタンプラリーを開催することも。(2015年8月現在開催中)
スタンプラリーに参加せずとも、県内でこのようなバラエティ豊かな温泉が沸き、湯巡り可能な場所も少ないです。
「東北温泉」はここだけで十分訪れる価値ある温泉ですが、青森県は湯巡りが非常に楽しい地域ですのであわせて訪れてはどうでしょうか。
この記事の関連MEMO
この記事を書いたナビゲーター
しの
幼い頃から歴史が好きで大学の専攻は東洋史。西国お遍路からピラミッド(エジプト留学あり)やモヘンジョダロまで国内外の史跡巡りをしてきました。最近では史跡めぐりは勿論、趣味が高じて調理師免許を取得。それに…
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索