写真:Saito Junso
地図を見る初めて訪れると、ちょっと驚いてしまうかもしれません。遠くからは分かりませんが、近づくと神聖な寺院一面にエロティック彫刻が多数彫られています。
実はこれは「ミトゥナ像」と呼ばれる、性交をモチーフにした宗教芸術なんです。このような官能的な彫刻が彫られた理由は正式な記録が残っていないため定かではありませんが、豊穣祈願や性的結合そのものを神聖化していた等様々な解釈があります。
それにしても一番初めにこれを彫った人は凄いと思うし、そしてこれを見た人の驚き様も想像すると面白いですね。
写真:Saito Junso
地図を見るカジュラーホ寺院群は10世紀初頭から12世紀末頃までに建設されました。当時は85か所の寺院が建てられたと考えられていますが、現存するのは25か所のみです。
遺跡群は3つのグループに分けられ、西に位置するヒンドゥー教寺院のみのグループ、ジャイナ教が主体の東のグループ、そして2つのヒンドゥー教寺院で構成される南のグループです。一番保存状態の良いのが西の寺院群で、常に多くの観光客が訪れています。
そして不思議な事に異なる宗教にもかかわらず、そのすべての寺院群でエロティックな「ミトゥナ像」を見る事が出来ます。
写真:Saito Junso
地図を見る西にある寺院群に「ヴィシュバナータ寺院」と呼ばれる寺院があります。1002年に建設されたカジュラーホを代表する寺院で、サンスクリット語で「頂き」を意味する「シカラ」が東から西へと連なった美しい寺院です。
シカラを支える石柱によって上部が浮いているように見えるのが特徴で、もちろんミトゥナ像や裸体の天女、その他神話上の生き物も見る事が出来ます。
特に堂内の彫刻は非常に保存状態も良く、僅かに差し込む外からの光が月明かりのように彫刻を照らす姿はとても神秘的です。
写真:Saito Junso
地図を見る南の寺院群に「チャトルプジャ寺院」という寺院があります。市街からは少し離れているので、レンタルサイクルなどが便利です。
1100年の建立ですが、チャンデーラ朝の衰退を表すかのように簡素な作りとなっています。一番の特徴は他の寺院がすべて東向きに建てられているのに対し、このチャトルプジャ寺院は西向きに建てられているということです。その為カジュラーホ寺院の中でも、夕陽が美しく見える寺院として有名となっています。
写真:Saito Junso
地図を見るカジュラーホは首都デリーから南東に620kmの所にあります。
アクセスはデリーから空路でカジュラーホ空港へ行くか、カジュラーホ駅まで鉄道で、そこから乗り合いバス等に乗り換える方法等が一般的です。
たくさんの寺院が集まる西の寺院群周辺にホテルやお土産屋などが集まっているので、そこらに拠点を置くと何かと便利に行動できます。また東や南の寺院群は少し離れているので、自分のペースで観光できるレンタルサイクルを借りましょう。
カジュラーホのミトゥナ像は、そのエロティックな彫刻に訪れた誰もが驚くかと思います。堅い宗教寺院のイメージを見事にぶち壊す程の衝撃です。
しかし、カジュラーホで見る事ができる寺院群は、古代北インドの寺院建築の代表作であり、繊細なその作りはミトゥナ像とはまた違った美しさがあります。保存状態も非常によく、まさにインド芸術の真骨頂をここカジュラーホで見る事ができます。
インドの青い空に強い陽射しの下、是非一度このインド芸術を見にカジュラーホへ来てみませんか。
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(2023/12/11更新)
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